SS 第三回ネームド会議
※推奨読了話数117話くらいです。
※このSSにはメタ発言、多少のネタバレがあります。
また実際の本編では、この会議は行われていません。
もしも名付けたモンスターたちが会議をしていたら? というお遊びになります。
レフの名前はレフ! この作品のヒロインよ! ちょっと間が空いちゃったけど、久々にネームド会議を開催するわ!
今回のメンバーは、前回と同じよ! まずはエリートゴブリンのホブン!
「こノ会議、まダ続いテいたのカ……」
相変わらず、ホブンの言葉はカタコトだわ!
続いては、第三章でまったく出番が無かったサンよ!
「僕、もしかして忘れられているのかな……ぐすん」
かわいそうだけど、仕方がないわ。ちなみに第三章の全文の中から【サン】で検索すると、【サンダーブレイク】の方が多かったのは秘密よ!
「この空間だと、レフさんの心の声も聞こえるんですが……」
「だ、大丈夫よ! 第三章のステータスや設定項目も足せば、サンダーブレイクと登場回数は同じになるから!」
「それ、フォローになってないです……」
と、とりあえず、この話はここまでにしておくわ。次は、グリーンキャタピラーからキャタピラーモンキーに進化したジョンよ!
「オイラにもようやく、活躍の機会が来たっスよ!」
上半身はサル、下半身はイモムシの悲しきモンスターになったけど、ジョンは気にしているどころか、嬉しいみたい。
「そりゃそうっスよ! ボスの力になれるだけで、オイラは満足っス! それに、手が生えたから、いつか綺麗なお姉さんを触ってみたいっス!」
少し見直したと思ったのに、後の言葉で台無しだわ。そもそもグリーンキャタピラーだったのに、どうして人型種族の女性に欲情するのかしら?
「それは、よくわからないっス! でもグリーンキャタピラーのときから、綺麗なお姉さんには白い糸を吐きたいという欲求があったッス! そして進化したことで、より綺麗なお姉さんが気になるようになった感じッスね!」
なんて奴なのかしら。これは、レフも気をつけた方がよさそうね。
「あ、猫みたいな獣には興味ないっス。せめてボスと融合して、ジフレちゃんになってから出直してほしいっ――ぐぎゃっ!」
「ふんっ、余計なことは言わない方がいいわよ!」
「うぅ、わ、わかったッス」
とりあえず失礼なことを言ったから、ぶっ飛ばしてやったわ! それにジフレに欲情するということは、同時に主に欲情するということだもの!
「こいつハ、今後モ先が思いやられるナ」
「僕もそう思います」
ホブンとサンも、ジョンには呆れたみたいだわ。まあ、当然ね。
「それはそうと、今回はゲストがいるのよ!」
「ゲスト? この会議ニ、レギュラーやゲストといウ概念ガあったのカ?」
「いったい誰でしょうか?」
「オイラはボインちゃんを希望するっス!」
ジョンはこんな時でもブレないわね。でもここがネームド会議ということを、忘れているんじゃないかしら?
まあでもすぐにやって来るから、ジョンのことなんてどうでもいいわね。
そうしてこの会議場に、一体のモンスターがやってきたわ。
「吾輩に何のようだ? 貴様らと慣れ合うつもりはないぞ」
上から目線で現れたのは、ホワイトキングダイルのグインよ。くやしいことに、主の配下の中ではエース的な存在なの。
でも最近、オーバーレボリューションで誕生したゲヘナデモクレスに、一撃でやられていたのよね。
序盤では強いけど、後半微妙になっていくアレに違いないわ!
「グォォ! 貴様、吾輩を愚弄するか! あの鎧は、いつか絶対に吾輩が潰してくれるわ!」
すごいやる気だわ。ふふんっ。でもその前に、レフが追い抜かしてやるんだからっ!
「それデ、どういった理由デ、呼んだんダ?」
「え? 特に理由はないわよ。とりあえずネームドは呼ぶことにしただけだし」
「なんだと! 吾輩を理由なく呼んだというのか!」
また怒っているわ。なんかグインって、キレやすいみたい。
「じゃあオイラが質問するっス! グインさんは、メスっすか?」
「? 何を言っている。吾輩はオスに決まっているだろう! 馬鹿にしているのか! グオォ!」
「ひぃ! じょ、冗談っスよ! でもこういうのって、出来るだけはっきりしといた方がいいと、そう思っただけっス!」
「……そうだね。僕も性別、はっきりさせたいところだけど……」
あっ、まずいわ。かなり先まで進んでもまだ性別がはっきりしていないサンが、闇堕ちしそうになってる! ここで話を変えることにするわ!
「それよりも次の章は、エルフの大陸らしいわ! そこで、レフたちネームドの力をみせてやりましょう!」
「「「「……」」」」」
「な、何よ突然黙っちゃって……あ、そうか。あなたたち、第四章であまり出番が無かったわね」
レフは主の相棒だから出番は多いけど、配下のモンスターがたくさん増えていくことで、必然的にホブンたちの出番は減ってしまうのよね。
「ま、まあ大丈夫よ! その先では、きっと出番がたくさん来るはずだわ!」
エルフの大陸は仕方がないのよ。色々と大変そうだし。
「グォォ、こんな会議に来たのは無意味であったな! 吾輩は、帰らせてもらう!」
そう言って、グインは早々にいなくなってしまったわ。
「ムムム。仲間が増えることハ喜ばしいことだガ、出番が減るのハ、複雑ダ」
「オ、オイラも、もっと出番がほしいっス!」
「ぼ、僕だって!」
ネームドでも、大変そうね。まあレフは主の相棒で、この作品のヒロインだから関係ないけどね! ふふんっ!
「余裕でいられるのモ、今の内だけダ。自称ヒロインは、レフだけデ終わるとハ、限らないからナ」
「えっ?」
な、なによ! 変なこと言わないでよね! このレフに匹敵するヒロインなんて、出てくるはずがないわ!
「僕が性別不詳になった原因のあの配下が、後半には出てきそうですね」
「他にも、たくさんヒロイン候補が出てきそうッス! 人外ハーレムっス! オイラも綺麗なボインのお姉さんたちで、ハーレムを築きたいっス!」
「ななっ!?」
嘘でしょ、人外ハーレム? そんなの許せないわ!
「それニやっかいナ、ストーカーも増えたからナ。あと、主ノ名誉のためにも言っておくガ、お前ラはヒロインというよりモ、もふもふペット枠ダからナ」
「もふもふペット枠? そ、そんなはずないわ! だって主は、レフのお腹が大好きなのよ! 寝るときはいつもレフのお腹でもふもふする……え、レフ、もふもふペット枠なの?」
レフ、ヒロインだよね? この作品の、ヒロインだよね? もふもふペット枠じゃないよね?
「これ以上ハ、危なそうダ。本物の創造神を呼び出しかねなイ。これにテ、第三回ネームド会議ハ終了ダ」
レ、レフはヒロインなんだからぁ!
ちなみに人外ハーレムなのか、もふもふペット枠なのかは、ノーコメントということで。お好きな方をお選びください。(^-^;