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「我は魔女なり」 〜引きこもるためのスキル【マイルーム】をもらったがあまりに世界が酷いので暗躍することにした〜  作者: いかや☆きいろ
無人島拝金生活

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お隣さんダンジョン

 ダンジョンダンジョン。昔のウィザー○リィとか好きです。最初の頃のゲームのほうがなんか想像力刺激されて好きでしたね。



 さて、この我が家のお隣さんのダンジョンを攻略するぞ。コンセプトは海底神殿らしい。クラゲやらヒドロ虫やらナマコやらイソギンチャクやら出てきそう。イソギンチャクやクラゲは毒針を持ってるぞ。マダコも牙に毒があるしイモガイとか貝にも毒持ちが多い。南洋の魚介類にはシガテラ毒という毒を持った物がいてフグと同じで食べたらあたる。ちなみにシガテラもフグ毒のテトロドトキシンももともとは藻類などが持っていた毒物でそれが捕食者によって蓄積したものが被害を出して有名になってる。


 私は毒生物とかなんか好きでよく調べてたんだよな。なんで毒が好きなのか自分でもわからん。誰かを毒殺したいとか毒殺されたくないとかではなくて……毒生物って冒険を感じるんだよな。その生物を避けたり観察したり採取したりするには危険の及ぶ範囲を理解しないといけない。それがなんか想像力を掻き立てるわけだ。ヒレや牙に毒を持つ魚もいるぞ。いろいろ探してみるのも楽しいかもな。


 クジラやイルカは哺乳類だしジンベイザメとかのサメとエイは魚類だ。ちなみにサンゴは動物だぞ。海の生物には詳しいんだけど逆に普通の人がこれくらいのことも知らなかったりしてビックリしたりする。普通に生きてたら触れそうな知識なんだけどそうでもないのかもな。みんな知ってると思いこんでて説明が足りなくなるのはよくある話だ。他人が何を知ってるかは話を聞いたらわかるけど何を知らないかは付き合いがないとわからないからな。


 海はとても挑戦しがいのある冒険フィールドだ。海洋生物の図鑑を見るだけでもワクワクするが今なら動画がいくらでも見れるぞ。ヤドカリの引っ越しとかカニの大移動とか。


 海が大好きすぎるな。さて、ではでは。


 浅い層では魚が泳いでくる。ダンジョンの外ならありえないがダンジョンの中では自在に魚が泳ぐ。物理学じゃなくてダンジョンマスターのルール、プログラムが優先されるのがこの世界のダンジョンだ。いうなればダンジョンマスターはダンジョンの中だけは神として振る舞える。いわゆる邪神や駄神のたぐいはダンジョンにいると思えばいい。魔王もダンジョンに住んでるしな。多分だがここのダンジョンマスターとかは不滅かそれに類する能力を持っているはずだ。天使やイルマタルと同じで人間性を持って世界に干渉してる神性生物。


 星のんの場合は……置いとこう。想像の範囲外にいると思ったほうがいい。簡単には理解できない存在だ。


 そもそもこの説明書はすべてを記してるわけでもないんだよな。当たり前かもしれん。攻略本じゃないんだからな。ステータスにも説明書スキルなどとは記されてないのでたぶんこれは星のんの作ったスキルで私に読ませるだけのつもりなんだろう。だから不必要なことは書いてないのに面白そうなややこしい関係とかは書いてるし知るべき答えのようなものははぐらかされている。歴史も一部分切り取りって感じだ。読み物としては面白い。


 おっと、早速魚たちが群れて泳いできた。質量を持った幻が重力に影響されず、しかし空気の摩擦には水並みに影響されているというよくわからない状況で泳いでくる。こいつらはスタンピードになってもダンジョンを出た途端泳げなくて地面に落ちて死ぬ。ダンジョンだから成立してる生物はたいていダンジョンを出たら動けなくなって死ぬ。まあ酸欠になるわけでもないからとうぶんビチビチと跳ねてるだろうけど。


