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第四話『RPGでは魚のモンスターはどういう訳か飛んでるけども・・・』

美久「ふわぁ・・・よく寝た」

私は宿で朝を迎えて身支度を済ませ、アリッサさんが来るのを待つ。

美久「ふわぁ・・・」

ガチャッ扉が開く音がした。どうやら来たようだ。

アリッサ「待たせたわね、それじゃ超級ねぼすけをお越しにいきましょうか」

そしてライオスさんの部屋へと行く。

コンコンガチャリ

ライオス「だがらしゃあぁ・・・ぼがばしゃしゃしゃ・・・」

ほんっとスッゴい体制で寝てるなぁ・・・片足立ちで頭に壁を当てて・・・

美久「逆に器用ですね・・・」

アリッサ「まぁこいつの寝相はいつものことよ」

そう言いながら額をスペンと叩いた。

ライオス「んがっ!?」

アリッサ「とっとと支度しなさい」

美久「あはは・・・」

そして私達はギルドへと向かった。

******

受付嬢「えー・・・この度ゴルさんが不祥事により牢屋行きとなりましたが・・・」

美久「あーはい・・・」

受付嬢「本来なら彼が受ける依頼があったんです」

アリッサ「依頼?」

受付嬢「えぇ、少し遠出になられる依頼だったのですがあいつぁ先延ばしにもしてましたし・・・」

ライオス「それでその依頼を僕達が受けてほしいと・・・?」

受付嬢「そうです、まぁあんなゴルさんをぶちのめしたあなた方なら大丈夫でしょう」

アリッサ「まぁ・・・そうでしょうねぇ・・・」

受付嬢「それではよろしくお願いしますね、依頼の詳細はこの紙に書いてありますので」

そう言って受付嬢は紙を渡してきた。

ライオス「ふむ・・・うーむ・・・なるほど・・・」

アリッサ「これは・・・」

美久「・・・?」

私はその紙を覗き込む。そこにはこう書いてあった。

『特級:極東の国『マカズア』にて調査を求める、詳しくは現地にて

報酬:金貨100枚、追加報酬有り』と・・・

美久「マカズア・・・?」

ライオス「独特の文化を持つ国らしいよ」

アリッサ「極東の島国ってとこね」

美久「へぇ・・・」

受付嬢「遠出なので準備を入念にしておいてくださいね、それでは私はこれで・・・」

そう言って受付嬢は奥に行った。

******

ライオス「・・・よしっ!それじゃあ行こうか!」

美久「おーう!!」

三人とも武器を新調し、準備を済ませて私達はマカズアへと向かうのだがフォンデライトの人が特性の馬車を貸してくれるとのことだ。

アリア「港までデュナと一緒に馬車で送りますよ!」

美久「いやぁほんとありがとう、アリアちゃん」

デュナ「いえ、この間の借りを返したまでですよ」

ライオス「領主様のお力添えを無下にしてはいかないね、必ず問題を解決しに行きます」

かくして私達は港へと向かったのだった。

******

コトンコトン・・・

私達は馬車に乗ってまったりとしていた。

美久「♪~♪~」

馬車の揺れの音に合わせて指でトントンとリズムを刻むと小さいけどシンセの音が鳴り響いていく。

ライオス「いやーほんと楽しいよねこのビート」

アリッサ「そうね・・・馬車での移動って少々退屈だから良いわね」

美久「えへへっ♪」

デュナ「・・・あの、一つ聞いても良いですか?」

ライオス「ん?なんだい」

デュナ「その・・・お三方はどんな関係なのですか?」

美久「あーえっと・・・」

私はこれまでのいきさつを話した。

デュナ「なるほど・・・」

ライオス「いやあ彼女か来るまで虚無の日々だったよ・・・でも今は良い日々を送れてるよ」

そんな会話をしながら馬車は港へと向かっていく。

******

美久「着いたー!!」

ライオス「さてと・・・ここから船に乗るわけだけど」

デュナ「この港からマカズア行きの船が出ているはずですよ」

美久「へぇ、じゃあ探そっか!」

そうして私達は港へ向かったけど・・・

デュナ「船が出せない?」

船乗りの人「はい・・・先週と三日前から近くの海域でサハギンの群れが大量発生してるんです」

美久「サハギン・・・?」

アリッサ「半人半魚の魔物よ、そこまで強くはないけれど大量発生してるというなら厄介ね」

ライオス「まぁ僕達の腕前ならなんとかできるさ、それに・・・」

デュナ「そうですね、それに漁業にも影響が及びそうですし私も同行します」

かくして私達は船に乗り、サハギンがいる海域にへと着くのだった。

******

美久「いやー水色な空に真っ青な海でいい眺めだねー」

そんなことをぼやいてたけど・・・

バシャバシャ・・・

ライオス「来るよミク!ビートをお願い!」

美久「Let's!ShowMind!」

私はビートを奏でる。

バシャア!ジャバァ!

