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395 大量ポイントの使い道 ③


 まず超直感になったことで、金目と銀目から伝えられてくる内容が、以前よりも聞きやすくなったような気がする。


 おそらくもう少し内容が具体的だったり、大したことでもない場合でも、教えてくれるようになった可能性があった。


 実際超直感を通じて、金目と銀目がそのように告げてきている。これはある意味、とても頼もしいかもしれない。


 二人は俺の知らないこともよく知っているので、今後も色々と助けてくれることだろう。


 次に総軍行動と、総軍指揮についてだ。順当に、強化された感じである。


 中でも、『敵味方を完璧に見分けることが可能になる』という部分は、とても便利かもしれない。


 たぶん常に発動しており、相手が敵か味方なのか判別できるような気がする。これはだまし討ちされる可能性が極端に減るので、これだけでも優秀だろう。


 続いてセイントミーティアだが、これは強力になった半面使いづらくなってしまった。普段使いなら、正直以前のセイントカノンで十分だっただろう。


 本来スキルオーブを使った場合であれば、攻撃魔法の下位スキルは残るのだ。しかしランクアップは例外的なのか、それが無い。


 なのでもしまたセイントカノンが欲しければ、もう一度スキルオーブを使って習得する必要があるだろう。


 ただ大技が欲しかったのも事実なので、これはこれでいつか役に立つかもしれない。


 また扱いに慣れれば、規模を小さく発動することで、疑似的に下位の攻撃魔法的な運用ができる可能性もある。


 もしこのまま使うなら、時間がある時に練習してみよう。


 そして最後に魔法掌握だが、これが中々面白そうだった。


 中でも『対象の中級までの魔法を掌握し、一時的に操作することが可能になる』という部分が面白い。


 おそらく相手が中級までの魔法を発動しても、それを奪って相手に跳ね返したり、味方に送るはずだったバフをこちらにかけさせる事が可能なのだろう。


 一応相手の魔力操作技術とか他の魔法関連スキルで、難易度は上下すると思われる。だが初見でやられたら、まず抵抗は難しいだろう。


 不意を突いて発動すれば、相手が対応する前に操作権を奪うことができるはずだ。俺でも知らなければ、突然の出来事に反応が遅れてしまうかもしれない。


 また中級魔法は使い勝手がよく、強者でもよく使用する。なので強者との戦いでも、役に立つことは間違いない。


 そんな感じで、気になるスキルについては以上である。ほかは説明通りであり、特に何か思うところはない。


 まあ新しいスキルに対して色々と思ったものの、これらを統合する可能性は普通にある。実際いくつかは、ある程度統合を決めていた。


 一応他のスキルをスキルオーブで習得してから統合先を増やすという手もあるが、それだとキリがない。


 加えて属性の極みの存在を確認してからというもの、俺は属性やスキルに対して、単純に数を増やせばいいとは思わなくなっていた。


 それにポイントは転移者や属性の魔王、勇者などを倒せば手に入るとはいえ、無限ではない。


 今後数百年規模で考えれば今以上に貯まるだろうが、現状のスキルに対してポイントをかなり使ってしまう。


 なのでスキルオーブから新しいスキルを覚えるのは、現状無しだ。例外はあるだろうけど、無駄に増やす気は無い。今は量よりも質の方が大事な気がした。


 それに量についても、配下との融合でカバーできる。おそらく今後は、【極み】という部分が重要になるだろう。


 だからこそ使い慣れた現状のスキルたちを統合する方が、良い気がした。これは超直感からもそう伝わってくる。


 なのでそれを信じて、俺は少しの間どれを統合するか悩んだ末に、決断を下す。


 よし、これに決めた。


 そしてそのまま、俺は統合を発動させた。



『ポイントを使用したことにより、【総軍行動】【総軍指揮】は【元帥】へと統合されました』


『ポイントを使用したことにより、【精神耐性(特大)】【魔封じ耐性(特大)】【魔力操作上昇(特大)】は【魔精封耐(ませいふうたい)】へと統合されました』


『ポイントを使用したことにより、【自然魔力回復速度上昇(特大)】【消費魔力減少(特大)】は【特大魔回節(まかいせつ)】へと統合されました』


『ポイントを使用したことにより、【セイントミーティア】【魔法掌握】は【聖滅師】へと統合されました』


『ポイントを使用したことにより、【全感共有】【以心伝心+】は【心技体同一】へと統合されました』



 これら五種類の統合により、ポイントは2,260-1,400で860になった。残りは何かあったときのために、取っておくことにする。


 今後何かランクアップさせたいスキルだったり、統合させたいスキルがあるかもしれない。あるだけ全部を一度に使うのは、現状だと悪手だろう。


 ちなみに今回スペシャル統合の方は、1,600ポイントの超人が気になっているので、他は見送った形だ。


 とりあえず、統合したスキルの効果を見てみよう。


 俺はそう思い、新たに手に入れたスキルの効果を確認してみた。



 名称:元帥

 効果

 ・仲間の指揮時にあらゆる能力が超上昇する。

 ・仲間の数により様々な能力を大上昇させる。

 ・指名した配下十名に【軍団指揮】を付与。

 ・自身の指揮系統に入っている全ての味方に対し【集団行動】を上限数無く付与。

 ・このスキルには以下の効果が内包される。

【総軍行動】【総軍指揮】【高速念話】

【領域感知】【思考加速】【人馬一体】

【広域鼓舞】【超拡声】【高速思考伝達】

【継続戦闘】【鷹の目】【暗視】【直感】


 ◆


 名称:魔精封耐(ませいふうたい)

 効果

 ・自身へのあらゆる封印を無効化する。

 ・あらゆる封印の解除と修正が可能となる。

 ・このスキルには以下の効果が内包される。

【精神耐性(特大)】【魔封じ耐性(特大)】

【魔力操作上昇(特大)】


 ◆


 名称:特大魔回節(まかいせつ)

