第16話・新しいメンツ
■―――新メンツ―――
その後、ヒロシは何度かミッションを行った。
その間にアリアとも息が合い、大体のノウハウは覚えてきた。
アリアはその場に応じた、的確な指示をしてヒロシを助けるのが形になっていった。
ミリアは始めアリアを少し嫌そうにしていたが、
だいぶ慣れたようで最近では楽しそうにアリアと話していた。
ミッションはミリアと一緒に行動し、ヒロシに時々訓練をつけていた。
そして今はミリアと横に並んで戦えるほどになった。
「だいぶ、さまになってきただろ」
ヒロシが剣で素振りをしながらミリアに訊いた。ミリアは少し顔をしかめて、
「まだまだだけどね」
と少し見下したような笑いをした。ヒロシはその顔を見て、
「きびしいな」
と苦笑した。ミリアは、
「アハハハハ」
と笑った。
ヒロシは最近になって、ミリアの事を意識し始めた。
ヒロシはすこし頬を赤くしながら、ミリアの笑顔ってきれいだよなぁ。
と心の中で思った。絶対に口には出さないけど。
「出来た」
アリアが部屋の端で小さいパソコンをいじりながら声を上げた。
そのパソコンはマーシャが作ってくれた特別製で、
渡された時アリアはかなり喜んでいたが、
「料金はもらっておくから」
マーシャにそう耳打ちされたヒロシは背中につめたい汗が流れた。
そして料金の額を見てもっと驚いた。
しかし、喜んでいるアリアを見るといまさら断ることも出来ずしぶしぶうなずいた。
アリアは目を輝かせながら、
「ありがとう、ヒロシはん」
とヒロシの頬に抱きついた。
ヒロシは顔を引きつらせながら笑って答えた。
マーシャは手でゴマをすりながら、
「まいど」と口の形だけした。
ヒロシは笑いながらマーシャ謀ったなと心の中で言った。
アリアはその日から毎日そのパソコンをいじっていて、
ヒロシが、
「何してんだ?」
と訊いても、
「見ちゃだめやで」
とアリアは画面を隠してしまって、何をやっているのか分からない。
今も何かやっているがやはり見せてくれない。
アリアのパソコンを見ようとしていると、急に扉が開き、
「おーい、ヒロシいるか?」
とリングが扉から顔を出して中を見渡した。そして、ヒロシを見つけて、
「おう」
と手を上げた。
3人はそれを固まって見ているのに気がつき、
「えっと・・・どうした?」
と気まずそうに笑って、3人を見た。
アリアはその間に、パソコンをそそくさとしまっていた。
「あ、ズリィ」
ヒロシが気がついてアリアにつっこんだが、
アリアは少し舌を出してヒロシの肩に乗った。
ミリアはリングに歩み寄って、
「私は?」
と訊いた。リングは、二カッと笑って、
「今回はヒロシだけだな」
と言ってヒロシを手招きした、
ミリアは少し不満げな顔をしてヒロシの方を向いて明るく笑い、
「気をつけてね」
と言った。ヒロシはその笑顔に答えて笑い返し、
「おう」
と言った。
ミリアはその顔を見て安心したのかとても柔らかい笑顔を見せて、
リングの横を通り部屋から出て行った。
リングとヒロシはミリアが出て行ったドアをしばらく見ていたが、
振り向いてヒロシのことを不適な笑みで見て、
「お前もすみに置けないなぁ」
と含み笑いをした。ヒロシは首をかしげて、
「何がですか?」
と訊いた。
すると、ヒロシのことを不思議な目で見て、
「分からないのか?」
とリングも首をかしげた。すると、
「早くしてくださいリングさん、遅いと先に行きますよ」
とリングの後ろから子供の声がした。
リングはいつもの気楽な笑いを後ろに向けて、
「悪い、悪い」
と謝まり、
「じゃあ、行くか」
とリングは部屋から出た。
マー:マーシャのキャラ紹介コーナー
ドンドンパフパフ
マー:今回は第2回目、紹介者はミリアよ
ミリ:面倒なんだけど
マー:まあ、まあ。そういわずに。じゃあ、年は?
ミリ:15よ。
マー:ヘー、じゃあ次に好きなことは?
ミリ:へーって、まあいっか。運動よ。
マー:運動って具体的には?
ミリ:まあ全般的に、好きよ。
マー:でも、ミリアって人見知り激しいのよねぇ
ミリ:なっ
マー:だから、チームプレイなんか、無理でしょ?
ミリ:そっ、そんなこと・・・
マー:でも、ヒロシとはよく話してるわねぇ
ミリ:ドキッ
マー:なんでかなぁ?
ミリ:そ・・・それは・・・、えっと
作:そのことには、触れるなぁ!!
マー:おわっ、作者!!
作:そのことは、話が進めばわかるから
マー:へぇー、いいとこだったのに・・・
ミリ:・・もういいでしょ、行くからね
マー:あっ、うん。じゃあ、また次回、
作:よろしく