第十四章18 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】16/実験(無解完)
続いては、【無解完】である。
これも、【出鱈目】の4つの定義である、
【理に当てはまらない問題】/【不理問】、
【答えに迷い散る】/【答迷散】、
【解の無い完全体】/【無解完】、
【唯一無二の間違えた種類】/【唯類違】、
の1つである。
今度は【不理問】や【答迷散】との違いを見つけなければならない。
【芳一】の出していた【全て以外】では解とはならないのだ。
そもそもこれは【無解完】。
つまり、【解】が存在しないと言う事になる。
【解】が存在しないと言うと数式などが出てくる。
有名なのは、ノルウェーの【ニールス・アーベル】の【一般五次方程式の代数的非可解性】についての論文などがあるが、【祈清】の求めているのは数式での【解】の無い何かではない。
だが、【数式】でも【解】が存在しないと言う事が証明出来ている以上、【出鱈目】に分類されるものの中にも同様に、同じ様に答えの存在しないものがあると彼女は確信している。
そもそも、【出鱈目】と言う大きなくくりで考えると、【芳一】が【フィクション・レジェンド1/フィクション・レジェンド】と言うライフワーク作品でしめした物語の中のラスボス、【第七本体/クスンタティーア・テレメ・デ】の持つ、【出鱈目の力】とは、【解の無いもの】、つまり、この【無解完】の事を表現しているのでは無いかと思う時がある。
【芳一】はその部分を発表した訳ではないので、あくまでも【芳一】自身から聞いたことから考えると、と言うことではあるが。
まぁ、【芳一】の考えも何らかの参考にはなると思うので、少し語ったが、それとは別の角度でも見てみることにする。
次は、【不理問】や【答迷散】でもやった文字の分解だ。
【無解完】を分解すると、
【無】、すなわち、存在しないと言う状態の事を意味している。
無になるとは無駄になる、台無しになる、無に帰ると言う事になる。
【解】、すなわち、解答、答えである。
1つにまとまったものを解き分ける。
バラバラになる。
もつれたものを解きほぐす。
役目や束縛から解き放す。
【完】、すなわち完結していると言うこと。完全であると言う事である。
欠けた所がない。
やり遂げる。
全うする。
などが考えられる。
これをまた、文字をこねくり回して考えて見る。
これも長くなりそうだ。