274 レフの新たな能力 ①
種族:キャステトレーヴェ
種族特性
【神猫の心得】【闇雷虎】【裁きの瞳】
【厄災の猛獣】【伸縮自在】【絶隠密】
【存在感知】【魔力操作上昇(大)】
【病気無効】【シャドーアーマー】
【ダークネスチェイン】【使徒】
エクストラ
【フュージョンモンスター】
【アポストルスモンスター】
スキル
【シャドーニードル】【シャドーランス】
とりあえずは先に、エクストラに増えているアポストルスモンスターについて調べてみることにする。
名称:アポストルスモンスター
効果
・仕える神の力が強大であるほど、生命力や魔力、身体能力などが上昇する。
・自身が信仰された場合、その信仰心は自身が仕える神へと捧げられる。
・仕える神との融合などに起因するデメリットが無くなる。
・あらゆる隷属状況下でも、自由行動を可能とする。
・知力を人と同等まで上昇させ、確固たる個を確立する。
・即死や呪い、他者からの支配に対して完全耐性を持つ。
・種族特性に【使徒】のスキルを得る。
・このカードは破棄できない。
なんというか、ルルリアのセイクリッドモンスターの効果と似ているかもしれない。
仕える神というのは、もしかして俺の事だろうか? 加えてまたしても、信仰というワードが出てきたな。
神と信仰というのは、ある意味切っても切り離せない。
だとすればこの信仰心が俺に集まった場合、何が起きるのだろうか?
まだ何とも言えないが、ただこれが後々大きな意味を持ちそうな予感がする。
だがまあ、そもそも俺が信仰されることなど無いと思われるので、気にしなくてもいいだろう。
せいぜい助けた人など、何人かが似たような感謝の気持ちを送ってくれる程度だと思われる。
それよりも、『仕える神との融合などに起因するデメリットが無くなる』という効果の方が気になった。
これはおそらく、レフと融合してジフレになってもデメリットが発生しないということだろう。
精神への影響はもちろんのこと、カード化ができなくなる問題も起きないと思われる。
ある意味切り札をデメリットを気にせずに使えると考えれば、これだけで凄い効果だ。
ただ個人的に、ジフレになった後は人として何かを失ってしまう気がするので、できるだけなりたくはない。
これは本当に、やむを得ない時に行うことにしよう。できるなら、短時間だけで済ませることにする。
そして最後に気になるのは、【使徒】という種族特性を得ることについてだ。
コラプスモンスターの【自己崩壊】を思い出すが、こちらはプラス効果だろう。
とりあえず他の気になる種族特性と一緒に、上から順番に確認してみることにする。
俺はそう思い、次に気になる種族特性の効果を確認し始めた。
名称:神猫の心得
効果
・このスキルは以下のスキルを内包している。
【神属性適性】【神属性耐性(小)】
【ゴッドネイル】【長命】【神速】【空歩】
【再生】【魔力再生】【精神耐性(中)】
【状態異常耐性(中)】【下級特攻】
◆
名称:闇雷虎
効果
・このスキルは以下のスキルを内包している。
【闇雷属性適性】【闇属性耐性(大)】
【ダークサンダー】【闇雷の矢】【蓄闇電】
【放闇電】【チェインダークライトニング】
【ダークサンダーブレイク】【闇雷瞬歩】
◆
名称:裁きの瞳
効果
・罪と判断した行為を目視した場合、その対象へ与えるダメージが増加する。
・罪を重ねた相手ほど、対象のあらゆる能力や考えを看破する。
・暗視効果に加えて、何かしらのスキルで隠れた対象を看破する。
・一日に一度だけ、【裁きの神光】を発動することができる。威力は相手の罪の大きさに応じて変わる。
◆
名称:厄災の猛獣
効果
・このスキルは以下のスキルを内包している。
【爪牙顎強化(大)】【身体能力上昇(大)】
【生命力上昇(大)】【身体操作上昇(大)】
【魔力上昇(中)】【物理耐性(中)】
【魔法耐性(中)】【自然治癒力上昇(大)】
【自然魔力回復量上昇(中)】【限界突破】
◆
名称:伸縮自在
効果
・自身の大きさを自在に変えることができる。
・大きさ変更によるデメリットが大幅に減少する。
◆
名称:存在感知
効果
