27.青騎士団詰所にて 5
いまここにいるのがこのメンバーだけで心の底から良かったと思う。
この人たちが食事抜きがちなのって仕事が忙しいのもあるだろうけど。食堂以外だと騒がれて困るからっていうのもあるのかも。
街のお店に入ったりなんかしたら一挙手一投足いちいちキャーキャー騒がれそうだもんねぇ。
「はい。今日お持ちしたおにぎりとか唐揚げとかを販売するお店をやりたいと思ってるんです。まだうっすらぼんやりなプランなんですけど。」
食べ終えたタイミングで2人に予備のお手拭きを渡して使用済お手拭きを回収する。
ヨルンさん食べ方めっちゃキレイなのに意外と豪快だなー。めちゃめちゃ早食いだし。
エリスさんも小動物系な食べ方のわりに食べるスピードはヨルンさんと同じくらいなのよね。不思議だわ。
仕事中はナイフとフォーク使って優雅に食べてる時間なんてないんだろうなぁ。
野営とかもあるだろうし。
サンドイッチとかオープンサンドを手づかみ&立食&5分完食がスタンダードって感じかしら。
3人で世間話しながら1時間と少し。
のんびり笑って食べての楽しいランチタイムもそろそろお開きかな。
ヨルンさんもエリスさんもたくさん食べてくれたのでバスケットの中身はからっぽ。
2人がいま食べてるお握りで完売だ。
美味しいって完食してもらえるのホントに嬉しい。
作り手冥利に尽きます。
職場のルエンカ料理のお店やギルドの採取の話。
青騎士団の愉しい仲間たちやヨルンさんやエリスさんの日常の話。
お弁当屋さん計画の話。
とくにお弁当屋さんの件は2人とも興味津々だった。
騎士団の詰所で懇親会みたいなことはできないだろうか?って話になったの。
ちょうど何かイベントをやろうかと考えてたんですって。
少数精鋭でいつも頑張っている騎士さんや詰所で働く従業員さんたちの慰労も兼ねた士気が上がるようなイベント。
モチベーションUPってやつですね。
今日のデリバリーランチがとても楽しかったから思いついたんだよって。
やっぱりお弁当屋さんやろう!やりたい!って。あたしの中で揺らがない決意になった瞬間だった。
まさにやりたいと思ってたことだから。
ちょっと落ち込んでたりしてても美味しいものを食べると気持ちが浮上することってない?
食を通じて楽しい気持ちとか幸せな気持ちをたくさんの人に感じてもらえたらなぁと。
そんなわけで近いうちにまたランチミーティングしながら内容を詰めることに。
つまりヨルンさんやエリスさんと頻繁に会うことになった次第です。
周りの目など気にせず稼がせていただこうと思います。
今日の報酬もけっこういただいちゃったのよね~♪ 懇親会も期待大。
お店持たないでデリバリーとか出張サービスのみっていうのもアリかも。
そしたら店舗スペースのことは気にしなくていいし。
自宅と広めの設備しっかりキッチンがあればOKだもんね。
アパルトメントじゃなくてこじんまりした平屋一戸建てを借りるのもいいなぁ。
「すごく美味しかった。ご馳走さま。」
「美味しすぎて食べすぎちゃったよ。」
「喜んでもらえたなら良かったです。」
食事を終えた2人の満面の笑みにあたしの顔も綻ぶ。
「こんなにゆっくりランチしたの何年ぶりだろ?」
「ん~~思い出せないなぁ。きちんとお昼を食べれることじたい珍しいし。」
のんきにそんな話をしている2人に冷たい視線を向ける。
「3食きちんと食べましょうね。身体が資本のお仕事なんですから。」
「「ふふっ。なんか母親みたい。」」
お!いい勘してるね!
テヘペロとかやってるけど中身は君たちの母親とあまり変わらない年齢ですよ~。




