第十四章20 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】18/実験(亡恐謎)
次に【祈清】が考えるのは【謎歪虚】とは異なる【謎】の1つである【亡恐謎】である。
【亡恐謎】とは、【謎歪虚】と【超様謎】に含めない【謎】であり、【悪霊】などの【亡霊】となっていると言う点が挙げられる。
【謎】が【人】の【怨念】や【呪い】などと結びつき、不可思議な現象などを引き起こす【悪霊】などになる事を彼女の定義では【亡恐謎】としているため、14の項目(定義)の中では一番、研究しやすいと言えるのかも知れない。
何故、そんな事が言えるか?
理由は至って簡単である。
普通の人がたくさん研究しているからである。
【謎】を纏った【悪霊】と言えば、【祈清】の定義で言えば【亡恐謎】なのである。
地球上の至る所にその研究内容が発表されているし、【エクソシスト】や【祓い屋】などの専門的な【悪霊祓い】も数多く存在している。
心霊現象そのものがインチキだと言う人も居るだろうが、それでは話が始まらない。
確かに、このカテゴリーには偽者が非情に多い。
心霊写真、
心霊画像、
怪談、
などには嘘もたくさん混じっている。
また、百物語など、怖い話をしていると怖い霊が寄ってくると言う話や、こっくりさんで勝手に指が動いたなどの話も昔はよく言われていた事である。
だが、【祈清】が探している【亡恐謎】はそう言う事ではない。
【人】を呪うと言う行為が本当に力を持つのか?
それを調べるのだが、これについてはほぼ解答が出ていると思っても良いのではないかと彼女は思っている。
そもそも、【覇王杯/オーバーロード・カップ】に出場している訳だから、神秘的な力を否定している存在は参加出来ない。
不可思議な事がたくさん起こっているのがこの戦いなのだから。
それ以前に、【夢異世界部活学校】に通っている時点で、この世の中には説明の付かない不思議な出来事はあるんだと認めざるを得ない。
よって、【祈清】達が今、存在して、この場に立っていると言う事自体が不思議な事はあると証明しているのだ。
論より証拠。
百聞は一見にしかずである。
目視して、それが感じられているのだから、それはあると証明出来ている。
そう言う事になる。
なので、後は、その感覚が間違っていないかの確認作業をするだけである。
この様に角度を変えるだけで答えが見つかるものもあると言うことである。




