第十話『これはざまぁ展開といえるのでしょうか』
アメルトに到着し、ギルドへと入った。
受付の男性「お待ちしてました、ライオスさんとお仲間の方も」
ライオス「あぁ、それでその突然変異のモンスターってどんな感じなんだい?」
受付の男性「はい、ゴブリンのようではあるのですが・・・報告によると通常のゴブリンよりも素早く、武器の扱いや魔法も使うようです」
アリッサ「ふむ・・・」
受付の男性「えぇ・・・ですから突然変異のモンスターは知能が高いと言われていますのでお気をつけてください」
ライオス「わかった、それじゃ早速・・・」
声「ちょっとぉ!わたくし達のパーティで充分って言いましたでしょ!?」
ルカ「っ・・・!」
声の方を振り向くとそこには金髪のツインテールな女性と茶髪のロングヘアーな女性と赤髪のポニーテールな女性の3人がいた。
ルカちゃんはその声にびびってライオスさんの後ろに隠れてる。
ルカ「うぅ・・・」
美久「・・・?」
ライオス「あー・・・でもギルドの頼みを背くのはどうかと・・・」
金髪女「はぁ!?わたくし達の強さをあんたらはわかってないの!?」
アリッサ「少なくとも私は知らないわね、名乗りなさい」
金髪女「ふんっ!まぁいいわ・・・わたくしの名は『エイナ』このパーティのリーダーでBランクの腕前なんですのよ!」
茶髪女「ボクは『ミミナ』だよ~」
赤髪女「私は『ルリラ』です、よろしくお願いしますね」
美久「・・・よろしく・・・」
ライオス「僕はライオス、君と同じくBランクだよ」
アリッサ「私はアリッサよ」
美久「ミクって呼んでね」
エイナ「ふん・・・ってよく見たら煩わしい騒音女がいるじゃないの、そんな足手まとい以下を連れてくるなんてどうかしてますわよ?」
ルカ「あう・・・」
ライオス「それは言い過ぎなんじゃないかな、ルカはルカなりに頑張ってるし」
エイナ「ふんっ!ぎゃあぎゃあ喚くののどこが頑張ってるっての!?足手まとい以下を足手まといと言って何がいけないのかしら?」
美久「・・・あんたさぁ、音楽を馬鹿にしてるの・・・?」
エイナ「はっ!たかが音如きで騒ぐなんて馬鹿馬鹿しいですわね」
美久「・・・馬鹿にしてるってわけね・・・じゃあ試してみる?」
ミミナ「何が始まるんです!?」
ルリラ「喧嘩しちゃう気なの!?」
ライオス「・・・じゃあエイナさん、木剣で相手してみて下さい、ミクも素手で相手してみて」
エイナ「ふんっ!いいわよ、吠え面をかくのを楽しみにしてなさい!」
ルカ「はうぅ・・・」
そうして私達はギルドの裏にある訓練場に行きエイナが木剣を持ち、私も武器を外して構える。
因みにルリラは補助の魔法が使えるそうなので私もルカちゃん歌の支援をしてく事に。
エイナ「わたくしを馬鹿にした事を後悔させてあげるわ!」
ルカ「あわわっ・・・!ミクさん、頑張ってくださいっ!!」
美久「・・・let'sfire!!」
そう言って私は鼓動のビート最大で響かせ、ビートと共に一気にエイナとの間合いを詰める。
エイナ「っ!?速っ・・・」
美久「・・・showっ!!」
私は拳でエイナを殴り飛ばすが木剣でガードをされた。
エイナ「っ・・・!音色が鳴ってる・・・!?」
美久「ルカちゃん歌って・・・comeon!」
ルカ「っはい!~♪~♪♩~♬」
私はルカちゃんに指示を与え、エイナを挑発していく。
エイナ「っ・・・どこまでもコケにして・・・ルリラっ!!」
ルリラ「あっはい!!?」
エイナもルリラに指示をして補助魔法っぽいのを掛ける。
エイナ「後悔と懺悔をさせてやるわっ!!」
美久「nomercy!」
エイナが突っ込んで木剣で攻撃をしてくるけど私はビートに合わせて避けて、かわして回避していく。
エイナ「くっ・・・!」
美久「beatoftheheart!!」
バギィッ!!
私は拳にビートを込めてエイナ・・・が持ってる剣を殴り、折り飛ばした。
エイナ「っ!!?」
ライオス「勝負あり・・・といった所かな?」
美久「・・・これで分かった?使える使えないは関係ないの」
エイナ「っ・・・!ふんっ!だいたいわたくしだけが目立てば良いのよっ!!」
そう言ってエイナはギルドから出ていった。
ルリラ「あっ待ってー!?」
アリッサ「自分だけ目立つってどういう意味?」
ミミナ「えっと・・・ルリラは味方行動を補助する魔法が使えてボクは相手の行動を阻害する魔法が使えるんだ」
アリッサ「なるほどね、それでエイナだけ全て敵の相手をして目立ちたいのにルカの歌声が目立ってしまってパーティを追放されたのね」
ライオス「まぁエイナの事は置いといて、ルカはこれからどうしたいんだい?」
ルカ「私は・・・皆さんと冒険したいです!これからもよろしくお願いします!」
アリッサ「ふふっ、それじゃ私達もよろしくね」
美久「よろしくっ!ルカちゃん!」
ルカ「・・・はいっ!ミクさん!」
ミミナ「ルカのことよろしくお願いしますねっミクさん」
そう言ってミミナさんは後を追った。
ライオス「とりあえず僕達はアメルト周囲の防衛としてこの町にいとこう」
アリッサ「そうね、過剰に戦力を出さずに対処しましょ」
そうして私達はアメルトの警護をすることにした。
****
アメルトの警護を始めて数日後、
エイナ達が怪我しつつ帰ってきた・・・
皆軽傷だけどエイナだけ重傷だった。
美久「どうしたのっ!?」
アリッサ「まさか突然変異のモンスターにやられたの・・・!?」
ルリラ「うん・・・」
ミミナ「もはや命からがら帰ってきたよ・・・」
エイナ「なんなんですの・・・わたくしのエンチャントの剣技が効かないなんて・・・!」
ルカ「エイナさん・・・!」
ミミナ「まぁ命に別状はないから大丈夫だよ」
美久「よかったぁ・・・!」
ルカ「エイナさんこれ・・・」
そう言ってルカは回復薬をエイナに渡そうとしたけど・・・
エイナ「お止めなさいっ!追放したあんたの施しなんて受けたくないわっ!」
ルカ「っ・・・!でも・・・」
アリッサ「あなた、そんな態度でよく冒険者なんてやってこれたわね」
ミミナ「まぁ落ちつきんさいな、これ以上プライドが傷つくのがやなんだから」
ルリラ「こんな事いうのはどーかと思うけど部下に当たる奴らは一通り倒してるから今なら親玉のモンスターを倒せれるかもしれないの、だから・・・」
ライオス「わかった、僕達が行こう」
アリッサ「そうね、与えた好機を無駄にはできないわ」
美久「みんな、行こう」
ルカ「わかりました・・・」
私達はエイナ達と交代するように突然変異のモンスターがいる森へと向かった。