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ミルミル復帰

夜にカルディナはギルドルームで悩んでいた。

【薙刀の弱点ねえ・・・。】

習ってはいたが、そんな事は考えたことも無かった。

「どうしたの、カルディナさん?悩み?」

孫同然のカルディナを心配し、グランマが声を掛けた。

「えっ、いや大したことないです。」

「水臭いわね。何でもいいなさい。」

「えっと・・・。」

まさか薙刀の弱点を考えていたなんて言えず。

「えっと、今度、男性役でダンスをすることになりまして、

 どうエスコートしたらいいのかなあと。」

正直、相手役が男性な時点で、どうでもいい事ではあったのだが。

「あら、素敵じゃない。是非、うちに来なさい。教えてあげるわ。」

「え、ええ。」

カルディナが、グランマの道場へ行ってない理由は、忙しいからとか

いう理由ではなかった。

中学まで、親身に教えて貰った薙刀を高校時代一切触る事すらなくて、

申し訳ない思いがあって、顔が出せずにいた。

カルディナが通っていた関西の高校では、なぎなた部は無かった。

「あの先生、私、あれ以来、薙刀に触ってないんですが・・・。」

「いいのよ。気にしないで。中々、なぎなた部なんてのも無いでしょう。

 私はね、あなたの元気な顔がみたいだけだから。」

「じゃあ近いうちに、顔を出しますね。」

「今日は何か予定あるの?」

「いえ、特には。」

「そう、じゃあ一緒に冒険に行きましょう。私のレベル上げ

 兼ねてだけどね。」

「はあ、別に構いませんが。」

元気のないカルディナを気遣って、グランマは冒険へ誘った。


「初めましてミルミルと言います。宜しくお願いします。」

グランマのパーティには、ミルミルが居た。

「そっちもテスト終わったんだ?」

カルディナが声を掛ける。

「ええ、終わりましたよ。テスト休みなんで、ガンガンONします。」

「ところで何故、貴様が居る。」

ベルラインが、カルディナに声を掛けた。

「いやあ・・・そのう。」

「御免なさいね、ベルラインさん。私が誘ったの。」

グランマが言った。

「そうですか、それなら構いませんが。」

ベルラインも渋々了承した。

「それよりも、カルディナさん近いんですけどっ!」

ベタっとくっつくカルディナに、ミルミルが苦情を言った。

「え~、女同士なんだし、これくらいいいんじゃない?」

「離れてください。」

カルディナを押しのけようとするミルミル。

「私とミルミルの仲じゃない。」

「犬猿の仲でしょうっ!」

ベタベタするカルディナに嫌気がさすミルミル。

「貴様ら・・・。何があった。」

先日まで犬猿の仲の二人が、おかしな関係になってるのを訝しんで、

ベルラインが聞いた。

「な、何も無いです!」

「えー、あんな事あったのにぃ~。」

「気にしないでください。」

くっついてくるカルディナを遠ざけながらミルミルが言った。

「ま、まあミルミルが、そう言うなら・・・。どうしても困ったら、

 私かグランマさんに言うといい。グランマさんはカルディナの先生

 だからな。」

「本当ですか?」

「ええ、クレインの祖母でもあります。」

グランマが言う。

「え、えええええっ・・・。」

驚くミルミル。

「あ、あのベタつくの注意して貰ってもいいですか?」

ものは試しで、ミルミルはグランマに聞いてみた。

「カルディナさんっ。」

「は、はいっ。」

グランマに注意され、カルディナはベタつくのを辞めた。

「す、凄い。カルディナさんがいう事聞くなんて・・・。

 さすが、クレインさんのお祖母さん。」

「まだ、わからない事がいっぱいあるから、教えてくださいね。」

グランマは丁寧に挨拶をした。

「は、はいっ!」

こうして4人は、グランマのレベル上げに向かった。

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