1、まず、一番大事なこと
小説を書くとき、一番大事なことってなんだろう?
このページはそんなお話です。
色んな小説家さんのエッセイを読んだり、あるいは知り合いのWEB小説家に聞いてみたりすると、結構面白いです。なにせ、人によって言うことが違います!
小説において一番大事なことは発想力だ! っていう人もいます。プロットの組み立て(プロットについてはあとで説明しますので、判らない人はスルーして下さい)こそが小説の肝だ! って人もいます。「自分の内なる声に応えるのが小説だ!」という、いささか精神世界に向かっている人もいます。はたまた読者へのファンサービスだ! と胸を張る人もいます。
でもこれ、実はある前提があっての「大事なこと」なんです。
小説を書いている人にとっては当たり前のことのために言わないだけで、実はモノカキの皆が等しく持ち合わせている感覚があります。
それは、「小説を書くのが楽しい!」という感覚です。
好きこそものの上手なれ、って格言がありますよね。実は、好きである、というだけで才能みたいなものなんです。
最初に紹介した小説家たちの「大事なこと」というのは、作風だったりその人の手癖だったり――。まあ簡単に言えばその人のこだわりのような部分です。なので、小説を書き始めた人が、「発想力が小説にとって一番大事なことなんだ!」などと早合点するのはあまりいいことじゃないように思います。
どんなモノカキも、口では苦しい苦しいと言っていますが、小説を書くのが好きな人たちです。ただ、ここで言う「楽しさ」というのが、人によって違うことを注意しなくてはなりません。
ただ、書いているだけで楽しいという人もいます。
書いたものが評価されるのが楽しいという人もいます。
書いたものを通じて他の作者さんと交流するのが楽しいという人もいます。
その他にも、色んな楽しさがあるんですが、まあ、小説を書くというのは楽しいことです。
なので、小説を書き始めた皆さんにお伝えしたいのは、「小説を書くことを楽しんでください」ということです。
最初はヘタクソでもいいんです。ご存じですか? どんな小説家さんだって、最初に書いた小説は本当にひどいもんです。あなたが憧れた小説家さんだって、最初は「ナニコレひどい」なものを書いていたに違いありません。
技術がどうのと考えるのはあとでも大丈夫です。
まずは、楽しく書きましょう! 話はそれからです。