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第19話:コンビネーション

リングは刀を振り回しながらシガールの大群の中につっこんでいった。


シガールはリングに狙いを定め、


「キイイイイィィィィィ」


と言う音を発しながら、目玉のようなシガールは、


光を中心に集め始め、


ビーズは的確に反応が早かったシガールだけを狙い矢を放った。


ビーズが放った矢は真っ直ぐにシガールに当たりそのシガールは静かに消えていく。


ヒロシはリングの後を走って追いかけながらリングが倒し残したシガールを倒して進んだ。


リングは意外に速くて追いつけず、


シガールがビームを放ったときリングは強く地面を蹴り、


一気にシガールとの間合いをつめ、


「おりゃぁぁ」


とかけ声を出しながら大きく刀を振った。


「ギ・・・・」


シガールは短く音を発してリングの周りにいたシガールは全て消えていった。


リングはそのまま間髪おかずに進みだした。


ビーズは後ろからリングの援護をしていて、


ビーズが放った矢はリングの行く手を邪魔しようとするシガールだけを射抜き、


リングはその空いた通路をビュンビュンと進んで行った。


「すごいな」


ヒロシは思わず感嘆の声を出してしまった。


リングは思うように暴れ回り、


その荒いところをビーズがサポートをしていくのが形になっているようで、


リングはまるで踊っているようだった。


そして、リングは一通りのシガールを倒し終えて開けた通路に出て止まった。


ヒロシは息を切らせてリングに追いつき、肩で息をした。


それを見て、リングは疲れた様子も見せず二カッと笑って、


「疲れたか?」


と訊いて来た。


「は・・・、はい」


ヒロシは、リングの顔を見て答えた。


リングはそれを聞いて、


「アハハハハ」


と笑って、刀を降ろして、


「まあ、そんなもんだろ」


とヒロシの頭をなでて、周りを見渡した。


「まったく、いつも一人で突っ走るんだ・・・」


ビーズはブツブツと文句を言いながら小走りにやってきた。リングは、


「よっ、お疲れ」


と片手を挙げて軽く言った。


ビーズはその表情を見てため息をついて、


「まったく、いつもいつも」


そう言って、リングに文句を言い始めた。


ヒロシはそれを笑って見ていたが、不意に頭の中に男の声が響いた。


「えっ」


振り向くと、建物の影の細い通路に白い服を着た人影が見えた。


「あれは・・・」


ヒロシが見とれていると、ポケットからアリアが顔を出して、


「どうしたん?ヒロシはん」


と心配そうな顔をしてヒロシを見つめていた。


「いや・・・、なんでもない」


ヒロシはそう言って、ビーズたちに視線を戻した。


ビーズ達はまだ言い合っていて、おさまる様子は無かった。しかし、


「うわぁぁぁぁ」


と言う叫び声が聞こえ、3人はいっせいにその叫び声がした方向を向いた。


そこには、シガールの大群が、一人の男を追っていた。


その男は、ヒロシ達に気づき、


「たっ、助けてくれ」


と青い顔で走ってくる、リングはすぐに走り出し、


「あいつが、今回のミッションのターゲットだ!助けるぞ!!」


とヒロシ達に言ってシガールの大群につっこんでいった。


ビーズとヒロシも武器を構えて、戦う体制をとった。


「アリア、隠れてろ」


と注意して、ヒロシも行こうとした時、


「ヒロシ・・・来い・・・」


とさっきの声が頭の中に響いた。


ヒロシは振り向いて、さっきの人影が入っていった路地を見つめた。


アリアはまた顔を出してヒロシを心配そうに見ていて、


何か言おうとしたが、


ヒロシはポケットからアリアを出して、


リングの援護をしているビーズに軽く投げた。


「わあ」


アリアはクルクルと回転しながらビーズの頭の上に落ちると、


ビーズは驚いた表情でヒロシに、


「どうしたんですか?」


と矢を放ちながら訊いたが、


ヒロシはそれを無視してその路地に向かって走り出し、


ビーズの隣を通り過ぎる時、


ビーズの頭に乗っているアリアを軽く叩いて、


「アリアを頼む」


とビーズに頼み、路地を曲がった。


叩いた時アリアが小さく悲鳴を上げたので少し心配したが、


「ヒロシはん!」


後ろからアリアの声が聞こえたので、安心して路地を進んだ。


路地はだんだん狭くなっていって横になって進まないと、


通れないくらい狭くなっていった。


ヒロシは息を切らしながら路地を進んでいく。


そして、やっと路地をぬけると噴水のある広場に出た。


「ハァ・・・ハァ・・・」


ヒロシは息を整えながら周りを見渡した。


そこには、さっき見た白いフードのコートをかぶった男が浮いていた。


その男はヒロシを見てうっすらとした笑いを浮かべて、


すぐ近くの積み上げられた木箱の上に降りた。