 ダンジョン内で外に適応できる進化をした生物は外で生活するが増えるかどうかはわからない。生殖能力がなくても生きるし寿命がなくても死ぬ。そもそも植物とか魚とかも寿命は無いとかいう話も聞いたことがあるが実際には無限には生きないからな。生殖能力や生死にかかわらない能力はダンジョン産生物は持っていないことが多い。魔王は生殖能力も雌雄もないらしい。ダンジョン生物なのか魔王。この世界で一番不思議な生物かもしれん。


 空飛び魚たちを片手剣ソラノツルギで捌いていく。動きが遅いし的も三十センチ以上はあるし余裕だな。時速も人が歩いてるより少し速い程度だ。水中を泳ぐという限界を超えられない感じらしい。水の摩擦は空気の摩擦の八百倍とか聞いたことがある。ライフルの弾とかも数メートルですぐに止まってしまうらしいぞ。拳銃なら一メートルとかニメートルだとか。映画とかで銃弾から逃げるのに水に飛び込むのはある意味正解だと聞いた。人間もそんなにすんなりは潜れんけどな。


 しかし向こうは摩擦で動けないのにこっちは問題ないのは向こうが不利なだけで意味なくないか? まあもしかしたら水中ステージやこちらにも水の摩擦がかかるステージとかがあるのかもしれないな。一気にゲームじみてきた。楽しくなってきたな。


 カツン、カツン、と足音が響く。水中なら音は音速より速く進むし拡散してボヤけた音になるんだが空気中と変わらない音の響き方をしてる。そこを泳ぐ魚たちは水中の機動をしてるし叩き落としたら急に陸上に打ち上げられたみたいにビチビチ跳ねる。本当に不思議空間である。


 大きめのサメのような生物が泳いでくるな。サメも魚類だぞ。サメの歯は髪の毛みたいに抜けても抜けても生えてくる。卵胎生とか普通の魚には見られない特徴をいくつも持っているのに太古から生きてる生物だ。面白いよな。海の中の最強生物はシャチだと思うがサメの凶暴性は驚異的だ。血の臭いを嗅ぐと魚類は狂乱状態になるからな。ピラニアとか一部の肉食魚に見られる性質だ。錦鯉の餌を食うさまも狂乱ぽいけどあれは違うらしい。まああんな感じだ。つまりサメの群れの中で出血するとヤバい。狂乱して強者に襲いかかる生き物がいたら普通は絶滅するがサメも腹が膨れたりヤバくなったら逃げるぞ。船とか襲わないし。まあたいていサメの群れに襲われたら助からんけど、人間はまず襲われない。クジラとかイルカは溺れてる人に突進したりするけど溺れたクジラやイルカの子を助ける性質があるためだ。希に深海に連れ去られることもあるから安心してはいけない。マッコウクジラとか五千メートル以上潜ることで知られてるが人間ならたいていは死ぬな。


 今迫ってくるサメは、こいつは単独だ。大きさは三メートルくらいだからまだ威圧感はないがこれが五メートルとかになるとかなり怖いだろうな。ホホジロザメとかのサイズだ。海で襲われたら本当に死ぬしかないわ。海水浴場とかは大型の魚は入ってこれないようにネットを張ったりしてるぞ。安心して泳ぐといい。まあダンジョンにはネットはないけど!


 こっちが水の摩擦がない限り避けれるからなんか鈍重に感じるがこいつらのスピードは人間が百メートルを走るより速い。ステータスの助けがなかったらまあまあヤバい。時速にして五十キロ以上だな。ボクサーのパンチより速いけど距離があるからな。起こりが見えたら躱せるって武術家がよく言うけどそれだな。テレフォンパンチというのは拳を突き出す前に肩が動いたり重心が動くからわかる。攻撃が来るのがわかるなら横にできるだけ速く移動すれば躱せる。


 相手が踏み込んでくる距離を動く時間で相手の攻撃の幅より大きく体を外せば攻撃は躱せる。例えば相手の攻撃が一メートルならその距離を進む間に二十センチ動けば直撃はまずしない。時速五十キロに対して十キロ出せばいいわけだ。安全な間合いというのもなんとなくわかると思う。どんなに優秀なボクサーでも腕の届かないところは殴れない。踏み込んできたら全力で打点から急所を離して足でも蹴ってやればいい。まあそんな度胸が素人にはないわけだが。武術においては度胸が大事なんだよな。自分の技が通じるんだ、という信念があればわりと通じる。その上で素人が勝てるとは思わんけど。


