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勝利の奇策

強すぎなんだけどマジで。

誰だよコイツを雑魚って言った奴。

俺がぶっ飛ばしてやんよ。



地面に脚の爪をブッ刺し、限りなく逆「く」の字に反り返った魔族。通称ヨロヨロ。

由来の通りヨロヨロと空を飛びつつ、暖簾(のれん)くぐりの如く人類最強の防護壁をパリパリと割ってきた魔族最弱の魔物。


そんなヨロヨロに人類最強の一撃を放ったのだがどうしたものか、致命傷には至らなかったらしい。

とは言えその一撃を弾き飛ばした腕からは、魔族特有の緑色の血がダラリと流れ、傍から見れば俺とマリアが優勢では?と思えたであろう。


が、駄目。



腕から血が出て怒り狂ったんだろうなー

見てあれ、叫び声と共に背中から腕が生えてきたよ。

ついでに翼からも異様な角がにょきりと生え、翼膜なんかぶっとい血管が浮き上がりズクンズクンと蠕動(せんどう)運動がすごい。




どうした事だ。俺が授かった天啓は最強だと言うが、結果はご覧の有り様だよ。謎の声さんは嘘をついていたのか?それとも力量を計れずにいた?

いや、最強と言われたのだから最強なのだろう。

まず前提が間違っているのかもしれない。

あの時の会話を思い出せーーー




ぽわぽわぽわーん



ーーー回想ーーー


「先に言っておきます。

この先、パートナーとなんどもこの天啓のお世話になると思いますが、プレイの難易度でスキルの出力が3倍から8兆倍ほどまで変わります。」



ぽわぽわぽわーん


凄い大事な事言ってる。

プレイの難易度…!まさか…ッ!



『マリア、大事な話がある』

「な、何…」



マリアは冷静に言葉を返そうとしていたが、声のか細さからは勝つ見込みはもう無いだろうと諦観の様子だ。

そんなマリアは似合わない。

いつも笑顔でいてもらいたい。

だからこそ俺だけでもハッキリとした声で伝えた。




『俺のケツを踏んでくれ』

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