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10-6, 千景side

「ちーっよちゃんっ」

幼いあたしは 公園で友達を見つけていた。


振り向くちよちゃん。

手をふってくれる、ちよちゃん。


手をふりかえす、あたし。


とても楽しかった。

とても幸せだった。


「ちよちゃん何してるの?」


ちよちゃんは、花壇をみていた。


「お花って可愛えなー思て!」

目が輝いていた。


ちよちゃんは、可愛いものが大好きだった。


あたしはそんなちよちゃんが、大好きだった。





「峰岡ー」

・・・っ?!


気付いたら、そこは教室の中だった。


夢・・・か


どうやら幼いころの夢を見ていたようだ。


居眠りしていたあたしを、クラスメイトたちが嘲笑う。

日常茶飯事だけど。


ちよちゃんかあ 最近会ってないな・・・

中学わかれてからめったに連絡もとらなくなったし

・・・家は近いのに


・・・会いに行ってみようかな


黒板横のカレンダーを見る。


クリスマス・・・か


そういえば雨宮先輩たちに誘われた。

真夜先輩も誘おうと思ってるっていってたけど・・・

結局どうなったのだろうか?

ききにいってみようかな・・?


・・・・あたし

参加することになってるのかな


まだまだ親しくは話せないと思う

紗優ちゃんとも話してみたけど 何か壁を感じた


真夜先輩もきっともう 恐ろしいこと企てるような人じゃなくなったはずだけど

やっぱりなんか 隔たりって、存在してる。


つまりあたし浮いてるのかな・・・


ため息をつく。 のを、隣の席の子が見て笑う。


「起立」

クラス委員の声がした。


ああ、もう終わりの時間か


誰かに・・ 会いに行くべきだよねぇ・・・








──同時刻、刃流


退屈な授業をきいていると、後ろから手紙がまわってきた。

─今日カラオケ行かない?


行きたいねんけど・・・・ 

空きスペースに返事をかく。


こういう時間は、楽しい。


「えー 来週実力テストがあるからな、しっかり復習をしておくようにー」

はげ・・・じゃなくて先生の話はかるく受け流す。


─部活なんてさぼっちゃえばいいじゃん!

─大会?え、もう冬なのに?

─へえー じゃー終わったらカラオケで


かなりのスピードでかえってくる。

眠気が吹き飛ぶ。


窓のほうをみる。

隣の男子校の校舎が見える。


私立である分 敷地はひろいのに、何故か両校とも校舎が端にある。

乙時雨はさすがに離れてて見えへんけど。


乙時雨・・・・


そういや千景・・・・ ・・・

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