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第十四章25 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】23/実験(隠例外)

 最後に【祈清】が研究するのが、【身を隠す例外/隠例外(おんれいがい)】である。

 これはこれまで研究した13定義以外の全てを指している。

 そのため、【祈清】の定義は14定義で打ち止めと言うことになる。

 【隠例外】での例は、

 【割り込む者】とされる、特定の条件でのみ出現する存在、

 【要変革(かなめへんかく)】とされる大きな超革命が起こった時に誕生する存在、

 【書き換え(えにし)つなぎ】とされる弱体化させる様な【属性】を変える事で姿を隠している存在、

 【発表出(はっぴょうしゅつ)】と言われる誰かが発表して初めて存在出来る存在、

 などなど、例外的なものはごまんとある。

 それらが、何らかの状況などで、見えない状態になっていると言うことからそれら例外全てをまとめて【身を隠す例外/隠例外(おんれいがい)】としたのである。

 これは14定義の中で一番の難問となるだろう。

 なぜならば、これを説明するのに、13定義を全て解を求めなくてはならないからだ。

 つまり、13定義以外のその他と言っているのであるから、13定義は理解出来ている状態でないとこの14番目の定義はまともに研究出来ない。

 また、仮に13定義が全てまとまって理解出来ていたと仮定しても、13定義以外のものを一つ一つ見つけるのはほぼ不可能に近い。

 それこそ、【万能/全能】の力でも無い限り、それを理解するのはほぼ無理だろう。

 【全能】であれば、全てを知っているとも言えるので、13定義以外のものを見つけると言う条件を出された場合、それ以外を探せば良いが、全体像が解っていない【祈清】がそれ以外と言われても、結果を確認する事が出来ないのである。

 仮に、その他全てを表現出来たとしてもそれを証明する手段が無いのである。

 だから、【祈清】にとっては完全な無理ゲーと言える問題なのである。

 だが、だからと言って研究を止める訳にはいかない。

 直接は不可能でも間接的になら何とかなるかも知れないと言う希望を持っているからこそ、この定義についても彼女は挑むことにしたのである。

 これまでと同じ様に言葉の分解をすれば、

 【隠】とは表面、世間から隠れると言うことである。

 世間から身を隠す人。

 隠者。

 内情が見えない様にする。

 【例】とは以前からのやり方。

 しきたり。

 習わし。

 慣習。

 過去または現在の事実で、典拠・標準とするに足る事柄。

 他を説明するために、同類の中から引いて示す事柄。

 いつものとおりであること。

 いつも。

 常々。

 【外】とは 特定の仕切られた範囲から出た広い部分を言う。

 一定の区域の外方、外部。

 家・屋敷などの建物の外部の空間。

 などを言う。

 これらは、隠れていてこれまでのやり方の外側にあるものでまとめられる。

 これはどう考えたら良いものか?

 【祈清】は悩む。

 だが、科学者にとって、謎、解らない事は娯楽と一緒である。

 彼女は興奮していたのだった。

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