夏だ!プールだ!女子高生だっ!
さて、今日は楽しいイベントがある。それは水泳の授業だっ!なんで古典の臨時講師が体育の授業をするんだって?いいじゃないか、細かい事を言うなよ。学科免許を持っていない先生が、ちょっと面倒を見るなんて事はままあるんだからさ。
「よ~し、まずは準備体操だ。お前ら若いからってこれを適当にすると後で酷い目に遭わすからな!」
「先生、言葉が変です。そこは遭わすじゃなくて遭うだと思います。国語教師としてどうなんですか?」
ひとりの生徒が僕のボケに乗ってくる。
「いや、合っているぞ、ちゃんと体をほぐさなかったやつは、僕が水中から揉みしだいてやる。乙女の純潔を守りたいやつはちゃんと体操をしておけ。」
「きゃ~っ、先生のえっちぃ!」
うんっ、掴みはオッケーだな。僕は女子生徒たちの水着姿を堪能しながら準備運動をする彼女たちの周りを回る。そう、こんなチャンスはもう来ない。ならば全周360度を満遍なく観察しておかなくては後悔するはずだ。
しかし、体操って最高だっ!大きく腕を伸ばす動作は必然的に胸の膨らみを強調する。足を開いて前屈みになれば素敵なお尻が僕の方に突き出されるのだ。しかも全員がっ!さすがにぴょんぴょん飛び上がる動作では水着に圧迫されて胸が揺れることはなかったが、数人の女子生徒はその規格外の大きさを水着がカバーできずにぷるんぷるん震える。
ぐはっ!こんな素晴らしい機会を与えてくださった体育の先生に感謝せねばっ!ありがとうっ!体育の先生!後でお見舞いに米沢牛の一番いいやつを持って行きます。だから明日も休んでください。あっ、明日は体育の授業が無いや。なら、とっとと直してこいっ!
因みに野郎どもは校庭でサッカーだ。本当はマラソンでもさせようかと思ったんだが、熱中症なんかでぶっ倒れられたらそっちに行かなきゃならんからな。そんな無駄な時間は僕にはない。
「先生、終わりました。」
女子生徒たちの肢体を鑑賞するのに没頭していた僕に生徒が声を掛けてくる。ああっ、至福の時間が終わってしまった。難癖付けてもう一度体操させるか?いや、さすがにそれは無理か。
「よしっ、今日は50メートルの記録を計る。その後は自由時間だ。あまり羽目を外すなよ。」
「は~い!」
「よし、いい返事だ。因みに高校生の全国平均より2割以上遅いやつは僕が直接指導してやる。その際は一番の抵抗要因である水着を脱いで泳がせるからな。これは僕から君たちへの温情だ。決して、僕の私情は入っていない。だからがんばるなよ。」
「ぶぅ~、ぶぅ!」
女子生徒たちから一斉にブーイングが起こる。なんだよ、嫌ならちゃんと泳げばいいだけじゃん。
さて、僕の激励が効いたのか、みな真剣にテストを受けている。こいつら本当に信じたのか?そんな事出来る訳ないのに。大体、僕は全国平均のタイムすら知らないぞ?
「何だ、やれば出来るじゃないか。全く、君たちは僕への労りがないな。ひとりくらい脱落してくれよ。」
「いやで~す!」
これまたきれいにみんなでハモったよ。
「まぁいい、それじゃ残りの時間は自由とする。あんまり大声ではしゃぐなよ。僕が後から怒られるんだからな。」
「は~い!」
元気に返事をして女子生徒たちはプールに入ってゆく。さすがに飛び込むような馬鹿はいない。これが男子だと絶対一人はいるんだが・・。
さて、僕はプール脇の椅子に腰掛けて日向ぼっこだ。いや、正確には女体鑑賞である。水に塗れた少女たちの肌もまた一興である。ブールから上がってくる際に股間から滴り落ちる水流なんぞ、マニアには垂液ものだろう。だが何故か僕のビックサムは反応しない。いや、脳はさっきから興奮状態なのだが体が反応しないのだ。これはやっぱり僕の中に居る影の影響なのか?生活指導主任は聖職者だったのか・・。
だが、これはある意味助かった。僕も万が一に備えて水泳パンツを履いている。この状態で息子が起き出すと女子生徒たちに何を言われるか分かったものではない。いや、分かり過ぎて怖いよ。
僕は元々の発言によりエロ先生の烙印を押されているが、ここでビックサムに起きられるとその事に物的証拠を押さえられることになる。それだけは何としても避けたかった。だから、ありがとう!僕の中の生活指導主任!あなたのお陰で事なきを得ました。だから、僕は誰憚ることなくこの状況を楽しませて貰います。
ああっ、誰か溺れないかなぁ。そしたら救助に託けて触り放題なのに!あっ、もしかしたら人工呼吸に託けてチューし放題か?・・いや、そんな場面でエロい事はできんよ。もし出来たら人間じゃなくなるからな。
「こら~、ヨシコぉ、プールでおしっこをするんじゃな~い。」
「してませんっ!」
僕にからかわれた女子生徒はすぐさま反論してきた。
「そうかぁ~、だが、もよおしたら言えよ~。先生が飲んでやるからなぁ。」
「べ~っ、先生のえっちぃ!」
いや、だから冗談だってば。本当に飲む訳ないじゃん。僕は変態じゃないよ?
