第14話:シガール!?
すると、後ろにミリアが、降りて、シュンと音がして赤い羽が消えた。
「さっきの、どうしたの?」
ミリアは首をかしげながらヒロシの手の中を覗き込んだ。
「何?その子?」
ミリアはヒロシの手の中にいる小さな女の子を見つけて、眺めた。
ヒロシは小さな女の子を見て、
「分からない、でも、さっきのシガールに追われていたみたいだった」
ヒロシがそう言うとミリアは短く、
「えっ」
っと声を上げた。ヒロシがミリアの顔を見て、
「どうした?」
と訊いた。
すると、ミリアは不思議そうに女の子を見て、
「シガールは団結とか、そういうのはあまり無いの、だから変だなって」
ミリアは難しい顔をして言った。ヒロシは
「フーン」
と言って、小さな女の子を見つめた。
すると、その子が短く声を上げた。
「うっ、うーん」
「あっ、気がついた。大丈夫か?」
ヒロシが、
そう声をかけるとその子はヒロシの顔を見てしばらくの間かたまっていたが、
ハッと気がついて跳ね起きてその場で正座になった。
「た、助けていただき、ありがとうございます」
その子は、少しなまった標準語でしゃべった。
そして、その子は大きく深呼吸をして、ヒロシの事をジッと見つめた。
「私、アリア・ディ・シガールって言います。よろしゅう」
礼儀正しく頭をさげた、
ヒロシとミリアはその言葉を聞いて間の抜けた顔で、見合って、
「エーッ」
と二人が叫んだ。
その声で、アリアはビクッと体をこわばらせて、二人の顔を交互に見た。
「き、君・・・シガールなの?」
震えた声でヒロシが訊くと、アリアはにっこり笑って、
「はい、そうですが」
短くそう言って、ヒロシをジッと見つめた。
ミリアはその事を聞いて、空間から銃を取り出した。
「何するんだ?」
ヒロシがミリアに訊くと、ミリアはアリアに銃口を向けて、
「消そう」
と言い出した。
アリアはそれを聞いてあわててヒロシの後ろに隠れた、
ミリアはそのまま銃口をヒロシに向けた、ヒロシは反射的に両手を上げた。
「なんで消さなくちゃいけないんだよ」
ヒロシも必死に弁解する。
後ろでガタガタと震えているアリアを助けたいというのもあるが、
ミリアがかなり怖い顔をして、自分に銃を向けている事もある。
ミリアは平然とした顔で、
「だって、敵だし」
とつぶやいた。すると、アリアは小声で、
「うち、シガールから逃げてきたんよ」
アリアは、びくびくしながらヒロシにつぶやいた。
ヒロシはその言葉にとても驚いた表情をして、アリアを見た。
「え?」
「あのシガールはうちのこと追ってきたんよ。
うちシガールからぬけよう、思ったさかい」
アリアはどことなく、暗い顔で言った。
ミリアは段々いらいらしてきたようで、段々怖い顔になってきた。
ヒロシはその顔を見て、首筋に寒気が走った。
「あ、あのさ、こいつシガールから抜けてきたんだって、
だからさ消さなくてもいいんじゃないか?」
顔をこわばらせながら説明した。ミリアは銃を下ろし、ヒロシを見て
「じゃあどうするの?」
やっと銃が下りた事で、ヒロシは大きく息をつき、
「一応、ミフィリアさんに相談してみないか?出来れば、かくまえるように」
そうミリアに提案するとミリアは、
「ふーん」
と言って、銃を空間に戻した。
そして、ミリアは楽しそうに笑って、
「ヒロシがそうしたいならいいけど・・・」
と、言いながら後ろを向いた。ヒロシは明るく笑って、
「サンキュウ」
とミリアに礼を言って後ろに隠れていたアリアを手に乗せて、
「じゃあ、そういうことだから」
アリアにそう言って笑いかけると、
アリアは顔を赤くしてボーっとヒロシの顔を見ている。すると
アリアの口元がかすかに動いた、
「えっ、何?」
ヒロシが訊くと、アリアはうつむいて、
「ほれた・・・ほれました!!ヒロシはんかっこええわぁ」
と言って、ヒロシのほほにキスをした。それを見たミリアは、髪の毛を逆立てて、
「やっぱり消す!!」
と、銃を取り出してアリアに向かってかまえた。
アリアはあわててヒロシの後ろに隠れて、ヒロシは必死にミリアを止めた。
ミリアは、
「どけー!!」
と叫びながら銃を乱射した。
「ちっ、取り逃がしたか・・・」
高層ビルの屋上から、ヒロシ達を眺めている男。
黒いコートを着て、顔はよく見えない、
「まあいい、なかなか面白いものを見つけた」
うっすらと笑みを浮かべ、ヒロシを見た、
そして、コートをひるがえした、次の瞬間、その男はどこにもいなくなっていた。
マー:マーシャのキャラ紹介〜
ドンドン、パフパフ
マー:さー、第一回目ねぇ。今回は、ヒロシよ。
ヒロ:なんで、一回目に・・・
マー:だって主人公じゃん
ヒロ:でもさー
マー:はいはい、うるさいから。ちゃっちゃと答える
ヒロ:・・・わかった
マー:じゃあ、年は?
ヒロ:17のはず
マー:はずって・・・。次は好きなもの
ヒロ:読書とか、あんま友達いなかったし
マー:なんか、暗いわね
ヒロ:まあ、学校ではこんな感じだぜ
マー:それじゃあ、出来ないわねぇ
ヒロ:なにが?
マー:彼女
ヒロ:はぁ?何言ってんの?
マー:ミリアとくっついちゃえばいいのに
ヒロ:ばっ、なにいって!
マー:あはは、顔真っ赤、照れるなって
ヒロ:うるせぇよ。もういいだろ、帰る。
マー:あっ、後もうひとつ
ヒロ:なんだよ。
マー:ミリアのこと、どう思ってる?
ヒロ:だぁぁぁぁ!!
マー:あははは。じゃあ、また次回ね