 効果

 ・消費する魔力を75%減少させる。

 ・自身の魔力を10分間で、30%自然回復するようになる。


 ◆


 名称:聖滅師

 効果

 ・光聖属性魔法の制御に超補正がかかる。

 ・光聖属性魔法の威力を特大上昇させる。

 ・光聖属性の消費魔力を特大減少する。

 ・対象の上級までの光聖属性魔法を掌握し、一時的に操作することが可能になる。

・このスキルには以下の効果が内包される。

【光聖属性適性】【光聖属性耐性(大)】

【セイント】【セイントヒール】

【ターンアンデッド】【セイントレリーフ】

【ホーリーエンチャント】【セイントカノン】

【ホーリーランス】【ホーリーヘヴン】

【ペガサス召喚】【セイントノヴァ】

【ホーリーオーラ】【ホーリーディスペル】

【ホーリーペネトレイト】

【セイントミーティア】


 ◆


 名称:心技体同一

 効果

 ・対象と全感覚を共有することができる。

 ・対象と心と心で通じ合うことができる。

 ・対象の心を一方的に読むことができる。

 ・合意した対象の肉体を、完全に自身の肉体として遠隔で操作することが可能となる。その際自身のスキルの多くが制限され、使用可能なスキルは操作対象依存となる。



 その結果を見て、俺は大満足した。どのスキルも、大変強力である。


 これはすごいな。統合したことで強力なスキルへと変化したのは、間違いないだろう。


 俺は一つ一つ、その内容を確かめていく。


 まず元帥は、ゲヘナデモクレスが所持している将軍の上位互換という感じだ。


 多くの配下を率いて戦うときに、その真価を発揮する。更に多くの内包スキルがあり、赤い煙との戦いで活躍した思考加速のスキルもあった。


 統合前の総軍行動と総軍指揮もあるし、大当たりとしか言いようがない。


 次に魔精封耐(ませいふうたい)だが、まさかの封印を無効化する効果があった。


 これで俺の弱点が、一つ減ったと思われる。神とか強大な敵とかを(おと)る者たちが力を合わせて、なんとか封印するという物語はよくある気がした。


 この先もしかしたら、俺を倒せずとも封印しようとする者たちが現れるかもしれない。そうした時に、このスキルは活きるだろう。


 もちろんそれ以外にも統合前のスキルも内包されているので、普段も活躍をしてくれるはずである。


 続いて三つ目は特大魔回節(まかいせつ)であり、これはシンプルにヤバイ。


『消費する魔力を75%減少させる』ということは、25%の魔力で魔法やスキルが使えるということである。


 もはや俺は、魔力消費をほとんど気にする必要はないだろう。まだこの世界に来たばかりで失敗したときの、魔力欠乏症(けつぼうしょう)などもう起きる気がしない。


 ちなみにこうした魔力消費減少系は、重複しないみたいだ。超直感を通じて、金目と銀目がそう教えてくれる。


 それについては残念だが、まあ仕方がない。もし可能だった場合、様々なスキルや称号などが影響して、100%以上の効果を発揮してしまう。


 他にもスキルと様々な装備箇所(かしょ)で重複させて、100%を実現できてしまう可能性がある。


 その場合B~Sランクくらいの冒険者の中には、それができてしまう者もいただろう。


 であればもしかしたら、魔力消費0で大技を連発する高ランク冒険者で、(あふ)れていたかもしれない。


 なのでそうなってはいない以上、魔力消費減少系は重複しないのだ。世の中、そんなに甘くはないということだろう。


