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「我は魔女なり」 〜引きこもるためのスキル【マイルーム】をもらったがあまりに世界が酷いので暗躍することにした〜  作者: いかや☆きいろ
不思議の国のアリーチェ

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 さて、大きい事業の前準備でアナナス王都までやってきました。とても寂しいです。他の奴ら遊んでるのに! まあな、やるべきことはやっておかないとな。リベルトのおっさんたちは三十分したらミネルバが出してくれるんで放置。ちょいちょいこういう仕事をしてくれるのは有り難いね。なので安心して王様のとこに来た。


 王様は王妃様二人とお茶会してる。えーと、イザベラ=トーナインとカロリーナ=スケルフィスだな。トーナイン公爵の娘イザベラ。悪役令嬢っぽいツリ目だけど黒髪をカールさせている。赤い瞳なのでなんかうーん、ゲームキャラっぽいな! 見た目すごい若い。年齢は二人とも私よりは下だな。子供は二十歳近いけどこの世界だと十代で出産とか普通。疫病とかモンスター災害がしょっちゅうあるので少子化になったらリアルに滅ぶからな。


 もうひとり、スケルフィス伯爵家の娘カロリーナ。やっぱり黒髪に青い瞳だな。爺さんはクリフト公爵家だけどまあそんなに影響力ないらしい。第二妃だけどな。息はかかってるけど恋愛結婚らしいし。まあ悪役令嬢物っぽい組み合わせでその頃は愛の女神もいたわけではしゃいでたらしい。なにしてんの愛の女神。まあ今は死んでるんだけど。その辺りの話をしていたらしい。今後どうするかって。いやー、普通にしておけば? どうせ神たちはこの世界からいなくなるし。いなくなるわけじゃないけどまあ見えるとこからは遠ざかる。ムルベイのおっさんと計画は練っているんだよな。民の信仰で戦争を消す。各偽神たちが配下の国民たちに好かれてるんでやりやすい。まあ話しておいて問題ないか。


「おお、カーラ殿。今はこの二人に女神様の話をしていたところだ」


「その話なんだがな、シナリオを変える。ソリド島で一緒に愛の女神が住んでることにするから」


「ほう、それはどういった策だ?」


「まあ仔細まで話していてもいいか」


 そのうち神々はソリド島のカーラの塔から楽園につながる道を作りそこに神々を住まわせる。あとはそれぞれの神々はいろんな惑星に派遣して適当に創造神させるつもりだ。イルマタルの真似事だな。それは星のんも賛成してる。ギフト持ちだから最終的にはそうなるんだろうな。ギフト持ちの楽しみは神になることしかないわけだ。まあ星のんが楽しそうなのでいいんだけど。


 この星ともつながるワープポイントは作られるし……なんかワープできるならそのうち地球でもそうなるかもって話なんだよな。ワープできるとなったら宇宙のたくさんの資源を人類で分けることになるし。他にも知的生命体いると思うけどな。それまでは開拓開拓だろ。そのほうが楽しそう。異星人と交流とかめんどくせえ。法律とか作らないとダメだし抜け駆けもあるだろうしウザいよな。人間が一番面倒くさい。まあそのうち私の星を開拓するような未来もあるかもしれないんだが。


 まあ自分のことは後でいいや。今は。ちょうどいいからいろいろ調整していこうと思ってるんだよな。大きなイベントが控えてるし。


「それじゃせっかく王妃様も二人いることだしこの国の未来の話でもしようかねえ」


「ホーッホッホッホ! 魔女様ご機嫌麗しゅう!」


「お、おう」


 悪役令嬢ムーブいきなりはやめい。心臓に悪いぞ! ずっと笑い続けてむせた。かわいいな!


「まーこんなんたけどあんま気にしないでねー」


「お、おう」


 こっちは見た目清楚そうな可愛い系なのに立石みたいなやんちゃオーラを感じるな! え、この国大丈夫?! まあ面白いけど。王様があんな感じなのこの二人のせいだな。ムルベイのリベルトのおっさん混ぜても違和感ないぞ! 王族ぅ!