 三メートルのサメの攻撃を躱しつつ片手剣で腹を縦に裂く。腹開きの出来上がりだ。


 魚を捌くときは内臓は傷つけないように。鯉の胆嚢とか毒があるらしいぞ。割いたら苦くて食べられないしな。鯉は煮付けがうまい。サメは新鮮なうちに刺し身がいいらしい。いっちょあがり。んまあ、この程度の魚ならなんとかなるな。問題は……貝とかイソギンチャクとかサンゴとかが魔法を撃ってくるところか。イソギンチャクの触手が伸びてくるのもヤバい。


 毒生物の本を読むと間違いなく載ってるのがマウイイワスナギンチャクというイソギンチャクだ。世界最強の毒生物と呼ばれているヤツで、その近くを泳いだだけで心臓が止まる。マジでヤバいヤツだよな。海を泳ぎたくなくなるわ。まあ人が泳ぐようなとこでは駆除されてると思うけど。


 この世界のイソギンチャクもどうやら致死の毒を放ってくるらしい。まあクマノミとかはイソギンチャクが反応しない保護膜のようなものがあるのでイソギンチャクに襲われないらしいが、私の場合は毒は効かないからな。半透明の触手を捌きながらオレンジのボディに剣を突っ込む。魔法も使うかね?


 正直浅い層の雑魚相手だと問題ないんだよな。魚だけに雑魚。……さっさと地下への階段を探し出すことにした。宝箱ねーじゃんガチャはよ! 広告詐欺禁止!


『見事な戦いぶりだから見とれてたわ〜。そのちょっと奥に広間があるからそこで宝箱出すね〜』


「やった〜」


 たいして嬉しくはないがダンジョン産アイテムはギルドに売り放題だしオークションにもかけられるしたくさん持っておいて悪いことはなさそうだ。ポーションとかもあるなら錬金術極めなくてもいいしな。趣味でぼちぼちやりたかったからやらなきゃって思うの嫌じゃん。ダンジョンで拾えるなら言うこと無し。


 声に導かれるまま奥に。たしかに広間があるな。


「そういえばアンタの名前は?」


『わし? 邪神くんとでも呼んでくれい』


「神なのかよマジかよ崇拝するわなむ〜」


『しなくていいけど? わし隠しキャラってヤツらしいし? 裏ボス? なむ〜ってなに?』


「お前さん絶対騙されてるぞ!」


 天使とかに騙されてるんだろうな〜。すごい寂しがりみたいなのに下手したら攻略されないキャラとか。ありえね〜。寂しいのは嫌だよな。なむ〜は仏さんだ。話し相手くらいにはなってやらんとな。


「しかしこのダンジョン、浅いとこは意外とヌルいな?」


『難しすぎたらみんな入りづらいかなって』


「そもそも離島だし外のモンスター強いから誰も入ってこないけどな」


『そうなんだよね〜。誰か誘っておくれよ』


「ぼっちの貴族の子供みたいだな! まあ、う〜ん、そうだな。お前さんを楽しませるような町を作ってみるのもいいだろう。面白そうだ」


『ほんと? ガチャサービスしとくね! 五千くらい!』


「多いな! 赤字覚悟?!」


『だってダンジョンのマナすごい余るし』


「人が来ないもんな……」


 ガチャなのか? まあいいけど。三千ガチャとか言ってクズアイテムしか出ないとかよくある詐欺だよな。人が来なくても貯まるマナを使わないとロストするし使ってるうちにクズアイテムが山のように溜まって……悲惨だな。たまに天使とか遊びに来てくれるからアイテムの質自体はいいらしい。チャレンジャーがほぼ無限の力を持つ天使ばっかりならものすごい成長してるんじゃないかね、このダンジョン。そんなに恩恵は得られないらしい。無限にポイントが稼げたらチートすぎるよな。最大マナ値に合わせて少しずつポイントが貯まる仕組みらしい。一分に一回とか一時間に一回とかはないのがリアル。RTS、リアルタイムストラテジーみたいだな。まあ生きてるんだからそうなるか。


