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第三話『異世界ものあるある・どうしてギルドには態度が悪かったり調和を乱す輩がいるんですか?』

チュンチュンチチチ・・・

美久「ふぁあぁ・・・」

鳥の鳴き声を聞き私は目を覚ます。

アリッサ「おはよう、よく眠れたかしら?」

美久「ふあぁ・・・」

夢じゃないことを再認識しながら返事をする。

アリッサ「支度ができたらまだ寝てるスカタンお越しにいきましょう」

美久「はーい」

私はそう返事をして準備を始めた。

そして着替え終えた私はアリッサさんと一緒にライオスさんが泊まってる部屋へと行く。

コンコンガチャリ

ライオス「がー・・・しゃばしゃばしゃば・・・」

服はまともに着てるけどひっどい寝相で熟睡していた。

アリッサ「・・・相変わらず凄い寝相ね」

美久「ぷくく・・・すごい顔・・・」

アリッサさんはライオスさんに近づくと・・・

スペェンッ!

平手でおでこを叩いた。

ライオス「んがっ!?」

アリッサ「とっとと起きなさいスカタン」

ライオス「ふあぁあぁ~~・・・」

ライオスさんは眠そうにあくびをしながら起き上がった。

ライオス「・・・ん?あぁ君達か・・・おはよう」

美久「朝は弱いんですね」

ライオス「昔からね・・・んじゃ今日も仕事がんば・・・ふぁあぁ~」

アリッサ「先に朝食食べに行くからね」

ライオス「あぁわかってるよ・・・んんっ!」

そうして私たち三人は食堂へと向かった。

******

ギルドに到達した私達だったが・・・

女性「や・・・やめてくださいぃ・・・」

男性「へへっ良いじゃねぇかよぉ、新入りなんだろぉ?」

ライオス「うげ・・・奴らまたやってるのか・・・」

美久「何あれ・・・?」

アリッサ「Aランクの『赤き閃光』って呼ばれてるゴルザーって男とその腰巾着よ」

美久「うーむ・・・私止めて来ますっ」

ライオス「ちょっ!待って!」

アリッサ「ミク!ちょっと待ちなさいっ!」

ライオスとアリッサの言葉を無視して私は二人の間に割って入った。

ゴルザー「んだてめぇはよ!」

美久「あなた方が彼女に迷惑かけてるから止めただけです」

ゴルザー「はぁあああんっ!!てめぇこの俺様に口答えする気かっ!!」

美久「でもここで暴力行為をする気?こんな狭いとこで」

ゴルサーはパンチを繰り出すが私はビートに合わせ避ける。

ゴルザー「っ!?」

取り巻きA「なっ!?ゴル様のパンチをあんなあっさりと避けたぞっ!!」

ゴルザー「貴様・・・なかなかやるな、だがっ!!」

今度は蹴りを放つがそれも難なく避ける。

ゴルザー「ちっ!ちょこまかちょこまかとっ!!」

美久「ふふん♪当たらないよ♪」

ゴルサー「おいてめえらっ!このドグサレを抑えろっ!!」

ゴルザーが叫ぶと周りにいた腰巾着達が襲いかかってくる。

美久「HEY!YO!HOOOHH!」

私は鼓動のビートに合わせながら踊るように攻撃を避けていく。

そして私の鼓動が最高潮に達した時・・・

美久「Yeahhhhh!!!」

私は渾身のキックで全員を吹き飛ばしシンセの和音が鳴り響くっ!

そして着地しポーズを決めた。

ゴルザー「なっ!?」

美久「Are you ready?」

私は挑発するように言った。

ゴルザー「貴様・・・俺が誰か分かってて喧嘩売ってるのか?」

美久「ふーん?」

私はそう言ってポケットからハンカチを取り出す。

ゴルサー「っ!?そのハンカチの紋章・・・」

美久「そ、私はフォン・デライトのアリアちゃんって人を助けたことが有るの、どうする?」

私はそう言って拳を構える。

ゴルザー「・・・くそったれ・・・!!」

そう言って彼は逃げていった。

美久「ふぅ・・・なんとかなったかな」

アリッサ「まったく、無茶して・・・」

ライオス「ホントだよ、にしても君領主の娘とコネが有ったんだねぇ」

アリッサ「確かにねぇ・・・あ、君大丈夫?」

女性「あ・・・はい、大丈夫です・・・それじゃ・・・」

そうして女性はそそくさとその場から立ち去った。

ライオス「まぁ何にせよ一件落着だね」

美久「そうですね、んじゃ行きましょうか!」

こうして私達は仕事へと出かけるのだった。

******

美久「さーて、これで全部ってとこかな?アリッサさん」

アリッサ「えぇ、そうね・・・ふぅ・・・」

ライオス「いやーやっぱしこのビートとか言うのに合わせて戦うのはさいっこうに楽しいな!」

ライオスさんはそう言いながらリズムに合わせて剣を素振りする。

美久「そうですねっ♪・・・ん?」

私はその時森の中で動く影を見つけた。

美久「・・・アリッサさん、あれ・・・!!」

アリッサ「・・・っ!またキラーベア!?」

ライオス「なんだって!?くそっ!」

ライオスさんは剣を構えながらキラーベアを警戒する。

そしてキラーベアが私達に向かって襲いかかってきた!