 ま、まあそれはいいや。とりあえず息子たちの話を聞いておこう。とは言うが第一、第二王子と第一王女はイザベラ王妃の子なもんであんまりこの王妃様たちの仲は悪くないようだな。権力争いにならないというか、まあアルス王子に権力を持たせようとする派閥はある。このカロリーナ王妃は関係なさそうなんだけど爺さんの方はわからん。隠居してるはずだが動きだけ見るとアルスを王にしたがってるっぽい。うーん、そもそもこの大陸だと王の権限弱いんだけどな。貴族議会の権限が強いから下手したら公爵のほうが強いし。まあ政争はあるわけだけど。


「そんで反対派閥の動きはつかめてるんだよな?」


「ああ、スケルフィス伯爵ら東方の貴族が中心になって魔女反対の勢力が築かれつつある」


「まあいくらか細工しておくか。風聞を流して民を扇動するのはあとのことを考えると無しだな」


「火をつけるのは簡単だが消すのが難しいからな」


 馬鹿は馬鹿のパターンがあるからな。下手に扇動したらいつまでも根に持ったり切り替えが利かないと上手く動かせない。扇動と言うとマイナスイメージが大きいが実際に政治をいい方向に向けるための役割もある。ところがこれが十分な効果で終わらない。効きすぎる薬は毒に等しい。個人がしっかりと自分の組み上げた世界を持っていれば他人の意見じゃなくカリスマじゃなく風聞じゃなくて自分の見解で建設的な意見を持てるはずなんだ。なにかを排除しようとする社会の動きは政治的な背景がある。迂闊に流されないことだ。自分の目でプラスとマイナスを精密に確かめて。病巣を切り抜きゃいいのに内臓まるごと抜くような間抜けな意見は扇動と思え。下手したら薬を飲んだら治るのに命を取られるぞ。他人の言ってることに熱くなるな。嘘が必ず混じってる。特定の誰かが密談していたら悪である、みたいなのが最近あるが透明性は別に正義じゃない。誰かが言っていたが誰かの作った神の御言葉なんてものに従うのはよせ。神は何も言ってねえ。政治をいいように転がしたい誰かにとったら世の中が荒れるほど望ましいんだ。そんなもんに乗るやつは馬鹿だ。ああいった運動でいい方に転がった話なんかほとんどないからな。最近は聞かないけど集まってプラカード掲げて叫んでる奴らって特定の団体さんだしな。味方のふりして世の中を荒らすのが仕事だ。誰も望んてねえよって言ってやれ。優しくな。


 そんなわけで扇動はこの際は劇薬だ。バカしかいないとは言わないが八割くらいは簡単に扇動に乗る。むしろ誰かが民を扇動したら止めないと駄目だな。あらかじめワクチンとして魔女のいい話と悪い話を半分ずつ、少しいい風に流すのがいいか。民の評判がいいとなると反対派はヤケになってくる。感情で動く政治家は三流だが行動を起こすのは悪いことじゃないんだよな。それが悪なら良い方に世論はブレるし、どちらにしろアクションが起これば物事が動く。これ大事。動かないとコントロールできないもんだ。大きい石とかも転がりだしたら方向転換は簡単だろ。それは物理に限ったことじゃない。民のほうはブロッサムでコントロールするとして、あとは貴族のほうからも押しておこう。


「さて、じゃあ私からお二人さんにファ○ケルの化粧水をあげよう」


「む? これは神器のたぐいか?」


「そうだな、神世のアイテムだぜ」


 そんなに間違ってないよな。分子科学なんてこの世界だと神の領域だし。優れた科学は専門家でもわからない世界がある。魔法の世界だぜ。


「ホーッホッホッホッ! 有り難うございます!」


「そのキャラ必要?!」


「女神様がキャラ付け大事って言ってたよ」


「王妃がハイテンションと鬱傾向って大丈夫なの?」


「面白いからいいだろう?」


「王様がいいならいいか」


 投げた。まあこの二人もなにかしら悪巧みとかするんだろうけど今んとこ害はないしいいや。それにしてもこのダルい感じのカロリーナちゃんがアルスの母親ね。可愛いけど半分寝てる。うーん、悪巧みくらいするよな。貴族だし。しなさそう。なんならマイルームに押し寄せてきて寝てそう。ヤバい。


