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11.感動の出会い




ネリアさんと明後日の打合せをしたあと予定通り市場にやってきました。


お腹ぐーぐーです。鳴ってます。


地響きみたいな爆音をかき消してくれる市場の喧騒にはマジ感謝です。



美味しそうな匂いがあちこちから漂ってくる中お店を物色しつつ。


頭の中のレシピを思い出しながら明日のメニューを考え中。


何にしようかなぁ。騎士団だしやっぱり肉料理かしら。


意外とデザートとかも喜ばれるかも。


スィーツ男子とかいそう。



食堂に食材を用意してあるから何も用意しなくていいって言われたけど。


あたしが欲しいものがすべてあるかどうかわからないよね。


野菜とかお肉とか卵とかの食材は問題ないと思うけど調味料類はなぁ。


塩と砂糖と胡椒あたりはあるだろうけど・・基本的なもの以外はないと思って持参したほうがよさそう。


メニュー決めたら調味料屋さん行かなくちゃだわ。



それにしても。青騎士団かぁ。


ヨルンさんとエリスさんが所属している顔面偏差値がすこぶる高そうな騎士団。


近寄らない予定だったんだけど。ま、これもご縁だよね。


戦う術もなく特別な生産スキルもないあたしが安定した収入を得られるチャンスだし逃す手はないもの。



何千人もの人が使う食堂だしほとんど厨房の中にいるだろうし。


ヨルンさんやエリスさんに遭遇することもそうそうないでしょ。


騎士団詰所内なんだからファンのお嬢さまたちはいないしね。




・・ん?


とあるお店の前で縫い付けられたように足がピタリと止まる。



店先の小さなテーブルの上に置かれた『日替り定食』はどう見ても千切りキャベツてんこ盛りのトンカツにしか見えない。


味噌汁らしきものと小鉢が2つ付いている。




え?え??和定食屋さん?!



隣のお店にはお米や味噌や醤油といったお馴染みの食材にしか見えないものが売られているし、その隣の屋台では焼鳥やたい焼きらしきものが売られている。



異世界でまた君たちに出会えるなんて!!


お米はあるかもしれないけど味噌と醤油は大豆から作らないとかな~と思ってたの。


作り方なんて知らないけど。



う、嬉しすぎる~~!!(涙)


日本と同じ食生活ができる~~!!(号泣)



よし!明日のメニューは和食に決定!


肉体労働者にはやっぱりお米よね!


食材屋さんもあるしお米とか味噌とか醤油とかいろいろ買出ししなくちゃだわ!



おっと。テンション爆上がりしてしまった。


どうどう。自分。


トンカツも食材たちも逃げないから落ち着こう。



とりあえずまずは自分の腹ごしらえ。


興奮したら余計にお腹が空いちゃったよ。


目尻にうっすら滲んだ涙をササッと拭ってスキップしそうな勢いでお店に入る。




「今日の日替りくださ~い♪大盛りで♪」






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