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「我は魔女なり」 〜引きこもるためのスキル【マイルーム】をもらったがあまりに世界が酷いので暗躍することにした〜  作者: いかや☆きいろ
不思議の国のアリーチェ

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続・ソリド島開拓

 話はちょっと前に戻る。立石たちと打ち上げバーベキューしてたら嵐が来たんだが、その後の話だな。ベルに嵐を遠ざけさせるのはできるんだけどそうするとたぶんすねる。こいつ嵐好きだもん。遊んでおいでって言ったら飛んでいった。


 とりあえずソリド島を開拓して移住者受け入れの準備をしなきゃならん。魔女王国とは名乗る予定だけどまだ未定。それに私がずっと統治なんてするわけないだろ。そういうのは人任せだ。責任? 責任って投げるためにあるんじゃないの? というか誰に対しても発生する責任なんて生きることと社会に生きているなら犯罪行為はしない、くらいじゃないか? 世の中にしてやれることはしてやって自分のことは自由にやる、それでいいだろ。なので開拓するんだけど、私ほんと仕事し過ぎなんだけど。怠惰の罰? 楽しめてるからいいけど。


 それはそれとして開発なんだがダンテの邪神ダンジョン中心に開発するのでダンテの協力は必要になる。ロードバースにいたひと月の間も拠点テレポート使ってあっち行ったりこっち行ったりしてた。まずは受付嬢ソフィアの父親を連れてきて邪神ダンジョンの難易度調整を任せた。名前はエンリコ。奇しくも最初の移住者となって……いや、最初は立石か。あいつは私以上に自由だからな。嫌いではない。それはそれ。


 ダンジョンの入り口からしばらくは敵がスライムとかなんだが初めて入った時に十連ガチャを引けるようにした。ガチャを人に引かせて奪うようなことしたら地獄行きだ。そうそう、地獄と楽園の調整もした。こっちはあとだな。ダンジョン周りの話からしよう。ほとんど同時進行であっち回ったりこっち回ったりしてたけどね。ちなみにダンテもにらんでるけど街の出入り口はミネルバチェックなので逃げられん。外でやるのも当たり前だけど感知する。天使だからな、アレでも。ミネルバはいちおうマイルームの天使なんで。そういやインフィニティやゼロの天使とかもいるのかね。中二病臭がしてワキワキするな。ワキ臭。デオドラントの話はしていない。


 なのでガチャは階層ボスを倒しても引けるようにする。楽しみだよな。目の前に宝箱が落ちてくる演出がクソうぜえ。楽しい。序盤の階層は五階まで強くてもゴブリンチームという五匹のゴブリン集団だけだ。色が赤、青、黒、黄色、ピンクで黄色はカレー好き。チームで固まって出てくるから罠を仕掛けたら全員引っかかる。まあ序盤のボスは太っちょゴブリンという場合によってはゴブリンチームより弱いボスにしてある。ここは町の人が食料や調味料を回収する階層という位置づけなんで簡単にしてある。六階層からもともとの邪神ダンジョンなんだがある程度強くならないと二十五階層ボスがラスボスという仕様にしてある。そのボスに認められた強者のみ奥へ進める。ホスはもちろんドラゴンだ。しゃべるしお姫様はさらわないけどお肉はドロップする。ダンジョンドロップだから品質が均一なのは弱点といえば弱点。AIイラストみたいなもんだな。まあ食えるので関係ないけど。これならビーガンでも食えるな。え、モンスターを倒せない? ここのダンジョンなんてまるっきりゲームだけどなぁ。やられても裸で帰ってくるだけだし専用下着なら剥がれない。専用下着は入り口ギルドで売る。一枚五十グリン。七百五十円。高いか?


 いや、ダンジョン周りだけ作るつもりだったんだけどこれ楽しいな。いろいろ考えて作業が進まないまである。


 居住区はダンテが支配下に置いた土地はダンジョン改造の能力で変えられるのでソリド島全域を支配させている。マイルームの支配のほうが強いんで改造を自分のほうでもちょこちょこやってるが高級マンションやデパートが立ち並んでいる。バブル期の団地ビル並みにスカスカだが。そのうち人が大量に移り住んでくれる予定だ。まあいろいろ準備や予定が短いものから長いものまであってスケジュール管理が大変なんだがまあ楽しいのでやる。死んだときは私体ボロボロで新しいことなんてできないって思ってたからな。今の体になれてよかったよ。楽しいことがなんでもいくらでもできる。健康が一番だぞ。


