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第十四章16 【覇王杯/オーバーロード・カップ/河池 祈清チーム】14/実験(不理問)

 次に【祈清】が挑む事になるのは、彼女の考えた【出鱈目】の4つの定義の1つ、【|不理問《》(ふりもん)】だ。

 【出鱈目】の4つの定義とは、

 【(ことわり)に当てはまらない問題】/【不理問(ふりもん)】、

 【答えに迷い散る】/【答迷散(とうめいさん)】、

 【解の無い完全体】/【無解完(むかいかん)】、

 【唯一無二の間違えた種類】/【唯類違(ゆいるいい)】、

 の4つを指している。

 今回はその1つ、【不理問】だ。

 【理に当てはまらない問題】とはそもそも何か?

 これは【芳一】の受け売りになるが、【全て以外】というのが当てはまると言えるが、これは、【出鱈目】の4つの定義全てに当てはまると言える。

 つまり、【理】に当てはまらない問題としても成立するし、答えが迷っているとも言えるし、解が存在しない完全体とも言えるし唯一無二の間違えた種類で考える事も出来ると言うことだ。

 そのため、【全て以外】では、【不理問】と定義する事は出来ない。

 よって違う回答を探さなくてはならない。

 【不理問】独自の何か?

 それを探したいが、そもそも、これは大きく分けると【出鱈目】に分類される事だ。

 【出鱈目】とは何か?

 それは、博徒間の隠語で、賽の目の出るままを意味する【出たら(その)目】からといわれていて【出鱈目】と言う漢字は当て字である。

 そこから転じて根拠がないことを指している。

 また、首尾一貫しないことでもあり、いいかげんな事、その様な言動などとなっている。

 だが、【祈清】が見ようとしているのはそれではない。

 【謎】と【謎歪虚】が違うと言う事と同様に、【祈清】が求めている【出鱈目】の解は人間界にある解とは異なるものである。

 その上で、【不理問】とは何か?

 それについて考えてみる。

 【祈清】はこの意味の分解から考えて見る事にした。

 【理】とはそもそも何か?

 それは、物事の筋道を指す。

 理解、理由、定理、すじ、すじめ、きめ、もよう、おさめる、整える。

 それを否定する【不】、

 それを問題とする【問】、

 この三つの単語を持って【不理問】とした。

 ではこの根拠は何か?

 何をもって、自分で、【不理問】としたのか?

 それを改めて検証する事にした。

 研究者とはそう言ったアプローチから謎に思っている事に取り組んでいく。

 もちろん、答えが【謎】では意味がない。

 答えを【不理問】/【出鱈目】に持っていかなければならない。

 そこが難問でもあるのだが、彼女にとってはやり甲斐がある事だった。

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