表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~  作者: 乃神レンガ
第九章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

374/476

SS ディーバの過去

※推奨読了話数058話までくらい。


Q.ディーバって誰?

A.ハパンナ子爵に仕えている兵士長であり、元冒険者のサモナー。モンスターを従える者の中では、ハパンナの街で五指に入る。主人公とは、モンスターバトルをしたこともある。

 俺の名前はディーバ。ハパンナ子爵の元で兵士長として働いている。


 見た目はぱっとしないおっさんだが、これでも昔は凄かった。


 俺は兵士長になる以前まで、Aランク冒険者として活躍していたのである。


 仲間たちと共に、リジャンシャン樹海やダガルマウンテンへと挑んだ。


 そこで苦戦をしながらも俺たちは成果を残し、評価を上げていった。


 強いモンスターも使役できたし、順風満帆な冒険者生活を送っていた感じだ。


 あの時は俺たちなら、どこまでも行けるという全能感に満ちていた。


 と言っても、それからAランク冒険者になってすぐに、引退をしたんだけどな。


 理由はAランクの依頼を受けた時に、死にかけたからだ。


 実際俺は、Bランク冒険者の期間が長い。それは仲間たちも同様だった。


 本来俺の実力は、Bランク冒険者が精々だったのだろう。


 Aランクまで上がれたのは、実力以上に運が良かったんだ。


 故にこのまま続ければ、俺たちが命を落とすのは間違いない。だから冒険者としては、ここまでにした感じだ。


 しかしそうは言っても、俺はこのハパンナの街では五本の指に入る強者でもある。それは、Bランクのロックゴーレムを使役しているからだ。


 Bランクモンスターは、並みの才能では使役することはできない。大抵は良くてCランクモンスターまでが、精々だ。


 なのでBランクモンスターであるロックゴーレムを使役しているだけで、俺は優れたサモナーだと断言できる。


 けれどもまあ、それでも上には上がいるんだけどな。


 以前俺は王都の本選にも出場したが、Bランクモンスターを複数使役している者や、Aランクモンスターを従えている者たちと出会った。


 自分の身の丈ってやつを、ここで思い知らされた感じだ。そうした者たちが、国の代表となるのだろう。


 だがこの王都の本選に出場しただけで、大きな実績なのもまた事実である。


 実際俺は、騎士になる事も可能だった。騎士は有事の際の戦力としての役割に加えて、村や小さな町の領主代理を兼務する、半分貴族みたいな役職だ。


 あとは敵国に最前線で立ち向かう、南部騎士団と東部騎士団からのオファーが来ていたのである。


 そのルートで活躍すれば、男爵などの本当の貴族になれたかもしれない。


 だがその代わりに責任はもちろんのこと、より高い命の危険が付きまとう。


 名声や金は手に入るが、そんな重荷は御免だね。正直金銭は、十分貯めることができていた。


 幼馴染だった妻とも結婚できたし、息子も生まれている。なので俺は地位や名声ではなく、安定を選択した。


 兵士長になったのは、何もしないでダラダラ過ごすのは暇すぎたし、何より息子から尊敬される父親でありたかったからだ。


 故に俺は半分趣味のような形で、兵士長の座についている。


 必死で働いている周りには申し訳ないが、気楽に働かせてもらう。もちろん、やるからにはサボったり不正はしない。ただ、肩の力を抜くだけだ。


 なのでこのまま気楽に、定年まで働いて行こうと思う。俺の実力なら、それが可能だった。


 しかしそんなある日のこと、俺の目の前に彼が現れる。そう、ジン君という名の少年に、俺は出会ったのだ。


 どうやらこのジン君は、この街のダンジョンを踏破したらしい。

 

 その実力がつい見たくなって、俺はジン君と模擬戦をすることにした。


 正直負けるつもりはなかったが、俺はあっさりと敗北をしてしまう。


 これには、流石に驚いた。


 何となく他にも隠し玉を持っている気がするし、実力は既に俺以上だろう。見た目の年齢からして、これは将来が期待できる。


 ジン君のような者が、国の代表として活躍するのだろう。


 これからジン君がどのような活躍をしていくのか、とても楽しみだ。


 実際俺はこの後、ジン君の活躍を目の当たりにすることになる。


 ジン君は俺の想像を、どこまでも越えていく少年だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