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〈プロローグ1〉動き出した運命と、突きつけられた剣先と
目の前に広がる、鋭く光る剣先
鼻腔に広がる金属の香りと、どこまでも冷たい剣先。喉に触れていないはずなのに、それだけで皮膚がピリピリと痛んだ。
「……あんた、誰だ?」
目の前に居る男の唸るような低い声が、鼓膜を揺らす。
剣よりも鋭く研ぎ澄まされた緑色の瞳が、私に突き刺さる。
息を呑むことすらも躊躇われるほどの緊張感。
なんで、なんでこんな事に……!?
私は思わずぎゅっと目をつむる。
ズキズキと痛む頭の中を、記憶が走馬灯のように駆け巡ったーーー
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