・周囲のあらゆる存在を感知する。
◆
名称:使徒
効果
・仕える神の神託をいかなる場所でも聞くことができる。
・仕える神からの神命を拒否できなくなる。
・神命を実行する時、あらゆる能力が増加する。
・使徒同士であらゆる情報を共有することができる。
これは、凄すぎるな。まさか、アンクの新しいスキル以上に驚かされるとは……。
俺はそんな風に驚きながらも、レフの新スキルについて考察を始める。
まず【神猫の心得】だが、何といっても神属性適性があることに注目せざるを得ない。
なんとなくあるとは思っていたが、実際に目にするとは思わなかった。
このゴッドネイルというのは、間違いなく神属性の魔法だろう。シャドーネイルと似たような感じだろうか? 威力はおそらくだが、桁違いな気がする。
また下級特攻は、俺の持つ全種族特攻の下位互換スキルだろう。
ランクの低いモンスターなど限定で、攻撃時のダメージが上昇するのだと思われる。ただ人型種族に関しては、まだ何とも言えない。
他に神速や空歩というのは、何となく名称から予測しやすかった。神速はそれだけ速く動け、空歩は空を歩くことが出来そうだ。
あとは何気に、俺も持っていない魔力再生という大変気になるスキルも内包されている。
たぶんだが、時間経過で魔力が回復していくのだろう。自然魔力回復速度上昇よりも、効果が高そうな気がする。正直俺も欲しい。
また長命というのは、名称通り寿命が長くなるのだろう。どれほど長くなるかは分からないが、そもそもカード化したモンスターに寿命があるか自体が不明である。
なのでこの長命というスキルは本来かなりの価値があると思われるが、俺や配下を含めて価値はそんなに高くはない。
それにたとえ長命のスキルがあったとしても、今ではルルリアの肉がある。寿命は既にいくらでも伸ばすことが可能だったりするのだ。
まあデミゴッドは不老なので、ルルリアの肉も寿命を延ばせるという観点からすれば、これも意味が無いんだけどな。
少し話が脱線した。話を戻す。
そして神属性耐性についてだが、少々気になる部分がある。
俺は以前【神授滅師】という称号を手に入れたのだが、それにはこのような効果があった。
名称:神授滅師
効果
・神授スキルを滅する時の抵抗を減少させる。
・自身の神授スキルに対して神滅耐性(中)を付与する。
・神授スキルを滅した際に得られる神授石の効果を増加させる。
存在を半ば忘れかけていたが、この【神授滅師】には神滅耐性(中)なる効果があるのだ。
だとすれば神属性とはまた違う、神滅属性というものがあるのだろう。
名称からして神滅属性は、神属性の上位属性な気がする。
この神滅属性を持つ相手と出会うとすれば、それこそ神レベルの相手になりそうだ。
現状かなり強さに関しては行きついた感がしていたが、実はまだまだなのかもしれない。
油断しすぎることなく、今後も精進していくことにしよう。
さて、少し長くなってしまったが、次に進むことにする。
次の【闇雷虎】についてだが、これもかなり凄いスキルだ。
内包されている魔法系スキルが、全て闇と雷の複合属性となっている。
下級魔法だと思われる【ダークサンダー】も、威力的には中級とそん色ないだろう。
複合系は、何となく単体属性よりも一段上と評価しても大きな違いは無い気がする。
であれば元の【サンダーブレイク】が上級だと考えれば、似たような名称の【ダークサンダーブレイク】も上級かそれ以上の可能性が高い。
そして複合属性である【ダークサンダーブレイク】は、単純に考えて威力的には超級魔法に匹敵するはずだ。
ちなみに超級以上の位は観測できておらず、超級が最上位だと仮定した場合、同じ超級でもSランクのようにピンキリはありそうである。
なので威力がどこまで高いかは、全く予想できない。
結果としてこの【闇雷虎】だけで、レフの攻撃面は配下の中でも最強格になったと考えても良いだろう。
もしかしたら、チャージされたグライスの大噴火を超えるかもしれない。レフはまったく、凄いスキルを手に入れてしまったな。
俺はレフの手に入れた新スキルに驚きながらも、考察を続けるのであった。




