表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/77

第十四章8 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】6/訳あり美少女マッドサイエンティスト2

 闇の組織の美少女マッドサイエンティストとして育った、【祈清】はある時、ちょっとした息抜きで見た【芳一】の【サイト】を見て、衝撃を受けた。

 クリエイターとしての腕は未熟であり、拙い絵も当時はたくさんあった。

 にも関わらず、不思議と惹きつける何かがその【サイト】にはあった。

 最初はたくさんの誰かの真似をしてバラエティー豊かな作品を出しているのかと思った。

 だが、探しても探しても、元ネタが見つからない。

 どういう経路でそのネタを出しているのかが解らない。

 当時、AIなどがまだ広まって居なかったため、AIを活用して作ったとも思えない。

 また、仮にAIで作ったとしても、それまで存在して居なかった用語やルールを生み出す事が出来るとは思えない。

 何なんだ、この男は?

 この男の発想はどこから来ているのか?

 それが不思議でならなかった。

 それから、【祈清】は時間を作っては【芳一】の作品のルーツを探す事にした。

 分かり易いのは【芳一】のブログなどのSNS発信の言葉から。

 それ以外では【芳一】と似た作風を持つサイトなどの履歴などのチェック。

 他にも色んな手を使って調べた。

 だが、どう見ても、ネタの発信源は、【芳一】に行き着くのだ。

 【芳一】から【情報】を発信したとしか思えなかった。

 似た作風の物と更新履歴から考えれば考える程、【芳一】の方が先に発表している。

 似た作風を作っている者は明らかに、【芳一】の後に作品を発表している。

 また、【芳一】は、【普通の人】と比べて、おかしな点がいくつも見受けられた。

 こんな事も出来るんだ?

 と思ったら、

 こんな事も出来ないんだ?

 と思うこともある。

 身につけている技術が極めてちぐはぐなのだ。

 これだけ出来ていても、何故、これが出来ない?と首を傾げる事もある。

 フォロワーも多くない。

 にも関わらず、アクセス数はかなり多い。

 どういう事だ?

 訳がわからない。

 コアなファンが居るのは確かだ。

 探れば探るほど、【芳一】は普通の人とどこかズレている。

 だが、逆から考えれば、ズレているからこそ、見えない者が見えるのだ。

 そう言う推測を立てた時と前後して、【芳一】の【ブログ】で【答え】とも言える文言を見つけた。

 それは、【芳一】自身が人が見えない何かを何となく察する力を持っていると言う事。

 それをそのままの形では普通の人が理解出来ないため、それを普通の人でも解る様に【翻訳】する必要があると言う事。

 その現時点で答えが出ていないものを少なくとも1000以上、思い浮かべていて、それに対して、【現実にある言葉や表現】を使って、【表現】しようとしていると言う事。

 本気になると周りがどん引きするので力を抑えている事。

 などが解った。

 【芳一】が表現した、答えの無かったものに答えを与えた例は、【全て以外】など、言葉として存在しないものを人にも見える形で表現出来る力が群を抜いて優れている事が解った。

 凄い・・・彼女はそれで【芳一】の虜になった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