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Night Talk ② 「美夏と愛と野郎達」

舞台設定③「安全装置セーフティー

姫川学園都市全域を対象に発動している広域D・PRGの1つ。効果は非常に危険なものの投影(核、人口太陽、ブラックホール)を強引に停止させたり、刀剣を投影したとき自動的に刃を削って殺傷能力を無くす、など極力怪我をさせないものである。しかし、安全装置を無視するようなプログラムも確認されており日々改良を重ねている

おのおのの料理を食べ終え一服しながら再び会話にはいる


「そういや仁、お前は勉強してんの?」

「ボチボチやわ。ちゅーてもそこまで必死にはやっとらんね」

「へえ~、そういえば仁は毎日コツコツやるタイプなんだっけな。パツ金のくせに」

「パツ金関係あらへんやろ」

「仁ってなんかキャラがぶれてるときあるよな。なんかパツ金のクセに頭良かったり」

「せやから、パツ金関係あらへんやろ。それはワイの努力の結晶や」

「パツ金の結晶?」

「なんかあってるようで大きくちごーてるわ。それ」


仁と俺が会話している間にカプチーノで落ち着いたのか、「そうね」と美夏が会話に参入してくる

 ん?なんかあいつの顔、いつもより赤いような・・・・・・まあ気のせいか


「確かに仁ってキャラがぶれてるわね」

「なんや美夏まで。そんなにワイのキャラっておかしいんか」

「えぇ、例えるなら、長年会話もしてこなかった妹がいきなり部屋に押しかけて来て人生相談もちかけてくる位異常なことよ」

「その例え、よーわからンのだが・・・・」

「具体的に言うと、見た目からして大雑把そうな性格なのに、特技は裁縫だったり、ネチネチと細かいプログラムを組む投影系が好きだったり、学年主席の成績取ったり、童貞だったり」

「ちょいまて――――い!!!!!!最後の何や?!」

「何って?・・・・・・あ、仁がアサルトライフル大好きってこと?それもいいと思うんだけど私的にはスナイパーライフルがいちばんかな。これは譲れないから!!」

「それは関係あらへん!あと、ワイが好きなのはハンドガンのほうや。ワルサーP38が大好物やって散々言ったやろう。ってそうやなくて――――」

「うるさいな~。この童貞=実年齢のパツ金男」

「っ!?お、おかしいな~今女の子が言っちゃあかんセリフが聞こえた気がするんやけど。ワイの聞き間違いかもしれへんかなぁ、美夏、もう一回言ってや」

「どーてーのふのーやろー♪」

「あか――ん!!可愛らしくゆうても、女の子がそんな言葉つこーちゃあかん!!てか童貞ちゃうわ」

「・・・・・・ふっ」

「は、鼻で笑われた―――――!!!」


 その後も美夏の猥語に仁の絶叫が店内に響くというやり取りは、先ほどのウェイトレスさんから「お客様、静かにしてください!」と、怒られるまで続けられた。そして・・・・・・こんな様子を見てふと思う


「子供っぽくてリラクゼーション物質がでてる、か。一体何時から美夏はあんなことにな

ったのか」


疑問は深まるばかりだ。

まあ、それはさておき美夏の罵倒にショックでテーブルに突っ伏した仁が可哀想になってきたので、助け舟を出してやる。


「美夏もその辺にしておけって。仁が美夏がエロくなったことと自分への暴言でマジでショック死しそうだぞ」

「えぇ~・・・・・・まだ物足りな~い」

「また明日とかやればいいだろ、今日はもう収めとけよ」

「ぶ~~じゃあ恭弥が遊んで―――!!せーの、せい!!」

「グエッ!?」

「ふぇ?ってちょ!?」

「ほれほれ~、ほっぺ、すりすり~」

「う、うわぁ!?!?!?!?」


 つ、机を飛び越えて頬ずりしてやがった!?しかも仁の頭を踏み台に、だ。

 なんかカエルを潰したときのような声が仁から聞こえたけど・・・・・・まあ気にしないでおこう。そんなことより今は美夏だ。

さっきから呂律が回っていないし顔が赤い。こんなに笑顔で、猫みたいに体を摺り寄せてくる絡みも今までなかったし―――


「ペろっ」

「うにゃ―――――――!!!!!!」

「あはは!きょうや猫ちゃんみたぁい」

「お、おま、お前、い、いったい」

「ぺろっ♪」

「うわ――――――!!!!