 さて、街のほうはほんと中身は人が集まってから作ってもらわんと話にならないのでそこは置いておく。商品を集めたいがそれはダンテがやってくれた。立石も働けと言って追い出したらダンジョン入り口はあちらですって看板持ってダンジョン街の入り口でス○ッチしてた。殴っても許されると思う。


 アルコールとかで体やられてる人は怠惰なんじゃなくて本気で体動かなくなってる可能性あるから病院に突っ込まないとダメだぞ。叱ったりしても逆効果だから。やらんほうがマシだ。大事なのは現実を見せることなんだよな。病院に放り込むか。


 アルコール依存症は立派な精神障害なんである程度サポート受けられるしな。無理はしない、ってかできない。


 さて、街のハコはできたので中身を回収するべく冒険者たちを集めた。ソフィアがやったヤツらは生き返らせてウチに運んだ。そしてダンテのダンジョンの案内をする。そのうち案内係はソフィアにやらせる予定。引退を考えてるヤツも一定数いてマンションと仕事を約束してやったらめちゃ喜んで移住を了承した。コイツラに手伝わせて祭りを大きくしたがトラウマになるヤツとかはいないんだよな。タフだな、冒険者。仲間が亡くなることが日常なんだな。ここでは大丈夫だけど。


 ここだけ未来都市構想で進めてるからな。AIが仕事を全部やるようになったあとの世界のようにしていくつもり。参考にしてくれ。ならないな。


 まずは食い物とかは支給するようにしている。○国人みたいにタダだからと山盛り取って捨てるヤツは地獄へ送る。労働刑なんて優しいこと私がするはずがない。矯正用の働かないと永遠に空腹の世界だ。食える物も限られていて他のヤツの物を奪うと必ず腹を下してさらに空腹感が強くなる。現実をちょっと大げさにしてるだけの世界だな。食べ物を腐らせたり捨てたら体が腐って臭うし痛みはそのままある。


 豊かさって余計なものを増やすことではないからな。いらない物は手にしない。欲しい物が増えるのはいいことだが。役に立たないランプを部屋に置いてても幸せになるからな。マナーとか生きやすくなるために必要なことでしかない。全体主義とは向いてる方向が違う。自分が暮らしやすいように世界を整えるだけだ。他人は変えられないから自分が変わるしかない。全部自分のためだしそれでいいんだよ。まあそういう教育も街に住むヤツらにはするんだが私がやってても手が足りなくなるんで教育係を、やっぱりソフィアに任せておく。ソフィアが手が足りなくなれば人を増やしたらいい。


 法律は人の自由を尊重すること、その限りで自由にすること、この二つのみ。最大で地獄落ち十年。つまり四日。人を殺してもダンテのダンジョンの中なので全部ダンテに裁かれるだけだ。ちなみにダンテの作る地獄のほうが私の作る地獄より厳しい。私のは自分がやった罪が帰ってくるだけだけどダンテのはありもしない罪までやってもないことまで全部咎められる。死にたくなるけど死ねないからな。終わったら心安らかに生きる望みを得られるまでうさぎになって楽園暮らしだ。


 ……なんつーかこういう宗教施設みたいだよな。でも現実に人が人として生きるのには人の気持ちを知らんことには話にならない。

他人の気持ちではなくて人の気持ちな。人間として当たり前に持っている感覚をしっかり思い出せばいいだけだ。種を残すとか維持するとか社会を作り守るとかはただの本能だ。善とか正義とか社会とかを教えるまでもない。全員これで更生してるからな。他人は生きて存在してる。その当たり前のことを知らしめるだけだ。本来はこれだけでいいんだよな。


 まあミュータントとかは知らん。人間でない生物はそっちで勝手にやってたらいい。社会やその協力なんてただの生存条件だ。あらたまってなにかではない。そんなこともわからんのかって言われるヤツだわ。他人は他人、それでも人。これだけだ。人以外はだから知らん。肉うめー。


 教育システムはダンテに任せといて犯罪者は地獄めぐりさせて面白いことに更生したヤツはしばらくはうさぎで街を歩いている。暴力は振るえないやわらかボディだ。力は子供にも負けるし足もクソ遅い。悪いことしたらちゃんと叱られる。悪いことしなくても見ててくれる誰かって人間には必要なんだろうな。人が人であるために必要なことは人として人と接触することなんだろう。しんどいけどな。


 病院とかの施設はない。そもそもこの街では老衰以外の死はない。旅行は好きにしていいがこの街のルールでやってたら死んじゃうからな。そこは教育してもらう。外に行きたい人大学だな。日本もそういうのを作ったらいい。