 ダンジョンに入ってる間は私の体はこのダンジョンのストレージに情報として格納されている状態だ。レベルアップの罠やレベルダウンの罠も存在する。ダンジョンの中だけ別の生物に変身させられたりもするぞ。マスターの意向がなんでも反映されるわけでもなくポイントやマナが必要にはなるらしい。人を殺すトラップはあるけどそもそもダンジョンはお客を欲しているし邪悪でも善でもないので人を殺すも死んだ人を生き返らせてダンジョンの外に裸で放り出すも自由ではあるが、あんまり難易度が高くてもダンジョンが立ち行かなくなるわけだ。人が来ないとすごくゆっくりではあるが鈍っていくらしい。そういう意味ではこのダンジョンは優遇されている。イルマタルがはっちゃけた結果だと思う。邪神くんは哀れだな。


『はーい、ガチャ始めるよ〜。ガチャの宝箱はミミックとか無いから安心してね〜』


「おっしゃこーい」


『やる気なさげ?!』


 やる気出ねーよ。システマチックすぎる。しかしまあもらえるもんはもらっとかないとな。


 広間の中央に行くと空中から光り輝く宝箱が降ってきた。触ってもすり抜けるな。弾かれた。自然に宝箱が開いてアイテムが現れる。


「スキップで」


『演出楽しんでよ?!』


ガチャの演出って確かに興奮するんだけどレア以下のアイテムの演出を延々と見るのはダルくないか? 私はスキップするぞ!


『URの演出は見てよね!』


「はいはい」


『ちな、レジェンドレアもあるけど一種類につきこの星に一個しか現れない』


「おお、すげえな! でもどうせ出ないんだろうけど」


 知ってるか、1%の確率のクジを百回引いても必ず当たるわけじゃないんだぜ。六割くらいしか当たらない。つまり四割は空振りだ。まあ百個に一回必ず出るクジなら絶対に出るんだけどな。独立試行と従属試行の違いだな。クジを引くたびにそのクジを箱に戻すのが独立で戻さないのが従属だ。うんちくばっかり覚えちゃうんだよな。勉強できないのに。


 このガチャもなんかダンジョンのシステムらしい。時代に対応しすぎだろ。まあ普通に探索して宝箱を探すこともできるんだけど。ゲームだよなあ。こんなダンジョンがあちこちにあるそうだが冒険者が優遇される世界とか現実になるとすごいよなぁ。生産者がいないから農奴の制度が無くならないらしい。まあな、農民大変だもんな。将来的には国が土地を買い上げて食料品も工場生産になるんだろうね。なんでもオートメーションで趣味で仕事をやる時代になるんだろう。ゲームでロボットを動かしたりもできるようになるかもな。


 それはまあ私にはもう関係ないのだけど。というわけでガチャの宝箱がどんどん出てきて次々にアイテムを吐き出していくので鑑定してはストレージに突っ込む。ストレージは普通に使えるな。


 出てくるのは武器や鎧、兜、篭手、脛当てやブーツ、服もあるが上着だけとかコートだけとかとにかく細かい。帽子やネックガードなんてものもある。お金もジャラジャラ出てくるな。ポーション類もなんかボタボタとエクスポーションとかエリクサーとか出てくるんだがどうするんだよこれ。全部分けてアイテムストレージに入れるがクズアイテムは素材ストレージへ。あとで錬成していろいろ魔法とか付与してみるのもいいかもな。


 いくつもいくつもアイテムを収納していると急に部屋が虹色に輝き出す。どうやらURのアイテムが出たらしい。オリハルコン製の風の槍、風神の槍らしい。これはウルドに装備してみるか。そのあとも確定SSRのオリハルコンソード、一個UR、他はSSRもいくつも出た。五千ガチャは多すぎだろ。五十で充分だわ。


『まあお前さんが初めての人間?だし、特別サービスで!』


「ダンジョンってなんだっけな〜?」






☆きいろメモ☆

 ダンジョンは大本を辿れば貴族が屋敷に持っていた塔だったらしいです。それが牢獄になり迷宮になり。でもミノタウロスとかの頃から迷宮の概念はあったので言葉の変遷とかのことなんでしょうか。歴史に詳しい人に解説は譲ります。




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