「あははは!!!」


あれ?美夏ってこんなやつだっけ? いやいや、もっとツンケンしてたはずだ。キャラ崩壊も甚だしい。・・・・・・まさか

美夏の色香に耐えながら、俺は集中してある臭いを探す。そして、ほのかに漂う女の子の香りの他に、どこか嗅ぎ覚えのある独特のにおいに気づく。やっぱこれって・・・・・・


「お前・・・・・・酔ってる?」

「ふえ?な~に~? 酔っれらんかにゃいお~!」

「だめだこいつ!」


なんてやつだ!もう完全にできあがっている!

衝撃の事実。学生会会計が夜の喫茶店で酔っ払ってた!!

かつてないほどの戦慄に頭がフリーズしてしまったが、よくよく考えるとなんだかおかしい。冷静に考えてみる。

美夏はドア壊したり、人吹っ飛ばすし、ゴリラ並みの怪力で幼児体型だけど基本的に真面目な奴だ。飲酒はもちろん、この前、自転車の二人乗りを誘ったときなんかも、顔真っ赤にして「ま、まだ心の準備が」と道路交通法を遵守してやんわり断るくらい立派なやつだ。そんなやつが未成年なのに酒を飲むとは思えないし、なにより


「・・・・・・こいつアルコールの類を口にしてたか?」

「~~♪」

「っ!?」

「はむはむ」

「ちょ、あまがみは、ふ、ふぁ・・・・・・っていかんいかん」


 今度は、首筋を甘噛みしてきた。首から伝わってくるとんでもなく柔らかい唇の感触と、犬歯が伝える適度な刺激に一瞬頭が真っ白になるが、なんとか平常心を保ち再び考える

 そう、美夏は今日はカプチーノは飲んでいたけど酒を飲むタイミングがないはずだ・・・・・・まあ、半日近く気絶していたからわからないけど。

 そもそも飲むにしても酒がないし、ってアイツ

・・・・・・ふと、仁の肩が震えているのに気づく。

このとき、俺の中でパツ金は暴行の被害者から飲酒の被疑者にジョブチェンジした


「・・・・・・仁、まさかお前・・・・・・」

「ぶはっ! アカン、もうだめや!!耐えられへん!」

「お前かぁぁぁぁああ!!」


確信した。こいつカプチーノに酒を混ぜやがったな!

カフェインとアルコールの相性は最悪だ。カフェインが飲酒効果を隠すからいくらでも飲めるって、テレビで見たことがあるし。しかもアルコールに耐性のない未成年だとすればすぐ酔っ払ってもおかしくない。

 な、なんちゅうことを・・・・・・ 


「てめぇ何やってんだよ! シャレにならねえぞっ!」

「ほらほら~美夏ちゃんが猫みたいやで~なでてやりぃ!」

「うにゃ~~」

「美夏ものるな!」



「う、うるさいですわ!!!」



美夏に絡まれ、仁が焚きつけ、ほどよくカオスになってきた俺たちのテーブルに不意に声がかかけられ、店中の視線が声の主に集まる。声の主は女性――いや、少女だった。凛と透き通った声。学生服をキッチリと着こなし胸には学生会であることを示すエンブレム。その整った顔立ちは可愛いよりも少し大人びておりまるで雑誌モデルの女の子がそっくりそのまま飛び出てきたよう、そんな感覚だ。

・・・・・・すっごい可愛いな、この子。いや、でもどこかでみたような・・・・・・そうだ。朝のオッサンのスピーチ後に出てきた女の子だ。確か名前は―――須藤、ん?須藤って

