準備会議
「ギルバルトの予想通りになったね。」
ギルド「連合」のギルドルームで、副GMのエイトが言った。
「オオカミウオが本命だろうな。」
ギルバルトが言った。
連合のギルドルームには、連合の副GMたちの他にギルバルトとガルフが居た。
「他のギルドにも声を掛けるのか?」
黒き戦士たちのGMガルフが言った。
黒き戦士たちは、攻略ギルドとはいえ、たった7人のギルドだった。
「いや、烏合の衆になったら意味は無いからな。声を掛けるギルドは、
俺が決めようと思う。連合の方はそれでいいか?」
「ギルバルトが持ってきた情報だからね。うちは問題ないよ。」
エイトが答え、他の副GMも頷いた。スザンナは不満げだったが、一応頷いた。
どうも、ギルバルトが仕切るのが気に入らないようだ。
「問題は、場所と日時か?」
ガルフがギルバルトに聞いた。
「それも問題ではあるんだが、一番の問題は釣りだな。」
「うちもヨンペイに確認したんだけど、未だ無理と回答があったよ。」
エイトが言った。
「釣れる人間がただ一人というんじゃあ、情報公開も出来ないな。」
ガルフが言って、他全員が頷いた。
「とりあえず釣り仙人の方は、パルコに任せようと思う。」
「同じギルドだから、それでいいんじゃないか。」
エイトが答えた。
「狂乱と同じギルドなのか?確かあそこはカンピオーネも居るんじゃ?」
「そうだよ。」
ガルフの問いにエイトが答えた。
「少数精鋭って言葉は、うちなんかより向こうの為にあるようなもんだな
・・・。」
色濃い面々にガルフは呆れながら言った。
「まずは釣りありきだから、情報は秘匿願いたい。」
「もちろん。」
「わかった。」
「メンバーの選出も釣りの目途がついてから動きたいと思うがいいか?」
「うちは問題ないよ。」
エイトの言葉に他の5人も頷く。
「うちは辛うじて参加させてもらえる身だ。ギルバルトに従うさ。」
「ガルフには居て貰わないと、こっちとしても困るんでな。」
「そう言って貰えると、俺も気が楽になる。」
ギルバルトは、ガルフの壁としての能力を買っていた。
何せ、ゲーム内で双璧とうたわれる位で、壁としての能力は1、2を争う
ものだ。
その片方は、ギルバルトのギルドにいるわけだが。
「という事でタイマーさん、今後は自分のギルドルームで、ひっそり練習して
ください。」
パルコは、夜にさらっとタイマーに説明した。
「ここで、一人で?」
「ええ。」
「えっと・・・弟子は?」
「弟子って、ヨンペイさんでしたっけ?それなら連合から連絡がいってるので
大丈夫です。ゲストキーを出しておきますね。」
「はい。あと・・・ローラは?」
「・・・。」
前からタイマーは感じていたのだが、パルコはローラに思う所があるようだ。
「ローラの事、苦手ですか?」
「別に、私は何とも思ってませんよ?」
「はあ。」
「向こうがどう思ってるかは、わかりませんが。」
「ローラがパルコさんを嫌ってるようにも思えませんが・・・。」
「ローラさんには、情報秘匿の約束が出来てから、発行します。」
「わかりました。メールしときますね。」
タイマーは、ローラにメールした。
タイマーは、一人でも多くの人が釣れるようになって欲しいと、心から
願っていた。




