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ここは乙ゲーの世界です
初投稿です。
宜しくお願い致します。
「確かにあるな。フローラ・アゼスタインと言う男爵令嬢の名が」
私の婚約者であるアレクサンダー・ノーランド・アラザス皇太子殿下が凛々しい顔を歪めながら呟いた。
私が自分の転生に気がついたのは7歳の頃である。
自我が目覚める頃の3歳頃から私は、毎日自分と言う人間を自分が観てる様な言葉では言い表せない不思議な感覚で日々を過ごしていた。
だがある日突然そう本当に突然閃いたのだった。
「コレってネトゲーの悪女の執着じゃね?」と。
転生モノに有りがちな頭を打ったとか階段から落ちた等のテンプレなどではなく、頭の片隅にある中々思い出せないものが突然パッと閃いた!そんな感じだった。
でも閃いた後は頭が割れそうな痛みで熱を出し何日も寝込んだのはテンプレだった。
熱を出しいる間に私はうわ言を言っていたらしい。
私はカミラ…私はカミラ…カミラなのね…
悪女の執着の悪役令嬢の名前、カミラ・レイチェル・モリガン公爵令嬢。
そう。今生の私の名前だ。