ああそうか隣の席にいて先ほど紹介あずかった学園のマドンナ、須藤さんってこの人だったのか。


「さっきからずっとガヤガヤガヤガヤと・・・・・・周りの方は食事中なんですよ!少しは静かにしてくださいませんこと!!特に・・・・・・そこの金髪の方!」

「うぇ、ワイ?」

「私の友達になんてことしてくれたんですの!?」

「い、いやぁこれは軽いギャグで・・・・・・」

「だからといってこんなにも酔わせて、男の人にべったりくっつけさせるなんて・・・・・・最低ですわ!」

「ごふわぁ!?」

「じ、仁――――!!」


 ば、ばっさり切られた―――!!あぁ仁が虚空に向かって「さいてー?わい、さいてーなん?」ってつぶやいてて・・・・・・ぶっちゃけキモい。

 須藤さん無双は止まらず、次は俺のほうに向き合いキッ、とにらみつける


「そこのあなた!!」

「え!?俺も?」

「いい加減美夏から離れてくださいませ!いつまで美夏のぷにロリボディを堪能してるんですか!?まったくいやらしい」

「あんたの言い方の方がいやらしいぞ、おい!!てか、ちょっとまて!!俺は何もしてないのにこんな絡まれてんだぞ!むしろ被害者だろう」

「うっっわ~立場が悪くなったら一気に被害者面ですの。これだから男って生き物は」

「ぐふぅ」

「ああ!!仁がまったく関係ないところでダメージを!!」

「そこの金髪の方は論外ですわ!!」

「ろ・・・・・・論外、やと」


・・・・・・うっわぁ

仁が灰になってサラサラ消えていくのがわかる。

コロコロ手のひら返しが激しいが仁、俺は今すごくお前に同情している。

と、男性陣全滅してる中、須藤さんは美夏を連れて返そうとする。


「さ、美夏こんなところさっさと出ましょう。早くしないと身も心も汚されてしまいます」

「えぇ~。や!美夏、ここがいいの!」

「そういいましても・・・・・・少なくとも殿方の股間の上に座るなんて危険すぎます!」

「そこは膝の上って言おうよ!!君のほうがよっぽどいやらしいじゃん」

「黙りなさい!!!・・・・・・じゃあ、美夏、好きなお菓子買って上げますから。ね?」

「うぅ~~~」

「もう、そんな嫌そうな目をしないで。今度好きなマンガも買ってあげるから、もう帰りましょう、ね?」



「いらにゃい!!美夏は恭弥があればいいの!!――――ちゅっ」



 世界が歪んだ。

 み、美夏、何した?今とんでもなくやわらかいものが、ほっぺに押し当てられたような。こ、こここ、ここ、これってまさか

 あまりの異常事態に仁も復活した。須藤さんはあまりの衝撃に口をパクパクするだけで完全に固まってしまったみたいだ。美夏は笑顔固定で俺に笑いかけ続けて、当の俺はどんな顔をすればいいか分からず、顔は固まったままだ。唯一分かるのは顔が燃えるように熱い。

 周りのお客さんも唖然として動けない中、唯一、俺が沈黙を破るように声を絞り出す。


「み、美夏。い、いいい今のキ、キス、なのか?」

「うん、よかった?」

「うえ?!な、なにが?」

「気持ちよかったの?」

「な――――――」

「ぐはっ!?」


 美夏の上目遣いに俺は絶句し、須藤さんは吐血してしまった。仁はポカーンと、してるようでその右手にはちゃっかり携帯が握られていた。

 こ、こいつ、こんな状況でも、ネタになるものはしっかり押さえてやがる!!

