プロローグ
バカの幕開け!!!
××××年 ×月×日 ××時××分××秒
此処はとある異世界…………
俺は元ニートだったが、不慮の事故で今はこの不思議な世界に転生してしまい勇者に……なーんて「使い回すな!!」
あーあ、怒られマッチョリー、嘘ついてごめんね、転生してないよ。
………と言う訳で異世界、皆んな大好きハイファンタジー異世界!超絶怒涛!!!
どうだ、フフン、オレが主人公だ!
俺の名前?知りたい?ねぇ?知りたい!?知りたいべ!どーしよっかなー、うーん、まぁー、教えてもー、いいんですけどー……ならいい?え!ちょ待って待って、わーったよ!
さあ!レッツゴー!!
「ギャ!!!!!」
「あら?ごめんなさいねぇ。」
買い物しようと街まで♪出掛けたクソババア♪……俺様の尻尾踏みやがったゼェ…………。
ちょっとぼやっとしすぎたな、まさかこんなパンチパーマみたいな頭のばーさんに俺のチャーミングポイントを傷つけられるなんて。
情けない悲鳴をあげてしまった俺、主人公が悲鳴なんてあげたら残念なイケメンになってまうやろ。
「イテテ。」
「何やってんだ。」
「ん?」
初登場からこんな不遇な俺の目の前に現れた奴がいるようだ。
誰なんだ?聞き覚えがある声だが。
「…………。」
ジトーっと爬虫類の様な眼球が、俺を!ギョロギョロ!見つめてる!!!
「ぃ……。」
「ん?」
「イャアアアァァァッ!!チカンよおおおぉぉぉっ!(裏声)」
「おぶっ!?」
俺氏、口から破壊光線出してしまったのだ、あらあら見覚えのある黒焦げの顔だなぁ、知り合いだった。
「死!」
ボコォッと、足と尻尾以外を地面に埋められた、ちっとばっかし息苦しいぞ。
「バカヤロォおおおぉぉぉっ!殺す気か!!」
そして怒鳴り声、みんなそんなに俺を残念なイケメンにしたいの?イケメンはいつでもイケメンなのに。
「いや〜一瞬誰だかわっかんねかったんだって。」
「相方の顔を忘れるのか!?」
「てか、さっきのは痴漢よりか視姦だよね?」
「やめなさい!!」
なんだよ、思春期なんだよ、まだまた男子高校生の年齢なんだよ。
「たく、ジジィめ。」
「まだ24歳だ。」
ああ、こいつはな、俺がよくつるんでるやつなんだよ。
まあ俺の相棒ってやつ、名前は…………
……………タンソク・ヘビ・ドウナガだ。
「誰が短足胴長蛇だぁ!!あ"?」
「ゆべし。」
尻尾で頬を打たれたよ、痛いよお、未成年にSM駄目だお。
異世界の荒野の真ん中で俺ら何してるんだろうとか思ってしまった、こんなに青い空の下でこんなふざけて……。
「てか心読まないで!」
「悪口には敏感なんだ。」
「胴長蛇、ボッチ、厨二病、スナイパー(笑)、マーダー(笑)、目つき悪い、脚短い。」
「ややややかましぃわい!!」
激おこプンプンらしい、何でや?今日は虫の居所が悪いのう。
「で、今日何かするのか?」
「いや、何も。」
「じゃあ何で呼んだの!?」
あれ?俺がこいつ呼んだんだっけか?まあいいわ。
「さて、今日も超絶暇だな。」
ヒマだ、仕方ない、何処かにお出掛けレッツゴー!
「俺は?」
「あぁ、居たのねハブ君。」
「そのアダ名はヤメろ、まるで俺がハブられてるみたいだろ。」
えー、似合ってるのに。
「ハブ君…行くぞ……。」
「何処にだっつーの。」
「コンビニ!!」
「え"?」
「しゃあ!いくぞおおおぉぉぉっ!」
「え?ちょっとちょちょちょおぉ!?」
ドドドドッと荒野を駆け巡る俺達、俺達はそう……
…………ドラゴンだ!!
……ビビった?
…………ビビった???
え?
……ビビらねーよバーカ?
え。
あぁ。
はぃ…………。
そうですか、はい。