 とにかく街の東西南北で個性をつけて旅行気分を味わえるようにしたい。料理とか景色とかをいろいろ工夫してみよう。


 日本風の町並み、ヨーロッパ風、海際赤道付近風、北国風。旅行気分を味わうならこれでも十分だろう。それぞれの良さを持たさないとね。まあその辺りも現地民にやらせることで変化に期待するとしよう。チョンマゲの人とか出てこないよな。それはそれで面白いけど。


 モヒカンはしらん。立石が法定速度で率いてそう。法定速度ギリギリを攻めるらしい。


 さて、仕事をさせるのは主に精霊を載せたゴーレムと言うことになるがスライムヴァルキリーのボディを流用しよう。指先とかかなり細かい作業できるんだけど器用さが今ひとつ。トレーニングルーム時間千倍でどんどん練習させている。AIのように進化することであろう。AIより賢い精霊とスライム。不死生物を使った生物学的なチップもそのうちできるのかもしれんな。まあ関係ないけど。


 人間にできる仕事は人間がやったほうがいいのかもしれないけどな。仕事したことない人間ばっかりの社会とか怖いよな。ゲームが仕事になるかもしれないけど。


 この国ではダンジョン探索が仕事だが個人で飲食店とか持つのはありにしよう。そのほうが楽しいよな。面倒になったらバイト任せ……じゃなくてゴーレム任せ。うん、そうしよう。


 人が仕事をしなければならない社会から人間も仕事をしていい社会になるんだろうな。そのほうが楽しい。私はゲームするけど。生殖とかほんとどうするんだろうな?


 まあ私には関係ないけど。さてさて、街の中はだいたいできたか。あとは外向きだな。そもそも街の中のことは住民増やしてからだな。問題起こると思うし。


 そっちは置いといて、ダンテに任せきりなのも心配。あいつ引きこもりだもん。なのでちょいちょい見るけどそれは置いといて港だな。この海って凶悪なモンスターはたくさんいるんだよ。前に見たクラーケンとか。そういうのを避けるのにはどうしたらいいんだろうな。まあ倒すために対策をいろいろ練っていたんだけど水野が来てからリヴァイアサンのリバたんがモンスター避けをしてくれることになったので全く問題なくなった。海の巨人とかいう種族を作ってたぞ。さすが精霊王だよな。ベル? アイツがなんかするのは楽しそうなときだけだ。まあ頼んだら録音再生くらいしてくれるし地の精霊が記録したことを聞いてくれたりもするけどな。精霊は嘘をつかないんで地上で犯罪は不可能だな。わはは。私? やらんけど? 全部人任せとか、ほんと一回転生してきてくれ。頼むわ。自分でやらないなら生きてる意味ないだろうに。


 人の価値を作るのは人に価値を与えたときだけだ。一人じゃ価値がない。まあ人間以外とつきあうようになるのかもしれないが。ペットはしゃべらないのが一番だぜ。ほんとマジ。喧嘩になるから。


 人間も言葉で考えるから喧嘩になるんだよな。感情とセンスでどーんといけ。


 さて港の船は……作るか。正直熱源さえあれば魔法で推進力に転換できるからどうとでもなるんだよなあ。エネルギー保存則ってあるんだよ。推進力も熱量も等価だし摩擦とか放熱とかで減少はするけど一定だ。運動は熱に変わるし熱は運動に変わる。間に化学変化を挟むのが電池とモーターだな。たまにモーターや発電装置の基本的な作りがわからないって人がいるが銅線を巻いたコイルの真ん中で永久磁石が回転する仕組みを作ったらそれを回したら電気が生まれて電気を流したら磁石が回る。たったそれだけ。電気を蓄積しておく電池とかが難しいんだよな。あと運動を切り替えるスイッチとか大まかな機械的な運動を伝える部分。基本はエネルギー保存の法則だな。ロスはある。


 わからないはずないんだけどこれでも伝わらないことあるんだよな。難しく考えてるからだと思うが。まあその説明は知りたきゃ聞いてくれればするけど。AIが。いい時代になったものだ。


 そんなわけで魔石で周辺の熱や推進してるときの力の反作用をさらに逆転させる仕組みで動くシステムを構築してみた。向かい風もエネルギー源にできる。帆もいらない。むしろ帆を覆うマナがもったいないのでいらない。これで推進システムも完成。まあ熱量を加えるために炭を燃やす部分は用意しておくか。細やかなコントロールはやっぱりゴーレムに任せよう。輸出とかもここからだし港は大事。


 船を作るのが大変そうだと思ったがマイルームの力でミネルバが一瞬でやってくれました。材料は集めたけどな!


 さて、こうやって本当にガチで忙しくあっちこっち行って、その打ち上げのあと嵐が来て、そして、ヤツが来た。




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