「あ~、やよい~。お前、胸に体脂肪が無いんだからあんまり長く水に浸かるなよ。体温を奪われるぞぉ。」
「セクハラだぁ!」
何人かの女子生徒が僕を非難する。えっ、そうなの?僕は各人の体格差を考慮して的確な注意をしたつもりなんだけど。
「こらっ、エミリっ!お前らばあちゃんじゃないんだから日向ぼっこばかりしているんじゃない!どうせやるなら僕の前でやれっ!」
「絶対、いやで~す!」
僕とは反対側のプールサイトで日向ぼっこをしている数人が反応を返す。うんっ、まぁ、いいだろう。別に本当に来て貰いたい訳じゃない。単なる声掛けだ。ちゃんと見ているぞと生徒たちに判らせる為である。
だがこの時プールの中で異変が起こった。ひとりの女子生徒が突然水に沈んだのだ。僕は上着を脱ぎ捨てその生徒目掛けて飛び込んだ。
「きゃーっ!ケイちゃんっ!」
僕の動きに周りに居た生徒も彼女の異変に気付く。僕はコースロープを避け水中をドルフィンキックで進む。溺れた女子生徒は足を掴んで苦悶の表情を浮かべている。
ああっ、足がつったのか・・。
僕は女子生徒にたどり着くとそのまま生徒の体を水上に持ち上げる。まずは呼吸の確保、足の対処はその次だ。
「こらっ、暴れるな!おいっ、誰か足首を伸ばしてやれ!」
僕の指示で近くにいた生徒が溺れていた生徒の筋を伸ばす。
「ふくらはぎ部分もマッサージするんだ。」
「はいっ!」
生徒たちの処置によって漸く痛みがピークを過ぎたのだろう。女子生徒は安堵のため息をついて、僕に寄りかかってきた。
「よしっ、このままプールサイトまで運ぶぞ。お前は足に力を入れるな。気を抜くともう一方も発症しかねんからな!」
「はい・・。」
その後、ケイと呼ばれた女子生徒をプール脇に引き上げ他の生徒にマッサージをさせる。
「よしっ、お前たちも上がって体を温めろ。あーっ、大丈夫だと思うがケイは少し休んだら保健室へ行っとけ。」
「はい・・。」
突然のアクシデントで驚いたのかケイは素直だった。
「なんなら僕が揉んでやろうか?」
僕は親切心で言ったのだが、僕の優しい言葉に他の生徒たちが一斉に攻撃してくる。
「先生のえっちぃ~。」
「でたよ、職権乱用だ。」
「先生、見るだけで満足しておかないと警察の厄介になっちゃうよ。」
くそっ、お前らここぞとばかりに突っ込んでくるな。
「え~、僕は結構上手なのに。」
「絶対、関係ないとこまで触るから結構です。」
ケイが真面目に答える。おいおい、真顔で答えるな!冗談だっうの!
「ちぇっ、誰か僕にマッサージして貰いたいやつはいるかぁ~。」
「いませ~ん!」
女子生徒たちの声がまたしてもハモる。その後の、爆笑は夏の空に吸い込まれてゆく。ああっ、青い空に白い雲かぁ。幸せと言えば幸せだけど、この妄想っていつまで続くんだろう。




