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五十一話


「各艦、被害状況報せっ!!」

青白い貌の男性が絞り出す様な声で告げる。

「 吹雪型駆逐艦、「カレーライス」 「塩鯖」 「焼き肉定食」 

 「キャラメル」 「ウーパールーパー」

イージス艦こんごう型、「焼きそば」 「お好み焼き」 「たこ焼き」

        「鯛焼き」 「みそ煮込み定食」 轟沈!!」

通信室からの報告を受け、青白い貌の男性と須藤という名の日本決死隊艦隊

司令長官の男性は、声にならない叫び声をあげる。

被害は、10隻。

この短時間で一気に10隻もやられたのだ。




「隊列っ、乱れます!」

見張長のヨシフ・スターリン型外見モデルのアンドロイドオメガ800が報告する。

「ちょっ、おいっ!?」

日本決死隊艦隊司令長官の須藤という名の男性の口から、悲鳴じみた声が漏れる。

各艦船の艦長(アンドロイドオメガ800ではなく、普通の人間)が、恐慌に陥ったのだ。

新種鬼獣の攻撃から逃れるべく、各艦船がばらばらに回避運動を始めたのだ。




「須藤っ、お前は冷静でいろ! おいっ、各艦船に打電しろ!、ばらばらになったら、返って鬼獣の餌食になるぞっ!」

青白い貌の男性は、通信長のアンドロイドオメガ800に命じた。

そのアンドロイドオメガ800の外見モデルは、石原裕次郎だ。

だが、第一艦隊は完全に秩序を失った。

整然たる陣形を組んでいた艦船がばらばらになり、右に左にと回頭する。

新種鬼獣の攻撃を受けた艦船は海上に停止し、黒煙を立ち上らせているが、

中には気丈に対空砲火を撃ちあげている艦船も存在している。

「イージス艦あたご型護衛艦 「消しゴム」 「カッターナイフ」 「コンパス」

        「石鹸」  「爪切り」 「水門の鍵」がミサイル発射!!」

通信室から新たな報告が上がる。




その後に、上空で炸裂音が重なり、付近一帯の空間を震えさせる。

三発、四発と上空で群れている新種鬼獣に向けて、発射を行う。

空は、ミサイルの炸裂によって引っかき回され、嵐のような有様だ。

「レーダーに反応あり。鬼獣の第二派接近中、さらに大規模!」

電測室から、切羽詰まった声で報告が飛び込んでくる。

「・・・・・!!」

日本決死隊艦隊司令長官の須藤という名の男性の口から、低い呻き声が漏れた。

鬼獣の群れは、これだけではなかったのだ。

新たな鬼獣の群れが待ちかまえていたのだ。




「攻撃中止っ、総員に通達っ、反転し、この海域より一時撤退する!」

青白い貌の男性がそう告げた。

「いや、今の命令は取り消しだっ! 総員に通達っ、全日本決死隊艦隊は、

セイロンに突撃だっ!」

日本決死隊艦隊司令長官の須藤という名の男性は、憎悪の孕んだ声で応える。

「須藤っ、正気か!?」

青白い貌の男性が、驚愕した表情を浮かべながら尋ねてくる。




「この状況だ、後退しても地獄だ。ならば、前のめりに突っ込んで地獄を見る方がいいだろ? 何、後始末は、第二艦隊、第三艦隊に任せりゃあいいさ」

日本決死隊艦隊司令長官の須藤という名の男性は、そう短く応えた。

「しかしだがな、幾ら何でも無茶苦茶過ぎるぞっ!? このままだと全ての船が

沈められるっ」

青白い貌の男性が大声で告げる。

「沈められたら、また買えばいいじゃないか。それに、人類の繁栄と平和を守るべき以外に、何か守らなきゃいけない艦船なんてないだろ?」

日本決死隊艦隊司令長官の須藤という名の男性は、そう短く応えた。




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