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001 二重取りとキャラクターメイキング

『神授スキル【二重取り】が発動しました。神授スキル【カード召喚術】を獲得します』


「は?」


 とうとつに聞こえてきた謎の声を聞いて、俺は目が覚める。


「どこだよ、ここ?」


 周囲を見渡せば、謎の白い空間がどこまでも広がっていた。


 加えて俺以外にも数多くの人たちがおり、同じく現状に戸惑っているようである。


「え?」


 すると近くにいた男性が俺の肩を叩き何かを言っているようだが、何も聞こえない。


 また周囲にこれだけ人がいるのに、とても静かだった。


「あの……何か喋ってますか?」


 一応そう訊いてみるが、男性は口を動かしているだけで声は聞こえない。


 しばらくすると男性は怒りながら、俺から離れて他の人に声をかけ始めた。


 俺はそれを呆然と見送ると、次第に心が落ち着いてくる。


 どう考えても、ここは普通じゃないよな。


 ここはいったい、どこなのだろうか……。


 そう考えていると、どこからともなく声が聞こえてきた。


『選ばれし者たちよ。突然だが君たちには、異世界に行ってもらう。そこで()したいことを()すがよい』


「なんだ?」


 不意に男の声が脳内に響く。


『そして君たちには神授スキルという、特別な能力を与えた。だがそれだけでは不安だろう。事前準備としてポイントを授ける。それを使い、自身が納得する準備をするがよい』


『神授スキル【二重取り】が発動しました。ポイントを100追加で手に入れます』


 二重取り? これが俺の神授スキルなのか?


 おそらく神? の声の後に女性のような声が聞こえてきた。


 それによると、俺は追加で100ポイント得られたらしい。


 シンプルだが、これはかなり凄そうだ。


 俺は追加で100ポイント得られたことに、笑みを浮かべる。


 すると目の前に、突然透明な画面のようなものが現れた。


 おそらくこの画面を操作して、準備をするのだろう。


 突然異世界とか言われたが、何故かそれを受け入れられている。


 精神に何かされているのかもしれない。


 まあ、それよりも今は準備だ。


 画面に視線を移すと、様々な項目があった。



 ・基本情報設定

 ・エクストラ

 ・アイテム

 ・場所

 ・確認


 残りポイント 200

 残り時間 119:26



 ぱっと見エクストラが気になるが、まずは基本情報設定を選ぶ。


 画面をタップすると切り替わり、名前や年齢、性別や種族などが選べるようだった。


 あれ? 名前が空白だ。そういえば、俺の名前はなんだっただろうか?