「なんなんだ、お前は・・・」


ヒロシがにらみながら言うと、


その男は背中に背負っていた細い剣を取り出し、


軽く振った。するとその剣は1メートルくらいの長さになり、


「知りたければ・・・戦え・・・」


と剣先をヒロシの顔の前に向けた。


ヒロシがその男をにらむと、男はまた白い歯を見せて笑った。


その笑いには、むき出しの殺気が出ていて背中にビリビリとした感覚がはしった。


ヒロシは、空間から剣を取り出し、目の前の剣先を思い切りはじいた。


「キィィィィィン」


と高音の金属音が静かに響き、男はその様子を見て、


「フッ」


と短く笑い、剣を構えた。


「よしっ、来い」


その男の低い声は頭に響いてきた声と同じで、とても自信を感じた。


「うぉぉぉぉぉぉ!!」


ヒロシはその言葉でフードの男に攻め込んだ。


男は余裕の表情でヒロシの剣を受けた。


ヒロシは、思い切り剣を振ったが男は軽い身のこなしでかわして、


後ろの壁を蹴りヒロシに重い攻撃を与えた。


ヒロシはそれを受け流し、後ろにとび、男と間合いを取った。


そして、男に向かって閃光を放った。


閃光は男を巻き込み、後ろの建物にぶつかり爆発した。


「やったか・・・」


ヒロシは肩で息をして剣を地面につき立てひざをついた。


ジッと爆発の煙を見ていたが、煙が晴れた時、


そこにフードの男の姿はなく、大きな傷跡があるだけだった。


「何っ・・・」


ヒロシがそうつぶやいた時、不意に後ろに殺気を感じた。


「なかなか筋はいいが・・・まだ荒いな」


そう男の呟きが耳に静かに響いた。


ヒロシが驚いて振り向くと、


静かな笑顔をしたフードの男が立っていて剣を構えていた。


そして、ヒロシの耳に、


「ヒュッ」


と空を切るような音がしたと思うと、


次の瞬間、首筋に激痛がはしって、


そのまま地面に倒れこんだ。


そして、しばらくすると目の前に真っ赤なものが広がった。


―あれ、俺どうしたんだ?―


声にしようとするが、言葉が出なく、代わりに首がズキズキと痛んだ。


―喉をやられたのか?―


そう考えて、フードの男をにらみつけた。


フードの男はかぶっていたフードをとり素顔を見せた。


男はツンツンとした短い金色の髪で、緑色の瞳でヒロシを見ていた。


「その目、なかなか素質があるな」


その男はニヤリと笑って、ヒロシの目の前にしゃがみこみ、


ポケットを探って、


「これを渡しておこう」


と丸い球のようなものを取り出してヒロシの目の前に持ってきてちらつかせた。


そして痛む首筋にそれをあてて、


「これはシガールプラントと言ってな。いずれはお前の体をむしばみ、


 お前はこの種に体を奪われ、俺達のメンバーに加わることになるだろう」


と男はその球を押し当てる手に少し力を入れた。


すると、ヒロシの体にビリビリとした痛みがはしった。


「ガァァァアァアァァァァ」


ヒロシは痛みのあまりに叫び声を上げて逃げようともがいた。


男はそれをうっすらと笑みを浮かべて眺めながら少しずつ手に力を入れていく、


シガールプラントはヒロシの傷口からズブズブと体の中に入っていった。


「あっ・・・あ・・・」


ヒロシ叫び声が徐々におさまっていった。


男はそれを確認すると立ち上がり背を向けて立ち去ろうとした。


男は少し歩き、気がついたように振り向き、


「私は、ホワイトエンタのジ・ヴェルディ・シガールだ。覚えといてくれよ」


と最後に言い残し、いつの間にかその姿は見あたらなくなった。


ヒロシは薄れていく意識の中で、次々と鮮明に思い出していた。


学校、家、家族、機関、そしてなぜかミリアの事が一番強く、頭に残った。


―なんで、ミリアが・・・―


そう考えて、いると体から痛みがスッと消えていった。


そして、ヒロシは意識を無くして、動かなくなった。




ミフィ:では、予告どうりマーシャさんの・・


マー:あの、やっぱ帰っていい?


ミフィ:人のことは聞く割に自分の事は嫌なんですね


マー:えっと・・・


ミフィ:いいから、答えて下さい


マー:うーん


ミフィ:じゃあ、年齢は?


マー:えーと、永遠の20歳?


ミフィ:なにいってるんですか?


マー:あんま、私の事教えたくないのよねぇ


ミフィ:まあ、いいですから。真面目に答えて下さい


マー:うーん


ミフィ:好きなことは?


マー:人の裏の顔を探し出すこと・・かな?


ミフィ:以外に黒いですね


マー:でしょ。だから、教えたくなかったのよ


ミフィ:そうですか


マー:そうなの。じゃあこの話はここまで


ミフィ:そうですね


マー:じゃあ、また次回からいつもどうりにね


ミフィ:そうですね、次回から私も手伝います


マー:そう、分かったわ。よろしくね


ミフィ:はい

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