あいのうた
あいのうた
それは大それたうたじゃなくていい
あいのうた
それはきみのうた
きみの温もりに触れたときに
きみの鳴き声を聞いたときに
わたしに
生きろと言ううた
ちがう誰かがいた
その温もりを懐かしんで
その温もりを求めて
夜ひとり
流れるうたは
あいのうた
悲しみは後を絶たない
きみだってあの子のように
いつかはなくなる温もり
けれどあいのうたは
なくならない
いつまでもただ
流れるのだ
わたしが聞こうとするかぎり
あいのうた
わたしのうた
それは大それたうたじゃなくていい
今日もただうたは流れる
それは生きろとうたっている
だから
わたしはなんとか息をする