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5-1, 試験当日

最近ちょっと楽しい。


まわりがみんな勉強勉強!っていって、かまってくれなくて

暇だったけど・・・

あたしと同じで試験勉強はしません!って子がいてよかったなぁ。

それがうららん!

生徒会室で難しい本よんでたからきいてみたら、

「ああ、来週試験でしたか忘れてました」

平然とそういわれた。


「勉強しないの?」

そうきくと、一瞬鋭い目つきで此方をチラ見してから、

「してますよ」

と、読んでいた本の表紙をみせてきた。


なんだこれ・・・ なんかの参考書?なんだろうけど

これ範囲じゃないでしょ・・・

そもそも中学レベルじゃないよ・・・

まさか受験勉強?


「趣味ですかね。試験にも受験にも役立たないでしょうが」

彼女は不気味に笑って見せた。




そしてそのまま

10日ほどたった。











私、新まどかは緊張していた。

これから、定期試験・・・。

もう三年の二学期。これで失敗すると、内申があぶなくなる。

そうおもうと、いつも以上に緊張してしまう。


参考書を手にもってはいるのものの、どうも集中できず

無駄にぱらぱらとめくっているだけ。

はやくおわってほしい・・・。


ガラッ、そのとき教室の扉がひらいた。

きたっ! はじまる・・・。 そう思い、扉の方をみた。

そして、驚いた。

教師ではなかった。 


雨宮さん・・・。


二学期初めの試験が終わって以来、彼女はこの教室に顔をださなくなった。

てっきり、この試験にもこないのかと思っていた。

だが、彼女は今、扉の前に無表情で立っている。

まわりも唖然としている様子。


「遅れてすいません」

彼女はそういい、しばらく空席で埃がたまってしまっていた机へと向かった。


そういえば、今回から順位がはりだされる・・・・。

雨宮さんは、答案を返却されたときだって、いつもどおりポーカーフェイスだから。

いや、それ以前に、かえされた答案を、開くまえにしまっていた気がする。

人前では見ない・・・・のか。


その後はいってきた試験監督の教師もまた、麗の顔をみて凍り付いていた。












「やめ!」

試験監督の合図で、一斉に答案用紙を裏返した。

ふぅ・・・・・・・。

小さくため息をつく。

テスト・・・・ おわったぁぁぁぁぁっ!!


まわりで皆が終わった終わったと騒いでいる。

つかれたよ、五時間。


「空桜ちゃん」

ふと、肩をぽんとたたかれた。

振り向いてそこにいるのはやはり歌波。


「終わったね、どうだった?」

「無理だよ~~ もぅやば~~~い」

「そんな」

歌波が苦笑する。

「勉強あんましできなかったんだよねぇ」

「うん・・・・ そう」

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