サポート協議会
とある大手ギルドの副GMが、ベルラインを自分の所のGMに
据えようと邪な考えで作られたのが、サポート協議会だ。
建前は、ギルドの垣根を越えて、女性が楽しめるVFGXライフを
とそれらしいものを取ってつけていた。
入会条件は、副GMで女性である事。
創設者は、対して人数は集まらないだろうと思っていたが、意外に
人気が出て、かなりの人数が集まってしまった。
更に、会長、副会長の選挙まで行われ、あっさりとターヤ、ルビアに
乗っ取られてしまった。
運営は、彼女らの集まりに対して、会議ルームを特別に与えた。
ギルドルーム以外で、特別なルームが許されているのは、サポート協議会
だけである。
「今回は、私どもの不手際で誠に申し訳ありません。」
開口一番、ターヤは、ギルバルトとベルラインに謝った。
「「・・・。」」
「うちのGMが、カルディナさんにゲストキーを渡しておりまして。」
「「えっ!」」
「私も一応、注意はしてたんですが、本日、ルビアさんと遭遇したそうです。」
「「・・・。」」
「ルビアさんは、サーラさんの事になると頑固な所がございまして・・・。」
「議題に出すと?」
ベルラインが聞いた。
「恐らく。」
「その前に一つ聞いておきたいんだが、そちらでカルディナが迷惑を掛ける
ような事は?」
ギルバルトが聞いた。
「その点は、大丈夫です。うちも魔女の集まりですから、ガチの対応は、皆
慣れてるようです。」
「そうですか。」
「それに、うちのGMとは気が合ってるようで。」
「そうなってくると、問題は、副会長のみか。」
ベルラインが言う。
「そうですね。いくら私が会長と言えど、議題にあがれば、取り上げるしか
ありません。」
「うちのギルメンの為に、わざわざすまない。なんとかこちらで手を打って
おこう。」
ギルバルトが言った。
「私もサーラに・・・。」
ベルラインが言った。
「いや、教会は刺激しない方がいいだろう。」
「そうですね。意固地な方ですから。」
「そ、そうか。」
「それでは、今回の件は、ギルバルトさんにお任せします。」
「本当、迷惑をかけてすまない。」
「いえいえ。それにしても今まで隠し通せたのが、不思議でなりませんね。」
「色々、ギルド以外にも協力者がいてな。それでどうにか・・・。」
「あらまあ。カルディナさん。」
ターヤは、さっきから申し訳なさそうに黙っていたカルディナに声を掛けた。
もちろん、カルディナが申し訳ないと思ってるのは、ベルラインに対してだけ
なのだが。
「いつでも、遊びに来てくださいね。」
「えっ・・・いいんですか?」
「羽目を外さなければね。」
そうニッコリと釘を刺して、ターヤは帰って行った。




