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第十三話『かわいそうないじめっ子さん、でもいろんな意味で因果応報だよね』

ザワザワ・・・ガヤガヤ・・・

んー・・・?外が騒がしい?私は眠い目をこすりつつ、起きてみる

アリッサ「ミク、ちょうど起きたのね」

美久「ふぁ・・・どしたの?」

アリッサ「よくわからないけどただ事じゃなさそうよ」

そう言いながらアリッサさんはライオスさんをお越しに一緒に部屋へ行く。

相変わらずひっどい寝相だなぁ・・・

スッ・・・バチィッ!!

ライオス「っがはぁっ!?」

アリッサさんがライオスさんの右腕に電気の魔法を流してライオスさんは飛び起きた。

ライオス「アリッサ・・・!?魔法で起こしたって事は・・・ただ事じゃないことが・・・?」

アリッサ「そうよ、早く支度して」

ライオス「・・・!」

私達は急いで服を着て宿を飛び出した。

****

広場には多くの人が集まってる。

男の声「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああぁぁっ!があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁっ!!」

なんかひときわ叫び声がうるさい人がいるけど・・・

女の声「わっ私がっ!なんとかしますっ!!」

その声の後・・・

大勢の声「おおおおぉぉぉっ!!」

通販番組でよくある観客が驚いてるような歓声がした。

一体何がどーなってんの・・・?

そんな疑問を抱えつつ広場前の人だかりに到着し、人をかき分けていく。

そして人だかりの先頭まで来たら

そこには安堵してるような男性と女の子・・・あの服広場の勇者たちが着てるのだ・・・

それとユージンさんがいた。

ユージン「まさかこんな事になるとは・・・」

美久「えっと・・・何があったの?」

ユージン「あぁ皆さん揃って・・・まとめると広場にいたいじめっ子が何者かにさらわれたんです」

美久「えっ・・・!?」

アリッサ「それとさっきの男の悲鳴とかは何の関係が?」

ユージン「この男の記憶を見た方が手っ取り早いかな・・・」

そう言ってユージンさんはモニターを出し、映像が映し出される。

*****

貼り付けになってるいじめっ子に食事を与えてる光景が出てる・・・

すると突然貼り付けの柱が下へゆっくり下がっていく。

主観視点から手が出てガシッと柱を掴んで阻止しようとしてるけど沈んでいって穴っぽいのが空いてそこにいじめっ子ごと柱が引きずり込まれちゃった・・・

声「その手を離せ、この穴が閉じるとお前の腕が斬れてしまうぞ」

多分穴から声がした・・・!?

主観視点の人っぽい声「うるさいっ!そいつをどうする気だ!!」

声「警告したのに愚かな・・・」

その言葉と共に穴が狭まって・・・

*****

ユージン「おっと後はお察しください」

そう言ってユージンさんはモニターを消した。

ライオス「あーうん、穴が閉じて腕が・・・ということか、それでさっきの様子からして治療に長けた人が回復魔法で事なきをえたと」

ユージン「はい、こちらの勇者の一人である『ハルカ』さんが治癒をしました」

ハルカ「ど・・・どうもです・・・」

ユージンさんの後ろにいるハルカさんはおどおどしながら答えた。

ユージン「ともかく兵士総出であの穴へ消えたいじめっ子を捜索してますので今の所は休息して備えて下さいな」

ライオス「そう、では万一の事があったらお願いします」

ユージン「えぇ、それではまた」

私達は宿へ戻って再び就寝した。

*********

翌朝、私達は消えたいじめっ子の捜索は兵士と帝都の勇者達に任せて待機していた。

美久「ん?なんか飛んできてる?」

ライオス「お、あれはメッセバードだね、高いやつの」

美久「値段とかあんの?」

アリッサ「良く飼育されてて素早いバードなら中々の値段がするわ」

そしてハヤブサのメッセバードがユージンさんの腕に止まったかと思うと・・・

声「報告!東の砦跡地にて対象を捕縛している識別不明の種族と所属不明の人物が交戦している!!」

メッセバードの脚の器具から声が響いてきた。

美久「おぉっ・・・!?」

ライオス「流石帝都製だなぁ」

ユージン「双方の特徴は!?」

声「種族の方、女性型で肌が黒く、頭の両側に角があり、長い尾、蝙蝠のような翼をしておりかなりの大きさの剣を軽々振り回してる!所属不明の者、男性型でフードを被り、数百の剣を浮かせて操ってる!」

美久&ライオス&アリッサ「えっ!?」

それってこないだ戦ったハティオって人じゃ・・・!?

ルカ「びっくりしたぁ・・・!?」

ユージン「どしたっていうの・・・!?」

ライオス「その人物心当たりがあるんだ!」

アリッサ「ルカ!今すぐそこへ向かいましょ!!」

ルカ「はぁ・・・?」

ユージン「なんか事情があるっぽいね、んじゃ行ってらっしゃい」

美久「ありがとうございます!」

そうして私達は東の砦の跡地へ急いで向かうのだった。

******

カキンカキンカキン・・・

近づいていくと剣劇の音が鳴り響いてる。

そして現場に着くと・・・

魔族な女「いい加減諦めろ!この野心を持つガキ共を逃すわけには行かん!」

ハティオ「あんたこそいい加減に諦めてほしいですよ、この者達をその道に進ませるわけにはいかないからね」

よく分かんないけど・・・取り返すのならハティオって人に加勢すべきだろうけど・・・

ライオス「ハティオ・・・!」

ハティオ「ん?あぁ、いつぞやの」

魔族な女「誰よあんたら!?」

ライオス「僅かながら因縁があるけど・・・その人達を返してもらおうか」

魔族な女「くっ・・・!!」

ピュイィイィイィッ!!