 友人のガッツに感嘆しつつ、まずは美夏の質問に答えるべく、覚悟を決める。さすがに美夏を直視するのは恥ずかしいので、俯きながら、


「えっと、・・・・・・その、き、気持ちよ――――」

「い、いけませんわーーーー!!!!!!」

「うぇ?」


 何事か、と突然叫びだした須藤さんを見る。

 と、そこには顔を真っ赤にさせて、細剣を携えた少女が肩で息をしながら、立っていた。足がおぼつかない所を見ると相当ダメージがでかいようだが、フラフラと俺の前まで近寄り、剣先を向けて、キッとにらめつけ、言い放った。


「ふ、不純異性交遊はいけませんですわ!!」

「うわっ!?どうしたいきなり」

「どうしたも、こうしたもありません!!今、明らかに『美夏、気持ちよかったぜ(キラ)』って言おうとしましたよね。そうですわよね!絶対言おうとしましたよね!?」

「そんなにキザったらしく言うわけないだろ!?っていうか剣を降ろせ!!超怖いよ!!」


「そうだよ~恭弥はどちらかというと『気持ちいい、ちょ~気持ちいい』って某金メダリストばりにかっこよく決めちゃうんだから~」

「言わねえよ!!」


 っていうか、美夏もだんだん酔いが冷めてきたんじゃないか?会話にネタを入れるようになってるし。


「と、とにかく言い方はどうであれ、公共の場でキ、キキキ、キスするなんてありえませんわ!!やるんだったらせめて、同性同士の絡みにしてください。そっちのほうが需要がある上に、個人的に目の保養になります!」

「お前、ぜってーふざけてるよな。そうだよな?」

「どうして私がふざけましょう」

「信じられねえセリフだな」


 須藤さんは細剣を構えながらさらに言い寄ってくる。

・・・・・・なんだろう、この無駄に長いくせに中身がまるでくだらないセリフ。まるで仁みたいじゃないか。あぁ、だんだん須藤さんがだんだん仁に見えてくる。

 俺の中で、いよいよ学園のマドンナから仁レベルに格下げしようかと、考えていたところ、須藤さんは少し落ち着いたのか、先ほどとは違いゆっくりした口調で話し始める。・・・・・・ただし、切っ先をこちらに向けたままで


「不純異性交遊がえっちなことで、堂々としていいものではないのは分かるでしょう?」

「ま、まあ確かにそうだよな。うん、いけないことだと思うぞ。けどそれ以上に剣を降ろしてくれないか。命の危機を感じるのだが」

「関係のないことで気を紛らわそうとしないでください!!」

「俺からしたら命に関わることなんですけど!?」

「はぁ、これだから。まったく、なんで男の人はこんなえっちなんですか?」

「いや、男子全員がエッチってわけじゃないけど」

「え、恭弥ってえっちなの?」

「美夏、お前は少し黙ってろ」

「今さっき堂々と不純に異性とキキ、キスした方が言っても説得力ありません!」

「か、返す言葉もございません・・・・・・・」


 てか、俺はキスされた側なんだが。って、ほらぁ美夏が『きゃっキスだなんて・・・・恥ずかしい』ってくねくねしてる。俺ってどっちかというと酔っ払いに絡まれたかわいそうな少年だと思う。

 そう思っても須藤さんには聞き入ってもらえず、さらにすさまじい剣幕でくってかかる。


「大体あなたは美夏の何なんですの?夫なんですの?旦那なんですの?ハスバンドなんですの?!」

「須藤さん落ち着け!!一見違うように見えて、言ってることはまったく同じだぞ。てか、あんたは夫以外に選択肢を持ち合わせていないのか?!」

「まさか、彼氏なんですか!?リア充なんですか!?」

「さっきよりかまともな選択肢になったけど、残念ながら俺と美夏はただの友達だ。いままでキスどころか手握ったこともない。そして何よりも剣をおろせ!!」

「せやけど、膝枕をしたことありましたで」

「ひ、膝枕ぁ!?そ、そんな夫婦の営み的なことももう済ませてしまっていたのですか?!」

「いやいやいやいや!!その言い方はおかしいから。それに膝枕なんてしたこともされたこともありませんから。そして仁!!復活したとたんに火に油を注ぐようなマネをするな!!」