美久「っ!!」

キラーベアの爪が私を引き裂こうとする、しかし私はビートを刻む。

すると私の鼓動が高鳴りシンセの和音が鳴り響き・・・

ドゴォッ!!

ビートに合わせて蹴りを放つ。

そしてキラーベアがよろめいたところをライオスさんの剣が切り裂いた!

ライオス「よしっ!」

美久「ふぅ・・・なんとかなった」

アリッサ「うーむ・・・こうも立て続けに出るとは・・・」

そう思ってるとまた気配がした。

美久「またですかっ!?」

キラーベアが襲いかかってくる!私はビートに合わせて構える。

しかし今度はアリッサさんが前に出た。

そして雷の槍を生成して放つ、その一撃は見事に命中して倒れた。

キラーベア「グオォッ!!」

ライオス「もしかして・・・何者かがここへ誘導してる・・・?」

アリッサ「そう考えるのが妥当ね・・・」

美久「だとしたら一体誰が・・・」

アリッサ「・・・」

アリッサさんが杖を上に掲げ、私の鼓動のビートに会わせてくるくるっと回して地面に叩きつける。

すると心地よいハープの和音が響き渡る・・・

アリッサ「そこっ!!」

その声と共に短剣のような形の雷を投げるように放った。

声「アビンラッ!?」

ドサッ

木の上からおっさん一人落ちた。

アリッサ「・・・ゴルサーの腰巾着の一人ね」

腰巾着A「なぜだ・・・お前の探知魔法の限界まで潜んでたのに・・・!?」

アリッサ「ビートのおかげよ、そんでお仲間がいるでしょ?」

ガサガサ・・・

草むらから数十人程出てきてそしてゴルサーもやって来た

ゴルサー「困るんだよねぇ・・・困るんだよねぇ・・・困るんだよねぇ・・・困るんだよねぇ・・・」

すっごい顔してる・・・口はニタッと笑っているけど目は全然笑ってないしプルプル震えてるし・・・

腰巾着B「ゴル様はメタクソキレてるぞ・・・お前のせいで良い相手を逃がして・・・そんで領主の娘のコネがあるなら事故にして始末しようとのお考えだ・・・」

腰巾着C「こうなったゴル様はもはや誰にも止められない・・・」

ゴルザー「○□$#%&¥※〒ー!!!」

滅茶苦茶な言葉を叫びながら襲いかかってきた!

ライオス「血迷ったかっ!ゴルザーっ!!」

ライオスさんは剣を構えて斬りかかる。

ガインガインガインッ!!!

ライオスさんの剣とゴルサーの斧の剣劇がギターの音色と共に鳴り響いていく。

美久「ライオスさん!」

腰巾着A「おっとお前は俺らが相手だ!!」

腰巾着B「ぶっちゃけ逃げたらゴル様にぶっ飛ばされるから全力で行くぜっ!」

美久「っ・・・!!」

私は拳を構え、ビートに合わせて腰巾着の攻撃を捌いて拳を繰り出して武器を落とさせて砕いていく。

美久「Yeah!」

ドガッ!バキィッ!!

美久「Say!Hooo!」

腰巾着A「こいつ・・・武器を・・・!」

アリッサ「なるほど・・・無駄に命を散らさずにしてくのね」

そして腰巾着達は無防備になった。

腰巾着B「流石・・・ゴル様をよろめかせたことはあるな・・・」

腰巾着C「つーかあっちうるさ」

ガインガインガイン・・・

あっちでは相変わらずライオスさんとゴルサーの剣と斧の打ち合いが続いている。

だけども状況としてはライオスさんが有利な顔をしている。

ビートを理解してないゴルサーにとってはギターの音は騒音のようなものだろう、ライオスさんはそれを利用して攻撃を全て弾きながら距離を詰めていく。

ゴルザー「くどったれえぇえぇっ!!!」

ゴルサーがバックステップして斧を横薙ぎに振るう。

ライオス「甘いな!」

ライオスさんはそれをジャンプで避けた。そして空中で一回転し、その勢いのまま剣を振り下ろす!

ゴルザー「っ!?」

ゴゥインッ!!

ひときわ大きいギターの音色と共にライオスさん剣・・・の側面がゴルサーの頭に直撃した。

ゴルザー「うぐぅ・・・!?」

バダン・・・

ゴルザーはそのまま気絶して倒れた。

美久「やったぁっ!」

腰巾着A「ゴル様が・・・!?」

腰巾着B「・・・降参だ、俺達はおとなしくしょっぴかれよう」

腰巾着C「いやーある意味助かったぁ、俺パシられてたし・・・」

そんなわけで腰巾着達も大人しくお縄についたのだった。

******

そして私達はギルドへと戻ってきた。

受付嬢「やっぱしゴルさん問題を起こしましたかぁ・・・どうもありがとうございました」

美久「あーいえいえ、巻き込まれただけですし」

アリッサ「そうそう、私達は悪くないわよ?」

受付嬢「・・・まぁ良いでしょう、とりあえずゴルさんはギルドの牢へぶち込みますね、それでその経緯で倒したキラーベアの素材のお金をお渡しします」

美久「ありがとうございます!」

そして私達はギルドを出て、晩御飯を食べて宿に泊まるのだった。

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