魔族な女性が指で合図をすると沢山の蝙蝠が襲いかかってきた。

美久「うわっ!?」

アリッサ「くっ・・・!」

ライオス「このっ!!」

ルカ「わわっ・・・!」

私達はそれぞれ武器で迎撃する。

ハティオ「ありがたいけど、条件が一つあります」

美久「条件?」

ハティオ「えぇ、あの人達を私達に明け渡す・・・があってるのかな・・・それでよろしいですか?」

ライオス「あのいじめっ子でなにを・・・!?」

ハティオ「少なくとも、悪の道に走らせるようなことはしないと約束します」

アリッサ「私達じゃなくて帝都に言いなさい、こっちの一存じゃどうにもならないし」

ライオス「まぁ交渉の機会は与えるようにする、それでいいかい?」

ハティオ「それもそうですね、ではミクさん、奏でて下さい」

美久「あーうん・・・わかった」

私はハティオさんに言われたとおり、鼓動のベース音を鳴らした。

魔族な女「・・・!なんだこの音・・・!?」

ハティオ「私とミクさんで魔族の女を叩きます、他の方は蝙蝠を」

ライオス「わかった、アリッサ!ルカ!」

アリッサ「わかったわ!」

ルカ「すぅ・・・♬~♪~♩~」

そうして私達は魔族の女と対峙する。

****

私が籠手や具足で魔族の女の剣を弾くとシンセの和音が鳴り響き、ハティオの浮いてる剣で魔族の女の剣を弾いてくとピアノの和音が鳴り響く。

魔族な女「くっ・・・!なんなのよこの音は・・・!?」

美久「リズムがなってないねっ!shoot!」

ガインッ!

魔族な女「ぐっ・・・!?」

ハティオ「今度は人質を盾にする余裕もないようですね!」

魔族な女「ぎっ・・・!?」

ハティオの剣が魔族の女の横腹を斬り、そのまま私の方に引き寄せる。

美久「これで・・・finish!!」

ドゴォッ!!

魔族な女「がはっ!!」

鉄山靠(うろ覚え)を魔族の女に当ててぶっ飛ばした。

持ってた大剣を離して洞窟の壁に激突する。

ハティオ「チェックメイトですね」

数百もの剣が魔族の女を囲んでる。魔族な女「くっ・・・!」

パキンッ

あっ!?歯になんかカプセルが!?

そう気づいた時突然周囲から変な臭い・・・なんていうかカラシと酢とチョコミントを混ぜたような臭いがして・・・!!

ハティオ「なっ・・・!?」

ライオス「・・・!?まさか毒かっ!?」

ルカ「いいっ・・・!?」

美久「ちょっ・・・何こ・・・ひいぃっ・・・」

アリッサ「っ・・・め・・・目にしみる・・・!!」

そして臭いが収まった時には貼り付けにされてるいじめっ子達を置いていなくなっていた。

ハティオ「逃げられましたか・・・!」

アリッサ「とりあえずこの人達を連れて帰りましょ」

ルカ「そ・・・そうですね」

そうして私達は貼り付けにされてるいじめっ子達を運んでいった。

て言うかよくよく考えたらこのいじめっ子達も災難だよね・・・誘拐されかけたあげく刺激臭を嗅がされて・・・

******

その後、城の広場にて・・・

ユージン「それじゃあなんすか、上司のヴェンジャンスって奴がそのいじめっ子らを渡してほしいと」

ハティオ「はい、少なくともこの者達によってこの世界で暴れさせないことを誓いましょう」

ユージン「・・・では条件を一つ、目的を私だけにお教え下さい、まぁ本来ならヴェンジャンス氏が来てもらってほしかったけど」

ハティオ「わかりました、ではあなたの能力のことは知ってますので別室で・・・」

その後どういった内容かは分からなかったけどユージンさんはハティオさん・・・というよりヴェンジャンスって人の提案を受け入れ、5人いるいじめっ子の内の中でそこまで下劣な事をしてない者2人を連れてくという交渉結果に落ち着いた。

んでもって・・・

ライオス「結局シキガミを暴れさせたあの時は何の目的があったっていうんだい・・・」

ハティオ「その山の洞窟に目的の物があったのですが厄介な魔物がいましてあえて暴れさせていたんです、

まぁローツとラーネは少々はしゃぎ過ぎてましたが・・・でも殺生をしていないことは誓いますよ」

だそうだ・・・

そしてハティオさんはどこかへ去って行った。


ユージン「なんとか大事にならなくてよかったよ」

ライオス「たしかにねぇ、でもあの魔族の女は一体何者だったんだろう・・・」

美久「さぁー・・・?」

アリッサ「とりあえず宿へ帰りましょ」

ルカ「それもそうですね」


翌日、私達はユージンさんに見送られながら帝都を後にして町へと帰った。

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