第十四章17 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】15/実験(答迷散)
続いては、【答迷散】である。
これも、【出鱈目】の4つの定義である、
【理に当てはまらない問題】/【不理問】、
【答えに迷い散る】/【答迷散】、
【解の無い完全体】/【無解完】、
【唯一無二の間違えた種類】/【唯類違】、
の1つである。
今度は【不理問】との違いを見つけなければならない。
【不理問】は【理】を否定する問題という事になっている。
それに対して、【答迷散】と何を思ってそう名づけたのか?
それを改めて検証する事になる。
【答迷散】の文字を分解する。
すると、
(1)【答え】、
(2)【迷う】、
(3)【散る】、
に分解される。
【答え】とは解答であり、問題、設問などに解いて出される結果を言う。
また、呼びかけや問いかけに対して応じる事でもある。
返事、返答とも言える。
【迷う】は方向が解らない事を示している。
また、まぎれて、進むべき道や方向がわからなくなる。
どうしたらよいのか決断が付かないと言うことでも使われる。
【散る】は、花や葉が茎や枝から離れて落ちる。
また、まとまっていたものがバラバラになって広がる。
断片となって方々へ飛ぶ。
などとなる。
つまり、適当な意味を合わせると、【答え】が出せずに迷い、最終的にバラバラになると言う事になるだろうか?
改めて、どういう意図でこの名称を付けたのか再検証する事にした。
それを思いついた時、何故、【答迷散】と言う言葉を当てはめたのか?
それにはちゃんと意味があったはずだ。
直感的に【祈清】はそれを【答迷散】と決めた理由がある。
それを改めて検証し直すことにした。
考えて行くと、【謎歪虚】で思いついた、【量子力学】の考え方にある観測すると結果が変わると言う事に行き着く。
だが、回答が【謎歪虚】であっても【量子力学】の解であっても困るのだ。
【答迷散】と言う解にたどり着かなければ意味がない。
元々答えが存在していないもの事に解を付けると言う作業はそう言った難しさというものがある。
定義したものごとに的確に着地するという事は稀なのだ。
大概は、意図しない着地点にたどり着く。
研究とはそう言うものである。
当分、解にはたどり着きそうもないと言えそうだ。