「あ、あああ、あああああああ、あなたは、あなたって人は~~~~」

「ちょ、ちょっと落ち着け!ほら、深呼吸して~。すーはー、はい」

「そ、そうですね。私としたことが。・・・・・・すーはー、すーはー」

「どうだ、落ち着いたか?」

「はい、チャージ完了です!!さあ、死ぬ覚悟はできましたか」

「むしろ興奮しただと?!」


 ありえん、深呼吸して興奮する人間なんてはじめて見たぞ


「と、とりあえず話し合おうか。な、人間は話し合いで解決する生物だろ?ここはインテリにいこうじゃないか」

「・・・・・・それではお望みの場所から刺していくんで、言ってってください」

「涼しげな顔で暴力的なこと言うなよ!だから―――」


 話し合おう、と言おうと思ったら、美夏が「む~」と不機嫌な表情で、須藤さんの前に立ちはだかり、


「美夏、そこをどいてください。このエロ魔人を抹殺できません」


 須藤さんの言葉にも怯まず、堂々と言い放った。


「愛ちゃん。きらい!!」

「―――――――!!!!!!!!!」

「恭弥、いじめたら、愛ちゃん、だいきらいだから―――――!!!」

「ぐっふぅぅぅぅうううううう!!!!!」

「す、須藤さんがばっさり切られた―――――!!」

「う、うえぇぇぇぇえええん!!!」

「うぇ?!そして何で美夏が泣くの?」

「お、おと、お友達に、ね、ヒック、だいっきらい、って、言っちゃった、の」

「だったら言うなよ!」

「う、うえぇぇぇえええん」

「ああ、こいつめんどくせえ!!なっ、今度は須藤さんが目に見えて真っ白になっていく!」

「あ、ぁぁああぁあ、ぁああ、ああ、」

「ちょ!?美少女が絶対しちゃいけないような顔してるぞ!?」

「白目むいて口は半開き。全身が脱力して軽く痙攣しとる・・・・・・須藤さん、ワイは分かるで、あんたの気持ち!!」

「そりゃ、いまさっきお前も切られたからな!!」


 とまあ、ほどよく店内がカオスになっていき、俺も逃げる算段を考えようとしたところ、何者かがゆっくりと立ち上がり、出入り口へと歩みを進めた。

 あれは、須藤さんだ。


「あ、あなた、恭弥さんでしたの」

「お、おう。そうだが」

「これで、勝った気に、ならないで、くださ、い」

「いや、何に勝ったのかよくわからんのだが」

「お、おぼえてなさいよ~~~~~!!!!」

「ああ!!あの、須藤さんが負け犬のセリフをはいとるなんて、なんてレアモノや!こりゃ、録音しとかなあかんな!!」


須藤さんは店から転がるように出て行き、俺たちはその姿をただ、見送った。ただし、泣きじゃくる酔っ払いを除いて。

さて、とりあえず美夏を泣き止ませないとな、と、とりあえず美夏の頭を撫でてみるが、ふと、ある疑問が思い立つ


「仁、お前って須藤さんのこと好きなんじゃないのか?」

「あん?別に、特別好きってわけやあらへんよ」

「そうなのか?じゃあ、なんで須藤さんに嫌われたとき灰になったんだ?」

「そりゃ、お前。美少女に嫌われたら男としては絶望してしまうやろ?もしかしたら仲良くなれるかもしれへんのに」

「ふーん・・・・・・そんなもんか」

「そんなもんや」

「じゃあ、もう1個聞いておきたいんだけど」

「おう、なんや?」

「・・・・・・結局、明日って何の日?」

「・・・・・・あぁ、それか」


 野郎2人がかりで美夏を慰めるのに1時間近くかかり、その後警備隊がやってきたりとめんどくさい事が続いた結果、店を出たときには、時計は21:30を指していた。


 ・・・・・・神林恭弥が運命的な出会いを果たすまで、残り、12分。


NightTalkも終わり、いよいよバトルパートに入っていきます。ここから最後までずっと戦うことになると思いますが、飽きずに読んでくれたら幸いです。

次回は7月29日ごろの投稿です。

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