 この二人を味方につけといたら多分情報関連は問題ないだろう。もうちょいなんかあげよう。


「ブランデーチョコケーキとかなら食べやすいしこっちの人にも珍しいかね? はいよ」


 チョコケーキをちょっといいレストランのパティシエが作ったヤツってことで適当に選んで買ってみた。私も食べてみるか。うん、普通にうまい。


「おおお美味しいですわあ〜!!」


「うまい」


「ほほう、チョコレートケーキはあるがこれはまたなかなかの技術だな」


「あれ、あるんだ? じゃあモンブランとかも出してみるか。はい」


 他にも何種類か出してみたがレアチーズケーキとフルーツショートケーキが評価が高かった。参考にしておこう。こういう情報が得られるのはいいな。食べ物だけだと腹が膨れてしまうしなんかないかな。化粧品はこの場で使えるものは少ないか? 香水ならいいか。他にもちょっと派手目の扇子とかならいいか? 靴とかリボンとか。そんな感じでいろいろ出してたら二人ともめちゃ食いついてきた。


「おーっほっほっほっほっほっ! これで嫌味なオバサマたちに自慢できますわあ〜!」


「勝った」


「うーん、これは買い取らないと駄目だな。トニオ」


「はっ! ただちに国庫全部ひっくり返してきます!」


「手加減してね?!」


 まあプレゼントとするより買い取りとしたほうが後腐れないかもな。別に王様を裏から支配とかする必要もないし。国政なんてどんな形でも結局は仕事をするかどうかのほうが重要だったりするんだよな。どの方面に力を注ぐか決めるだけだしな。拡張路線って意味がわからんよな。なんで十分な資源があるのにさらに外へ広げようとするんだろうな。不思議だ。満たされてるのに他者のリソース食っても恨み買うくらいしかないと思うんだけど。しょせんリソースの奪い合いではあるが。太陽とか宇宙に資源求めたらいいのにな。時代遅れっつーか。まあこの世界のレベルだと仕方ないか。安定のためにはより大きな基盤。でもな、大きすぎると安定しないのは物理だぞ。まあそれはいいや。


「楽しい王家だな。まあ表じゃこんなことないんだろうけど」


「うちは愛の女神様にお堅いの禁止と言われてるからなあ……」


「ヤツか。まあいいんだけど」


 ほんと愛の女神はろくなことしてないな。やっぱり現代人がチートで支配者になるとかあんまり良くないのかもしれないな。権力構造とか社会構造とか理解してないの多いしな。まあそれはいいや。国政とか勝手にやってくれたらいい。さて、仕事するか。


「それでだな、二人には魔女のいい噂を流してほしいんだ。なんか男共を刺激するような感じで。白の魔女はドラゴン退治の英雄だ〜。うちの貴族にも優れた騎士がいないものかしら〜とかな。なるべく嫉妬をあおるような感じがいいかな」


「得意ですわあ〜!」


「陰口なら任せて」


 陰と陽から攻める感じ? この二人組ませたら駄目なヤツだ。ヤバい意味で。貴族一つ二つ転がすとか普通にやりそう。お手柔らかにな。情報が力を持つのは今も昔も変わらんよな〜。それを王妃二人で表向きは反りが合わないふりをしつつ力を合わせてるってのが手に負えない。まあそこをコントロールしちまうと大きな力になるってことだけど。


「そんで王様、例のイベントをひと月後くらいに。ひと月後にムルベイの東に塔をゆっくり建てるからあとはそこに……してもらって、そのあとは普通に鍛錬所兼食料採取地みたいな感じで使うといいや」


「それはめちゃくちゃ美味しいんだが、いいのか?」


「その前に莫大な金がかかるだろ。頼むぜ、派手にやってくれよ」


「それは任せてくれ。アントニオも張り切ってる」


「脳筋はやりやすくていいねえ」


 まあ騎士団長がやることって言ったらひとつしかないけどな。それじゃ適度に貴族たちを刺激して詰めだな。王様には貴族を集めて評議会を開いてもらう。さてさて、どうなるかな。まあ決まってるんだけど。大きな茶番の始まりだ。


「ところでリベルトのおっさん、ムルベイ公爵がマイルームでバカンスしてるんだけど」


「なんで私も誘わないんだ〜!!」


「海? 行く」


「魔女のプライベートビーチとか話題独占ですわあ〜!」


 王様たちもお疲れだね。マイルームなら時間も取らないでバカンスできるし最強だよな。これぞ怠惰の魔女の真の力だね。まあ私は仕事だけど。またいろいろ終わったら何日か全員をバカンスに誘おうか。楽しみになってきたぜ。






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