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転生悪役令嬢VS転生ヒロイン  作者: 香月 花
9/21

リアルS○COM大事です

ある日当番制の夜間警護を終えた人達を見かけた私は閃いた。


辛い夜勤を終えたら特別な朝食を食べれる事にしたらやる気MAX、志願者MAXになるのではと。

だって夜が1番危険じゃん?暗殺者とか来たらどうすんの?


誰しも特別は嬉しいはず。

夜勤明けに普段より豪華な朝食が待っていたら?

この時代娯楽は少ない。賭け事くらいしかない。食べる事・飲む事が最大の娯楽なのだ。


彼らは24時間S○COM隊なのだ。

リアル警備隊なのだ。

我が家を外敵から日夜問わずお守りしてくれているのだ。

彼らなくして我が家(私)の安全は無い!と断言する。


早速、私はお父様の執務室へ弾丸アポ無し訪問を敢行した。

ナンテコッタ!お父様は居なかった。

カミラ諦めない子。

お父様の居場所を信者(ダリエル)から聞き出し、突撃アポ無し訪問リターンを敢行した。


お父様はお母様とテラスでお茶してた。

ラブラブかよ!


「まぁカミラいらっしゃい」

「カミラ今日も可愛いね」


2人が穏やかに私を迎えてくれる。

幸せだな、私。


「お父様お話があります」

「ゆっくり話を聞くから、さぁ座りなさい」


素早くお茶を出してくれるお母様専属侍女ーズ。

流石〜当主夫人付は卒がないのぉ。


「お父様、私考えましたの。夜を徹して我が家を警護してくれている方々の朝食を少し豪華にしてはと。人々が寝静まっている夜に勤務するのは大変辛い事と思います。特に冬は言うに及ばすでしょう。ですが勤務があけたら特別な美味しい朝食が待っていると思えば辛い夜勤も少しは楽になるのではないでしょうか。勿論、毎日の事となると経済的な事も有るため、よく検討しなくてはいけないのはわかります。ですから私のドレスは季節ごとに仕立てて下されば大丈夫でごさいます。今まで何も考えず欲しいだけ仕立てて貰っておりましたが、袖を通してない物もあります。私は以前申し上あげた通り生まれ変わるつもりでございます。これからは必要なドレス以外は結構ですわ。その分どうか我が家の安全と警護を司っている騎士の方々に美味しい朝食を差し上げて下さいませ。お願い致しますわ。お父様」


お父様の目を見てしっかりと意見と気持ちを伝える。資料はない思い立ったらのプレゼンだけど上手くいったみたい。だってお父様とお母様の目がウルウルとして何度も頷いていらっしゃるもの。


「カミラ、君は本当に変わったね。君の決意を聞いてからまだ3ヶ月しか経っていないというのに随分しっかりとした意見を言う様になったね。お父様は君の成長を誇らしく思うよ。自分のドレスを我慢してまで守護隊の朝食を特別にと言う君の優しさをとても嬉しく思うよ。本当に変わったね。カミラ」


お父様は目を細め本当に愛情の籠もった目で私を見つめてそう言ってくれた。

幸せだな、私。


「ええ、そうね。カミラ貴女は本当に変わりました。お母様は貴女を信じていましたよ。本当は優しく気高い心根をもつ素敵な子だというを」


お母様も優しく慈愛の目で私を見つめてそう言ってくれた。

幸せだな、私。


私の思い付きプレゼンは大成功してお父様とダニエル、シェフとで話合った数日後には特別朝食が夜勤明けの人達に振る舞われる事となった。

よしよし

これからも頼んまっせ。

24時間S○COM軍団の方々。


私が特別朝食をお父様に掛け合い提供する事となった後、直ぐに守護隊長のタランティーノ卿がお礼を言いにきてくれた。当然の事ですと私が謙遜するとタランティーノ隊長は


「この様なことをして下さる家は他にありません。我が守護隊は幸せです。一層職務に励む事をお誓い致します」


と跪き手を取って騎士の礼までとってくれた。

ギャーお姫様みたいじゃん〜私。

顔を真っ赤にさせた私を見てタランティーノ隊長は、ふふっと笑顔を零す。

ヒェ〜この乙ゲーの住人は皆さん麗し過ぎます。攻略者でも無いのにこの威力〜。


目が、目が痛い、サングラスプリーズ。

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