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再び
7月8日今日も蒸し暑い、梅雨が明けたというのにじめじめとしている。
はやく夏休みにならないかなと思い、僕はまたいつものように休み時間顔を机に伏せる。
バンッ!!
昨日よりも強い、大きい音が鳴り響いた。
僕は昨日のことなんか忘れ、バッと顔を上げた。
そこには昨日と同じように「おはよー!!」という文字が書かれたノートがあった。
そして昨日と同じ美少女の姿がそこにはあった。そして
『おはよー!!』
という彼女の声が僕の朦朧とした意識の中を刺してきた。
「お、おはようございます?」
昨日とは少し違う丁寧な言葉で返事をした。
ハッと我に返った僕は帰る前にと昨日聞けなかった事聞いてみた。
「あなたは、誰ですか?」
『私?私は久遠寺 彩花、彩る花と書いてあやかだよー。』
久遠寺?その名前に少し聞き覚えがありながらも
「僕は、御所 樹です。樹木の樹と書いていつきです。」
と説明した。
彼女はにっこり笑って
『知ってるよー!!』
と言ってバサッとノートを取って走り去っていった。
な、なんなんだ......と思いながらも少し確固「美人だったな」と思わず口を漏らし再び机に伏せた。