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倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~  作者: 乃神レンガ
第七章

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251 船のダンジョン ⑧


 まずは、アロマのステータスなどを確認してみよう。


 

 種族:アロマラビット(アロマ)

 種族特性

【癒属性適性】【リラックスアロマ】

【ヒールアロマ】【リフレッシュアロマ】


 エクストラ

【ユニゾンモンスター】


 スキル

【生命探知】【姿隠し】【疾走】

【魔力上昇(小)】【魔力操作上昇(小)】


 装備

 ・死竜の角

 ・癒しの腕輪

 ・スピードバングル

 ・魔補充のネックレス



 名称:ユニゾンモンスター

 効果

 ・元になったカードの枚数に応じて、生命力や魔力、身体能力などが上昇する。

 ・知力を上昇させ、個を確立する。



 Dランクのアロマラビットであり、見た目はピンク色のウサギである。


 完全に後衛サポート型であり、戦闘は得意ではない。


 そのことを踏まえた上でランクが近く、相性が良さそうなモンスターをいくつかピックアップしてみよう。


 後衛系、サポート系、同じ動物系がいいかもしれない。


 そんなことを考えつつピックアップしたモンスターは、以下の通りである。



【Eランク】

 ・グレイウルフ   ・自爆ネズミ

 ・ドリルモール   ・コボルト  

 ・ファングハイエナ


【Dランク】

 ・ミディアムマウス  ・スリーピングバタフライ

 ・ブラウングリズリー ・ソードディア   

 ・ハイコボルト    ・スケルトンソーサラー

 ・レイス


【Cランク】

 ・フェアリー   ・ネクロハウンド

 ・デスフロッグ  ・ハイレイス



 う~む。なんとも言えないレパートリーだ。


 個人的にアロマに接近戦をさせる気は現状無いし、アンデット系も微妙だな。


 アロマとアンデッド系は、なんか違う気がする。


 そう思い、俺はこの中から更に絞り込む。


 結果、次の候補が出そろう。


 ・スリーピングバタフライ

 ・フェアリー


 こ、この二つか……。


 

 種族:スリーピングバタフライ

 種族特性

【眠り鱗粉】【眠り耐性(中)】

【吸血】【姿隠し】


 種族:フェアリー

 種族特性

【幻属性適性】【精神耐性(中)】

【スリープ】【フィアー】【幻物】

【幻変装】【飛行】【姿隠し】



 スリーピングバタフライは、正直微妙だ。


 羽の生えたウサギになるのだろうか? 又は、悲しきモンスターになるかもしれない。


 能力的にも、何とも言えない。


 ならばフェアリーにするかと言うと、それも微妙だ。


 まずフェアリー系は、既にリーフェがいる。


 幻属性持ちが増えるのは、赤い煙を思えば良いのかもしれない。


 だが、直感的にこれも違う気がした。


 はぁ、これは困ったな。


 良いカードが手に入るまで、進化を見送るか?


 いや、それはサンの時にしていて、進化するのがとても遅れてしまった。


 それにこの大陸はどの道アンデッド系ばかりなので、アロマに合ったモンスターと遭遇する可能性は低い。


 日誌にあった人魚も気になるが、おそらく人魚もアンデット化していることだろう。


 これでアンデット化していない方が、逆におかしい。


 それかそもそも、人魚なんてこの幽霊船にいないかのどちらかだろう。


 話が脱線した。


 とにかく、この候補は無しだ。


 他に何かアロマと合いそうなカードは、あっただろうか?


 そう思い、俺は所持しているカードを眺める。


 するとその中で、俺の直感スキルがこれだという物を告げてきた。


 え? これか? いや、でもどうなんだ?


 それは、何とも意外過ぎるカードだった。

 

 直感スキルが強く反応したのは、なんとFランクの中でも最弱のモンスター。


 そう、フライングモスボールである。



 種族:フライングモスボール

 種族特性

【浮遊】【分裂】【同種融合】



 本当に、これとアロマをフュージョンしても良いのだろうか?


 フライングモスボールは、空飛ぶ大きなマリモである。


 エルフの子供でも簡単に捕まえられ、食料として重宝されているモンスターだ。


 同種融合で大きくなると、分裂して一気に数を増やす性質を持っている。


 しかしそう言えばアロマは元々、ホーンラビットが十羽集まって進化した個体だった。


 ある意味、似たようなところがある。


 加えて癒属性のアロマ系スキルと、植物系モンスターは案外、相性が良い気がした。


 正直ランクは、FランクとDランクで差があるのは確かである。


 融合しても、ランクが上がらない可能性もあった。


 けれども俺自身、なんだか意外と上手く行くような気がしてきている。


 少なくとも、スリーピングバタフライよりはマシだろう。


 ただ問題は、悲しきモンスターにならないかどうかというところ。


 これはもう、上手くいくように祈るしかない。


 いままで直感のエクストラスキルには助けられてきたし、ここは信じることにしよう。


 俺はそう覚悟を決めると、アロマとフライングモスボールをフュージョンさせることにした。


 頼むぞ。


 そしてカードを重ねると、進化が始まる。


 アロマのカードが光り輝き、次第に収まっていく。


 そうして新たに誕生したのは、このカードだった。



 種族:キュアリーフラビット(アロマ)

