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6-3, シスコン相談

「八代、ちょっと相談にのってくれないか」

久々に部活が休みで気分転換ができると思っていたのに、

面倒臭い先輩に呼び出されてしまった。


何故自分なんかに?

兄弟がいるわけでもないのに、シスコンバカの相談に呼び出される理由がわからない。

「お、来たな。15分も遅刻してるぞ?てっきりもう来ないのかと思ってたよ」

15分?そりゃ大変だな、体内時計直しておかないと。

「で、妹さんのことですか?」

「だ、だからっ!なんでそう・・・・ まあ、でもまあそれに近いんだが・・・」

焦っているのか、なんなのか。

「それで」


「中学生ってさあ、クリスマスどういうもの欲しがるのだろうか」

その真剣さに、思わず噴出してしまいそうになった、が こらえた。

「何故俺に」

「いや、そのだな?んんん・・・・ よし、質問をかえよう。

八代君は、クリスマス、彼女に何をあげますか」

はあ・・・・

ため息しかでてこない。

もうなんだかんだいって、相談にのることよりも

この人を先輩とよぶことのほうが面倒臭い気がしてきた。

無視しておけばよかったのか。


「妹さんに直接きけばいいじゃないですか」

「きくって・・・・ そのな?あの、あれだよ、あれ。

 っていうか!単刀直入にいえってこと?それ?まじでお前な・・・」

単刀直入でなきゃ。

どうやったら行き成り俺の方の話になるんだよって。

とにかく話題をそらしておく、か。

「でも 何よりも気持ちのこもったものが一番なんじゃないですかね?」

「え?気持ち?」

きょとんとする先輩。

そして、こいつこんなこという奴だったっけ・・・みたいな目で見てくる。


「う、ん・・・ まあわかった!取りあえずサンキューな、八代」

「何ですか?とりあえずって。すいませんね、お役にたてなかったようで?」

「いや、そういう意味じゃないんだよ、ごめん!ごめんて!」


「あっれえ?啓兄ちゃん?」

ふと、後ろのほうから甲高い声がきこえてきた。

お兄ちゃん?え、妹ってもしかして

「しぐれちゃん?」

返事をする先輩。

しぐれ?誰だ、それ。妹の名前、麗っていってたよな、確か。

これ妹じゃないのか?


「久しぶりだなっ!」

「うん!!!何してるの?」

「え?うん、まぁちょっと男同士の会話だよ」

気持ち悪いよ それ。

「へえ。そうなんだぁ。じゃあしぐ、もういったほうがいいってことだよねぇ・・・」

「え?!いや、いやいやぁ。久しぶりだしね」

何がいいたいのか。

「あっ、じゃあ一つだけいってもいい?

 あのね、しぐ、空桜ちゃんって子と、

 うららんの悪い噂消そうってことになったから!

 これからはしぐたちにまかせてね!じゃあね~~!」

そういって、その子は走っていった。


どうやらこの子はその、うららんとか呼ばれているらしい、先輩の妹

そして立がいっていた生徒会長 の友達に近い存在であるようだ。

「嬉しいな、何か。しぐれちゃん元気でいいなぁ。麗もなぁ・・・」

何に対して赤面をしているのやら。

「すいません先輩。シスコンに付き合っている時間が惜しくなってきたので

 俺、そろそろ行きます」

「ん?ああ、ごめん長くなったな。て、シスコンて呼ぶのやめようよ」

「じゃあロリコンでいいですか?」

「え、しぐれちゃんってロリ?あ、そうかも・・・ って、おいコラ!待てっ!

 このやろおおおおおおおおおうっ」

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