《幽影の帳》(第三部五十九章にて)
──見えても見えない、記憶に残らぬ影を編む魔法。
【魔法種別】
分類:認識疎外系・知覚干渉型術式
系統:精神干渉・視覚認識抑制・集団効果対応型
【術式効果】
本魔法は、術者および指定対象の“存在感”を知覚から除外する魔法である。
姿や音が物理的には存在するにもかかわらず、
人の脳がそれを「気に留めない」「見たけれど忘れる」ように処理される。
実際には視界に入っていても、“認識が抜け落ちる”感覚が発生する。
忍び足や隠蔽とは異なり、積極的に“無関心”を引き起こす点が特徴。
【効果範囲・持続】
範囲:術者を中心に半径5〜10メートル(熟練度により変動)
対象:術者単体/指定複数名まで可能(要事前同調)
持続:数分〜十分程度。魔力供給を継続することで延長可。
【効果の制約・無効条件】
・ 安定した精神にほど効く
「今は何も起こらない」「誰も来ないはずだ」という無意識の安心感を利用
→ 日常下・市街地などでは高い効果を発揮。
・ 以下の対象には効きにくい:
酩酊・強い興奮・精神錯乱状態の者
執着・疑念・猜疑心を抱いている対象
常に警戒を怠らない訓練された戦士や魔導士
魔力干渉耐性を持つ者・特殊な視覚系スキル保持者
【応用と注意点】
高速移動や発光など、“違和感を喚起する行動”を取ると効果が薄れる
記録媒体(映像術・記録魔導具)には干渉できない
→ 物理的な記録には映るが、“確認されない”可能性が高い
【魔導院による評価・注釈】
記録分類:「心理領域術式・第三階層(非破壊型)」
所見:
> 「不可視ではない。だが、確かに“消えていた”」
> 「これは視界を奪うのではなく、心を逸らす魔法だ」
> 「観測できても認識できない。これは理性への幻術に等しい」
【ファナ・メルの活用例(演出案)】
ファナの軽やかな動きに合わせ、《幽影の帳》を展開して子どもたちを守りながら避難
メルの支援術式として展開、「敵陣をすり抜け、対象に一撃を届ける奇襲」
セナやメリルとの共闘時、“敵の注意をそらす補助陣”として布陣




