第十四章43 【覇王杯/オーバーロード・カップ/彩綾 絢チーム】16/バーチャル・エネミー12
【文】と【チョーカ】、【絢】と【ニィナニナ】の戦いが白熱している所に少し遅れて第三の存在が現れた。
どうやら、【ニィナニナ】と同様に、未来から【絢】が1日なった存在がやって来た様だ。
【チョーカ】が【超態至】、
【ニィナニナ】が【謎歪虚】、
とすれば、残るは【超様謎】の何かだ。
【超様謎】も【謎】の部分を持っているため、過去に渡る事は可能となる。
戦いを見守っていた残ったメンバーの内、【禅 戒善】が、
『坊主、何者だ?』
と聞いた。
【戒善】の言う坊主と言われたそれは、【ニィナニナ】よりさらに年下の5、6歳くらいの男児の様な姿をしている。
ただし、素っ裸であるにもかかわらず、それの股間についているものが付いていない。
つまり、それが【人間】では無い事を物語っている。
それは、
『ぎゃおっ』
と言った。
言葉ではない。
ただ、鳴き声の様に、【ぎゃおっ】と口走っただけだ。
だが、残ったメンバーには、その名が、【バグノイズ】だと言うことが伝わった。
それは、どういう事か?
【バグノイズ】は【超様謎】としての力を使ったのである。
それは、【意味の押しつけ】である。
言葉や表現にしなくても、相手は勝手に【バグノイズ】のしている事を理解する。
それが、【意味の押しつけ】である。
説明された訳でも名乗られた訳でも無いのに意味が理解出来る。
その事に対して戦慄するメンバー達。
どうやら、残ったメンバー全員で相手にならないと勝負にならない程の力を【バグノイズ】は持っていると直感した。
そこで、卑怯とか言ってられずに全員で相手にする事にしたのだった。
こうして、必然的に、【バグノイズ】対、
【禅 戒善】(元、即身仏)プラス【満貢群の実力者2】、
【ルァミィア】(元、ラミア)プラス【満貢群の実力者3】、
【陽炎】(元、都市伝説)プラス【満貢群の実力者4】、
【クイーンナンバー666】(元、裏組織の実験体)プラス【満貢群の実力者5】、
【時生 駆華琉】(偽名/元、千の名を持ったアサシン)プラス【満貢群の実力者6】、
【佐倉 咲子】(元、冤罪で処刑された死刑囚)プラス【満貢群の実力者7】、
【鏡界 魅羅或】(元、鏡に封印された最古妖)【満貢群の実力者8】、
【貫真】(元、沼に住む、群精霊の化身)【満貢群の実力者9】、
【時渡 示現】(元、異世界の門番)【満貢群の実力者10】、
【シュガーソルト】(元、宇宙貴族の末裔)【満貢群の実力者11】、
【無妙坊】(元、宇宙大監獄の囚人(冤罪))【満貢群の実力者12】、
【艶夜叉姫】(元、異世界のプリンセス)【満貢群の実力者13】、
の1対12の変則マッチが始まったのであった。