 種族特性

【癒属性適性】【ミックスアロマ】

【緑の力】【ヒール】【キュア】

【分裂融合】【浮遊移動】【脱兎(だっと)


 エクストラ

【ユニゾンモンスター】

【フュージョンモンスター】


 スキル

【生命探知】


 装備

 ・死竜の角

 


 これは、大成功だな。


 そこに描かれていたのは、翡翠(ひすい)色をしたホーンラビットの姿。


 いや、角は死竜の角である。


 なので本来角の無いこの翡翠色のウサギが、キュアリーフラビットの姿なのだろう。


 色が変わった以外には、大きな違いはなかった。


 悲しきモンスターにならなくて、一安心である。


 ただスキルと装備が、だいぶ消失してしまった。


 しかしその代わりなのか、種族特性が豊富になっている。


 気になる種族特性スキルが多いので、一つずつ初見のものは確認していこう。



 名称:ミックスアロマ

 効果

 ・ターゲットを任意選択可能なアロマを生成する。

 ・このアロマは、以下の効果を内包している。

 【自然治癒力上昇(小)】【自然魔力回復量上昇(小)】

 【状態異常耐性(小)】【病回復(小)】【精神改善(小)】



 名称:緑の力

 効果

 ・このスキルは、以下の効果を内包している。

【植物操作】【再生】【光合成】

【魔力操作上昇(小)】【魔力上昇(小)】

【自然魔力回復量上昇(小)】



 名称:分裂融合

 効果

 ・自身と同一の分裂個体を生み出す。

 ・分裂した個体とは、以下のことが可能になる。

【再融合】【意志疎通】

 ・分裂した個体は、分裂することはできない。

 ・分裂の上限数は、使用者の資質に影響される。

 ・分裂した数だけ、本体の能力値は減少する。



 名称:浮遊移動

 効果

 ・浮遊することが可能となる。

 ・浮遊状態時に、その場で通常移動が可能となる。



 名称:脱兎(だっと)

 効果

 ・一時的に発動することで、自身の移動速度を上昇させる。

 ・逃亡時に限り上記の効果を強化した上で、あらゆる探索系スキルからの発見率を低下させる。



 まずミックスアロマだが、三種のアロマが混ざった感じである。


 ただ一つ一つ個別に発動したほうが、効果が高かったかもしれない。


 魔力効率や扱いやすさについては、こちらの方が上な気がする。


 これは後で使ってみて、細かいところを確認してみなければ、何とも言えないな。


 次に緑の力だが、魔法使いなら垂涎(すいぜん)のスキルかもしれない。


 植物操作と光合成については、名称からある程度の予想ができる。


 これについても、時間があるときに試してみることにしよう。


 そして一番興味深い分裂融合だが、色々と活躍の幅は大きそうである。


 能力低下と分裂上限数がどれほどかによって、できることも変わってくるだろう。


 俺の予想が正しければ、この分裂融合は凄いスキルに化けるかもしれない。


 これは、試してみる時が楽しみだ。


 他に浮遊移動と脱兎は、効果そのままのスキルだろう。


 どちらも優秀なスキルだと思われるが、他の三つの存在感が大きすぎて薄れて見える。


 こうして見ると、アロマの種族特性の凄さがよく分かるな。


 それを踏まえてランクを考えると、Cランクにしては充実しすぎている。


 けれどもBランクほどは、流石に強くはない。


 まあ、戦い方やエクストラスキルの関係で、Bランクに直接勝てないまでも、十分翻弄することはできるだろう。


 それにアロマの強さは、戦闘能力ではなくサポート力である。


 だとすればアロマは、Bランクより少し下、Cランクの上位というところだろうか。


 Fランクのフライングモスボールとフュージョンしたことを思えば、十分の成果である。


 よほど消えたスキルや装備、融合相性が良い効果を導き出したのかもしれない。


 にしても、キュアリーフラビットか。


 何故(なぜ)か分からないが、脳内におもちゃのような道具で変身する少女のような姿が、思い浮かんでくる。


 アロマは変身少女というよりは、そのマスコットキャラクターな気がするが……。


 って、俺は何を考えているんだ?


 定期的に理由は不明だが、思考に意味不明なノイズが走る。


 これはもしかして、転移前に失ったはずの記憶の残滓(ざんし)だろうか?


 だとしても、失った記憶には正直興味がない。


 俺は俺である。余計なしがらみが増えるのかもしれないのなら、思い出す必要もないだろう。


 そもそも、思い出せるかも不明だ。


 これからも時々、そんな記憶の残滓が呼び起される時もあるかもしれないが、気にしないことにしよう。


 俺はそんなことを思いつつ、進化が無事に完了したことを素直に喜ぶことにした。


 そして確認も済んだので、さっそく召喚を実行する。


「出てこい!」

「ゴッブアッ!」

「きゅいきゅぃ!」


 するといつも通りの声を上げて、二体が元気よく現れるのであった。



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