 よく考えると、名前どころかこれまでの人生が思い出せない。


 部分的な記憶喪失状態だった。


 これは、ここに呼ばれた際に消されたのかもしれない。


 まあ、思い出せないものは仕方がないか。


 とりあえず名前は、後から考えよう。


 年齢は15歳でいいか。大きく変えるとポイントが必要みたいだが、俺の場合、15歳なら問題ないらしい。


 そして性別は男にして、種族は……いっぱいあるな。


 【種族】

 ・人族:0 ・獣人:25 ・エルフ:35 ・ドワーフ:35 ・魔族:40 ・龍人:50……・ゴブリン:1 ・オーク:3……。


 人族は普通の人間のことだろう。獣人やエルフになるには、そこそこのポイントが必要みたいだ。


 中にはゴブリンやオークなどもある。ポイントは低いが、なりたくはないな。


 ポイントは他の人より倍あるし、ここは強そうな種族にするか。


 そう思って俺は種族一覧の中から吟味(ぎんみ)して、一つの種族を見つける。


 ・デミゴッド:150


 通常のポイントが100だとすれば、50もオーバーしていた。


 取れないことを前提で載せているのか、それとも何かしらの方法でポイントを増やせるのかもしれない。


 俺はそんなことを思いつつも、デミゴッドをタップする。



種族:デミゴッド

寿命:不老

特性【状態異常耐性(特大)】【属性耐性(特大)】【身体能力上昇(特大)】【魔力上昇(特大)】【全属性適性】【全装備適性】【全種族特攻】【再生】【病気無効】


 これは凄いな。


 現状どのような異世界に行くのか不明だが、これだけの特性が揃っていれば心強い。


 200ポイントあることだし、この種族にしよう。


 俺は迷うことなく、デミゴッドを選択した。


 続いて容姿だが、これは変える必要はなさそうだな。


 容姿を選ぶと自身が映し出されるのだが、そこには銀髪碧眼の美少年? が表示されていた。


 性別不詳に見えるが、男を選んだので少年だろう。


 もしかしたらデミゴッドを選んだことにより、こうなったのかもしれない。


 とりあえず、基本設定は名前を除き終了した。


 次に気になっていたエクストラを選択する。


 どうやらエクストラは、特殊能力を付与できるみたいだった。


 他にもデメリットを課すことにより、ポイントが増えるようだ。


 俺はデメリットを負う気はないので、役に立ちそうな能力をピックアップしていく。


 ・ストレージ 20 ・鑑定 10 ・言語理解 5 ・偽装 5 ・直感 5


 これで45ポイント使用したことになり、残りは5ポイント。


 異世界転移ならこれだと思った。


 ○○適性などもあったけど、俺の場合デミゴッドが全属性適性と全装備適性を所持しているから問題ない。


 魔法などは、異世界で覚えることになりそうだ。


 続いてアイテムを選択して、必要そうなものを見繕う。


 ・初心者冒険者セット 2 ・万能身分証 3


 初心者冒険者セットは衣服や剣、冒険に必要な物が詰まったリュックに、僅かな金銭がセットになっている。


 そして万能身分証だが、相手に見せればそれがその場に適した身分証になるようだ。


 何気にチートだと思った。


 3ポイントは普通なら悩むところだろうが、俺は他に欲しい物は無かったので、これを選択する。


 さて、200ポイントはあっという間に使い切ったな。


 あとは場所という項目だが、安全な場所に行くには多少のポイントがいるみたいだ。


 ここから何か変更するのは嫌なので、ランダムのままにする。


 危険地帯にならないことを祈るしかない。


 まあ、デミゴッドだし、多少危険でも生き残ることはできるだろう。


 最後に残ったのは未だに決めていない名前だが、どうしたものか。


 正直ネーミングセンスには自信が無い。


 デミゴッド、神、ジン。ジンでいいか。


 安易だが、名前はジンに決めた。


 そうして準備が完了したので、最後に確認をタップする。


____________________


 名称:ジン

 種族:デミゴッド

 寿命:不老

 年齢:15

 性別:男

 種族特性

【状態異常耐性(特大)】【属性耐性(特大)】

【身体能力上昇(特大)】【魔力上昇(特大)】

【全属性適性】【全装備適性】【全種族特攻】

【再生】【病気無効】 

 

 エクストラ

【ストレージ】【鑑定】【言語理解】【偽装】【直感】


 アイテム

【初心者冒険者セット】【万能身分証】


 神授スキル

【二重取り】【カード召喚術】

 

____________________


 ん? カード召喚術? こんなのあったのか? もしかして、二重取りの効果で手に入れたのかもしれない。


 まじか、ポイントだけじゃなく、神授スキルも二つか。


 これは、他の者たちと比べるとかなり有利だな。


 ふと思いカード召喚術をタップしてみると、詳細が現れる。



 名称:カード召喚術

 効果

 ・自身や召喚モンスターが倒したモンスターをカード化することができる。

 ・カードからそのモンスターを自由に召喚することができる。

 ・召喚したモンスターが死亡した場合、そのカードは24時間使用できなくなる。

 ・カードの所有上限は、所持者の魔力量によって決まる。

 


 おおっ、これを極めれば、最強の軍団ができそうだな。


 珍しいモンスターや、強いモンスターを集めるのを目標にするのもありだろう。


 異世界での楽しみが一つできた。


 ついでに二重取りの方もタップする。



 名称:二重取り

 効果

 ・与えられたプラス要素に対して、二重に取得することができる。

 ・マイナス要素に対しては、この効果は発揮されない。



 シンプルだが、かなり強力だ。


 実際神授スキルや、ポイントを二重で手に入れている。


 マイナス要素に対して発動しないことも大きい。


 今後異世界でも、何かと役に立つだろう。


 とりあえず、確認はこんなものか。


 さて、そろそろ異世界に旅立とう。


 確認の下部にある転移ボタンを押すと、俺の視界は暗転した。

 読んでいただきありがとうございます。 

 励みになりますので、応援していただけるとありがたいです。


 最新話に追いつくまで、基本的に毎日10話投稿します。

 設定やSSがある場合は、例外的に一日の投稿話数が変化します。 


 投稿時間は17時から10分おきになります。

 また本日○○話目という前書きは、投稿数が多く大変なため、表記しません。

 なので読み飛ばしには、ご注意ください。


 なおストックは現在120万文字以上あります。

 あとは本編300話以上+SSが多数あるので、もしかしたら予約ミスがあるかもしれません。


 最後に感想には目を通しますが、基本的に返事はできないと思います。

 よろしくお願いいたします。

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