 またこうした魔力消費減少系以外にも、どうやらスキルなどには、重複した場合いくつかのパターンが存在しているみたいだ。


 一つはそのまま加算される場合であり、次に一番効果の高いものを多少強化するパターン。そして今回のように、一番効果の高いものだけが適用される場合である。


 他にもいくつかパターンがあるみたいだが、この三つが基本らしい。


 ちなみに魔力消費の減少率は、スキルの等級によってこのように変わるみたいだ。


 

 小→魔力の消費を10%減少させる。

 中→魔力の消費を20%減少させる。

 大→魔力の消費を30%減少させる。

 特大→魔力の消費を50%減少させる。

 特大魔回節(まかいせつ)→魔力の消費を75%減少させる。



 こうして見ると、特大魔回節(まかいせつ)はぶっ壊れだった。魔力消費減少(特大)でも、50%である。そこから更に25%も増えていた。


 加えて特大魔回節(まかいせつ)の効果は、それだけではない。


『自身の魔力を10分間で、30%自然回復するようになる』という効果もあった。これもかなりぶっ壊れである。


 素の状態の魔力の自然回復速度は、10分で5%であり、60分で30%回復する感じらしい。


 なので一般人が1時間で回復する量を、俺の場合は10分で済むのである。


 ちなみにこれは休憩しているときの数値であり、戦闘中や何か作業している時は減少するようだった。


 その激しさに応じて、減少する数値も増すらしい。これは俺にも当然適用される。たぶん特大魔回節(まかいせつ)も同様だろう。


 またこの自然回復についても、等級によって回復量がこのように変わるみたいだ。



 小→10分で7%   60分で42%自然回復

 中→10分で10%  60分で60%自然回復

 大→10分で15%  60分で90%自然回復

 特大→10分で20% 60分で120%自然回復

(100%を超えてもその分は超過して回復しない)


 特大魔回節(まかいせつ)→10分で30% 60分で180%自然回復 毎分3%自然回復



 素が5%なので、小は僅かに2%だけ上がる感じだ。魔力総量が少ないと、おそらく実感はしづらいだろう。


 また自然回復系は重複した場合、一番効果の高いものを多少強化するパターンらしい。


 以前俺がリジャンシャン樹海にて、1,000体のリビングアーマーを運用していたことや、その他の作業をするためにしていたことが思い出される。


 確かあの時は、休憩しながらの食事と当時のアロマのリラックスアロマ、そして自然魔力回復速度上昇(中)を併用していたはずだ。


 それにより魔力の回復量が上昇していたことは、俺自身が実感していた。しかしかなりギリギリの回復量だったはずなので、思えばあれは加算ではなく、回復量の強化に繋がっていたのだろう。


 あの頃と比べると、俺の魔力総量はかなり増えている。むしろ以前とは、全くの別物だと言える。


 そこへ特大魔回節(まかいせつ)が加わったことにより、今後は魔力を消費する速度よりも、回復するのが速くなることの方が多くなりそうだ。


 ちなみにもはや直感の域を超えて、こうした内容を金目と銀目が、色々と教えてくれたのである。超直感になったことで、かなり張り切っているらしい。とても頼もしいことだ。


 俺はそんなことを思いながら、次に聖滅師ついて意識を向けるのだった。


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