サハギンA「メシヨコセヤァ!!」

サハギンB「エモノダァッ!!」

サハギンC「イヤッヒャーッ!!」

ナチュラルに喋ってる・・・

美久「・・・よしっ!ノッていこう!」

私はベースの音に合わせて指を動かしてリズムに合わせて足踏みをしていく。

サハギンA「オウラァ!!」

サハギンの内の一体が飛びかかるのを合図に他のザハギンも飛びかかる。

美久「っ!!」

私はそれをジャンプして避け、空中で一回転し踵落としで一体を叩き落とす。

ドゴォッ!!

そして着地したと同時にもう一体の拳を避けてハイキックで蹴り飛ばす!

そして最後の一体が突撃してくるのを避け、受け流して背中を踏んづけて飛び上がる。

美久「やあぁっ!!」

ドゴォッ!!

サハギンA「バミャッ!!」

サハギンB「グバーッ!!」

サハギンC「ゲヴァッ!!」

バシャンッ!!

三体共水に落ちていくがまだまだ他のザハギンが襲いかかってくる。

ライオス「どうしたどうしたっ!!」

ライオスさんもビートに合わせて剣を振るい、ギターの音が鳴り響く。

サハギンD「アバーッ!!」

サハギンE「グビャァッ!!」

デュナさんも双剣で連続斬りを繰り出していくとチェンバロの和音が鳴り響いてく。

デュナ「・・・・・」

ザシュッ!バシュッ!ジャキンッ!!

サハギンF「アガァッ!!」

サハギンG「ノホーッ!!」

アリッサ「あと15体・・・っ・・・これは・・・」

ライオス「どうした?」

アリッサさんが杖を上に掲げ、私の鼓動のビートに会わせてくるくるっと回して甲板に叩きつけて心地よいハープの和音が響き渡らせ、探知してると思う行動をしてるとなにか不穏な気配を感知したようだ。

アリッサ「なるほど、こいつらは囮で本命が・・・来る!!」

ドォンッ!!ザパァッ!

水中から巨大な魔物が現れた、それは・・・

美久「・・・サメ?」

体長6メートルくらいのサメみたいな生物が現れたのだ。

デュナ「っ・・・『ハイドロシャーク』・・・!?』

サハギンA「ナッハッハッ!オレラノキリフダダズェー?オトナシククイモンヨコシナァッ!!」

ライオス「デュナさんどうする?」

デュナ「・・・その切り札が倒されたら去るんだ」

サハギンA「ヤロォ・・・タイショーオネガイシマッス!!!」

ハイドロシャーク「ガアアアァァァァッ!!!」

ハイドロシャークが咆哮を上げる。

デュナ「海中に引き込まれたらおしまいよ!船上で戦うしかないわ!」

ライオス「それなら・・・」

ライオスさんはアリッサさんにアイコンタクトを送る。

アリッサ「そゆことね、五秒程稼いで!」

ライオス「ミク!合わせていくよ!」

美久「え!?う、うんっ!!」

ハイドロシャーク「ジャバアアアアァァァッ!!」

ハイドロシャークが水面からジャンプして襲いかかってくる。

ライオス「今だ!」

美久「行けるっ!」

私とライオスさんでビートに合わせて避け、私はハイドロシャークの鼻にあたる部分を蹴り上げ、ライオスさんは下から斬り上げる。

ハイドロシャーク「グギャッ!?」

デュナ「まだだっ!!」

デュナさんが更に切り刻みより上空へ打ち上げる。

アリッサ「稼いでくれてありがとっ!」

そう言いながらアリッサさんが杖を構え・・・

ビシャアンッ!!

ズドオォンッ!!

バシャアァッ!!

ハイドロシャーク「グギャアアアアアアッ!?!?」

ハープの和音と共に雷が三発ハイドロシャークに直撃した。

アリッサ「私の雷は上空や杖から放たれるだけじゃないのよ?」

美久「すっごぉ・・・」

ライオス「やっぱりビートのお陰で威力が上がってるねぇ」

デュナ「さて・・・」

サハギン一同「ヘナップモウゴメンナサイ、サリマスンデオユルシクダセエッ」

デュナさんに睨まれたサハギンは達大慌てで逃げていった。

美久「いやぁ、一時はどうなるかと思ったけど・・・なんとかなったね」

ライオス「これで港も元通りになるね」

アリッサ「そうね、それじゃ一旦港へ戻って報告ね」

そして私達は港へと戻っていき、漁が再開された。

******

デュナ「それでは、お気をつけて」

美久「うん、そっちもね!」

私達はデュナさんと別れて船でマカズアへと向かい、そして二日後、船は問題なくマカズアへと着いた。

美久「わぁー・・・ここがマカズア・・・」

ライオス「2~3度来たけどもやっぱり変わった雰囲気の所だね」

アリッサ「確かにそうね、綺羅びやかだけど静かな感じね」

なんていうか時代劇だけど所々に洋風の雰囲気が融合したような風景だった。

ライオス「それでギルドに行って依頼の確認だね」

アリッサ「そうね・・・ミク?どうしたの?」

美久「んえ!?あ、ごめんごめんボーッとしてて・・・」

そんな会話しながら私達は冒険者ギルドへと向かっていくのだった。

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