【前作までの登場人物】
ざっくりと前作までの登場人物の紹介です。
読まなくても大丈夫です。
※前作『ちょいと江戸まで』のネタバレもあります。
〜江戸side〜
【みその(希美)】主人公
現代と江戸時代を往き来しながら、呉服町の仕舞屋で暮らしている。
160センチ程の身長は、江戸時代では成人男子の平均身長を上回り、大女として見られている。
特別器量良しというほどではないのだが、形の良い眉にぱっちりとした大きな目と、小ぶりな鼻の下の楚々と整った口元が、なんとも男好きする様にも見えなくもない。
それにこの時代では、小娘にも年増にも見える年齢不詳な容姿が、その器量を上げている。
碌に利息も取らずに商売繁盛指南をする金貸しの女として、一部では商売繁盛の生き神様と崇められている。
定町廻り同心の永岡と知り合った事で、捕り物にも首を突っ込むようになり、危なっかしい行動ながらも、事件解決の糸口を手繰り寄せる事しばしば。
【永岡】
南町奉行所の腕っこき定町廻り同心。
180センチ近い体躯の美丈夫。
伝法な口調通り、江戸っ子気質に溢れ、気っ風の良い人情派。剣術も相当な腕の持ち主。
みそのと恋仲になり、前作の最後にプロポーズをしている。
【智蔵】
永岡が信頼を寄せる岡っ引き。
大柄な永岡に反し、150センチに満たない短躯の人情派親分。
糊口しのぎにと、女房のお藤にやらせている居酒屋『豆藤』は、土地では知らぬ者の居ない繁盛店。
今では探索の報告会の場となっている。
※広太、留吉、伸哉、松次、翔太の五人の手下、下っぴきを従えている。
【北山忠吾】
永岡の後輩、見習い同心。
元は千五百石の直参旗本、畠山家の三男坊で、定町廻り同心の北山家に養子として入り、同心となる。
眠っているような細い目をしており、少しふっくらして愛想が良く、先輩同心より『北忠』と呼ばれ、親しまれている。
花形の定町廻りよりも、身体を動かさな事務的な仕事を希望している。
食い気を武器に立ち回る見習い同心。
【新田】
永岡の先輩同心。
痩せこけて髪が薄いおかげで老人に見えるが、未だ四十路。
骨と皮の様に見える身体は、実は鋼の様に引き締まっており、永岡同様、剣の腕前は折紙付き。
永岡が智蔵を使っている様に、三木蔵と言う岡っ引きを従えている。
【甚右衛門・お加奈・甚平】
両国で古着屋『丸甚』を営む一家。
息子の甚平がみそのと知り合った事で、みそのから古着屋の商売繁盛指南を受けた。
甚平はみそのを憎からず想い続けている。
母親のお加奈は、みそのと同い年な事もあり、みそのとは妙に馬が合う。
また、美的センスに優れ、みそのの商売繁盛指南の立役者でもある。
甚右衛門は商売繁盛指南以来、みそのを神の様に崇め、あれこれと頼りにしている。
【お菊・お若・お静】
みそのの仕舞屋の裏店に住まうおかみさん。
みそのを温かく見守る賑やか三人衆。
お菊は三人衆のリーダー的存在で、みそのとの絡みも多い。
お若、お静は、三人集まらなければ意外と物静か。
ただ、三人集まると普段の反動か、弾ける。
三人とも下ネタが好き。
【辰二郎・お秋・お春】
鮮魚の棒手振りを営む一家。
娘のお春の薬代を用立てる為、兄の寅一郎(お菊の亭主)へ借金を頼んだ際、巷で騒がれている商売繁盛の生き神様、みそのの存在を知り、商売繁盛指南を依頼する。
商売繁盛指南以来、辰二郎は女房のお秋とともに、鮮魚と粕漬けの商いを続けている。
お春は偽薬を飲まされていたが、みそのが現代から薬を持って来て飲ませ、無事完治している。
【善兵衛】
鳥越の搗き米屋。
甚右衛門の親類筋にあたり、自身の怪我が元で甚右衛門に借金を申し込み、その際にみそのを紹介してもらい、商売繁盛指南を受ける。
ここでもお加奈の才が発揮される。
【弘次】
永岡の隠れた手下で、元は蘭方医の盗人。
智蔵の娘の死をきっかけに自首し、永岡に許されて町医者を続ける様に促されるが、人足仕事をしながら永岡の手伝いをしていた。
その頃から、本名の小川弘治から、弘次と町人風に変えていた。
盗人だった事もあり、忍びの様に身軽。
【政五郎】
浅草寺雷門近くで駕籠屋を構える男伊達の親分。
裏では賭場を開き、血気盛んな男達を束ねてこの辺りを縄張りにする事から、『雷神の政五郎』との二つ名で呼ばれている。
腕っぷしが強く、若かりし日は永岡と意味も無くやり合った仲。
今では探索の協力をしている。
【西海屋宗右衛門】
大阪で財を成した廻船問屋で、織田信長の仮の姿。
蘭丸と一緒に本能寺の変よりタイムスリップして来た。
時空を超えて天下布武を掲げ、江戸でクーデターを画策するも失敗。
現在は行方知れず。
【新之助】
将軍、徳川吉宗の町場での仮の姿。
みそのの良き理解者。(唯一みそのの秘密を知っている)
実は新之助もタイムスリップして来た一人で、みそのの亭主(元)の父親が新之助の弟だった。
配下に源次郎と言う忍びが居る。
〜東京side〜
【希美】主人公
老舗百貨店婦人服売り場で店長を務め(ていたが退社)、江戸へと往き来している。
ほぼ単身赴任の夫がいる(いたが離婚)。
ビールをこよなく愛している(今も)。
【雅美】
希美の働く店のスタッフ。
希美とは同い年で、化粧が上手く二十代にも見えなくもない。
希美の良き理解者?。
【緑・花】
希美の働く店の若手スタッフ。
二人とも希美を慕っている、優しい後輩。
【佐藤マネージャー】
希美の働く店のマネージャー。
シブいイケメンで雅美のお気に入り。
【お園】
希美が江戸へと往き来するきっかけとなった、今は亡き老婦人。
江戸での仕舞屋(東京も)や、少なからぬ財産を遺してくれた恩人。