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デュエル大会決勝

デュエル大会には、途中20分の休憩が設けられている。

同時に4試合が行われるため、2時間以内で大会は済まそうと思えば

可能ではあるのだが。

グランマは、観客席には戻らず、決勝が行われるメインステージの傍にいた。

決勝の後に、表彰式が行われる為だ。

「お疲れではないですか?」

黒服を着たチーフが、グランマに話しかけた。

「大丈夫ですよ。」

「気分が悪くなったら直ぐ言ってくださいね。」

何せ、70を超えた年配者であるから、運営としても気を使う。

「ありがとう。」

グランマは、ニッコリと微笑んだ。


決勝、カラット対マルス。


ここ最近の二人の戦闘は、全て近接戦闘で行われていた。

以前までは、マルスが距離を取ろうとしていたのだが、カラットに詰め寄られ

あっさりというケースが多かった為、マルスも近接技術を身につけた。

それが、グランマに剣闘士と言わしめた蹴りである。


二人の戦闘は均衡してるようにみえているが、実際、マルスの攻撃は、

全て裁かれていた。

「本当に面白いわ。」

グランマは狂喜の笑いを浮かべた。

圧倒的な強者を見て、心の奥からこみ上げる殺意。

強い者を倒したいという欲求。

70過ぎて、尚、こんな気持ちが残ってたなんて、自分自身で驚いた。


観客席で見てたクレインは。

拳を握りしめ、打倒カラットを心に焼き付けた。

先ほどまでは、「おばあ様の仇を討つ!」と打倒マルスを掲げていたのだが、

それも吹っ飛んでしまった。


相手の隙を作りたいマルスは、前蹴りを放った。

カラットはバックステップをする事もなく、軽く横に避けた。

「ちぃっ!」

マルスは舌打ちをした。

カラットは避けると同時に攻撃を仕掛けていた。

手のワンツーに、蹴りの右左。

いつものような多彩な攻撃で、マルスを翻弄した。

全てを防げるわけでなく、ダメージを蓄積していくマルス。


結局、双方、大技を出す事無く。

いつものように、体力を少しずつ削られ、マルスが敗北した。


好勝負のようにも見えるが、圧倒的な実力差の勝負だった。

見る人にしか、実力差は判らないが。


「カンピオーネは何であんなに強いんです?」

観客席で、クレインは、パルコに聞いた。

「さ、さあ?会った時から強かったわよ?」

パルコがβで出会った時、既にカラットは、強かった。

「何で強いんですか?」

今度は、リアルの先輩であるタイマーに聞いた。

「さ、さあ?」

もちろんタイマーがわかるはずもなく。


メインステージで表彰式がとり行われ、無制限デュエル大会は、

大盛況のうちに幕を閉じた。

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