表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/183

全種99匹達成

ギリギリ更新、申し訳ないです・・・。

ギルド「連合」の協力の元、ついにヨンペイは98匹のシマアジを

釣る事が出来た。

どうにも義理堅いヨンペイは、夜にタイマーと合流した。

「わざわざいいのに。」

タイマーが言う。

「いや、せっかくですし、最後の一匹は川で、しかも師匠と釣りたいと。」

周りには、連合の人間は居ない。

事前に釣る時間は教えてあるし、何かしらの事があるのなら、アナウンスが

流れるはずで、アナウンスはゲームにさえONしてれば全員が聞くことができる。

連合は、各攻略組ギルドに情報を流しており、この日、攻略ギルドの主だった

人間は、自分のギルドルームで待機していた。

聖騎士団のギルバルト、野武士のシンゲン、黒き戦士たちのガルフと

皆、静かにその時を待っていた。

「じゃあ、今日は俺は釣らずに隣で見てるよ。」

「せっかくですし、釣ってくださいよ?」

「いや・・・、日中釣ってるし、夜まで釣ると時間が・・・。」

さすがタイマー、釣り過ぎである。

「わかりました、時間は掛かりますが頑張ります。」

現状のヨンペイの腕では、1時間に1匹といった感じだった。

タイマーは、極力、ヨンペイが層の違いがわかりやすいようにアドバイスした。

しかし、最後にものを言うのは、感覚である。

こればっかりは、慣れるしかない。

そして30分が経過した時、ついにヨンペイは2層と3層の境目を捉えた。

ボタンを押してラインを流し込む。


ガツンっ!


シマアジの強い当たりを捉えた。

最後の1匹とあって、ヨンペイは慎重にやり取りした。

「師匠、デカくないですか、これ?」

やり取りしながら、ヨンペイは聞いた。

「多分、メーターオーバーだろうねえ。」

「メ、メーターっ!!」

ヨンペイの現在のシマアジの記録は68センチ。


緊張しながらもやり取りを続け、15分が経過し、魚が大人しくなった。

釣り上げたシマアジは、見事103センチ。

「で、でかっ!」

メーターオーバーに喜ぶヨンペイ。

「おめでとう。」

心から祝福するタイマー。


そして、ゲーム内にアナウンスが流れだした。


「ただいま、釣りにおいて、全種99匹が達成されました。」


「まじかっ!」

「やっとアレがっ!」

「門が開くぞ~っ!」

「おいっ、誰か門の所へ一緒に!」

「門が~。」


ONしていた連中が、あちらこちらで騒ぎ出す。


ギルドルームに黙して待機してる攻略組の面々は、黙ったままだった。


「今回、達成された方には、称号「釣りキチ」が授与されます。

 尚、この称号は、ユニーク称号ではありません。」


「やはりな。」

聖騎士団のギルドルームで、ギルバルトが一人つぶやいた。

「そうきたか。」

黒き戦士たちのガルフが。

「どういうこと?」

連合のギルドルームで、副GMのスザンナが他の副GM達に聞いた。

「もし、閉ざされた門が開くのなら、称号はユニークのはずだよ。」

同じく副GMのエイトが答えた。


「つきましては、全種99匹達成の記念として、ギルドルームに釣り堀の

 実装が可能となります。NPCの家具屋にて販売してますので、どうぞ

 釣りを満喫してください。ギルドルーム内での釣りは、制限時間は、

 ありませんので、ご安心ください。」


「ま、マジかっ!!!」

VFGXにONしてる人間の中で、タイマーだけか歓喜の声を上げた。

「し、師匠、落ち着いて・・・。」


「道具屋にて、ギルドルーム用の竿と餌の販売も始まりましたので、

 そちらも併せてご利用ください。」

こうして、アナウンスは終わった。


「なるほど。」

ギルバルトは、全てを理解した。


最初の川は、最初の村にある。

だから、道具屋も直ぐ近くに。

タイマーとヨンペイは、直ぐに確認に行った。



頑丈な物干し竿


どんな大物が来ても折れません。

注意:ギルドルーム専用の竿です。



金の練り玉


こんなのにくいつく魚がいるのだろうか?

むしろ、人が飛びついてきそうだ。

注意:ギルドルーム専用の餌です。



価格は、共に2万ゴールドだった。

「え、餌が2万・・・。」

タイマーが唖然とした。

「こっちが本命のようですね。」

「本命?」

「閉ざされた門を開ける条件ですよ。」

「へえ~。」

タイマーは特に興味がなかった。

それよりも、この竿と餌で何が釣れるのか、ワクワクして胸が一杯になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