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俺はやはり白城のことが好きなんだと思った。 でも姫乃が居なくなってさらに1週間が過ぎた頃、俺がアパートに帰ると俺の部屋の玄関前で2人の女子高生が居た。



吾峠に東谷、なんでこんなとこに…… まさか姫乃のことか?!



「イッチー! ちょい中入れ」



東谷が怖い形相で言う、それでやっぱり姫乃のことだと思った。



「いや鍵持ってるの俺なんだが?」

「じゃあさっさと鍵開けて下さいよ、うちらまたくたびれたんで」

「え? 入るの?」

「当たり前じゃん、ほら早く」



部屋に入れると吾峠と東谷は座り吾峠はテーブルをトントンと人差し指で突いて俺も座れと促す。



「姫乃に何かあったのか? 姫乃は今どうしてる??」



俺は気になっていたことを訊いた、すると2人は俺に更に怒りの形相を向けた。



「イッチー、のんのんのことほったらかして何やってんの?」

「そうだよ、もしかしてと思ったけどやっぱりのんのんここに居ないってどういうこと?」



え? 姫乃はこの間のこと話してないのか??



「姫乃は学校に行ってるか? それと姫乃から何か聞いたか?」

「学校? 行けるわけないじゃないですか」



吾峠が静かにそう言った。 



行けるわけない? は??



「知らないんだイッチー…… のんのん入院してるんだけど」

「入…… 院!?」

「そうだよ!! なんでのんのんが入院しなきゃいけないわけ? イッチーなんか知ってんでしょ!!」

「あ、ええと、ちょっと待てよ。 まず姫乃のこと聞かせてくれ」



吾峠と東谷から話を聞いた。



姫乃は角谷に連れ出されて行った次の日学校へ行って吾峠と東谷は俺の都合で少しの間角谷に自分を預かってもらうと姫乃に聞かされたようだ。 



姫乃に強く理由は訊かないでと言われたので2人も電車の中で俺を見掛けても尋ねなかったそうだ。



「そうだったのか」

「で? もうこんなことになっちゃったんだから訊くけど何があったの?」



ここまで来たんだ、言わないと2人とも帰らなそうだ。 それに姫乃のことだって気になる。



「実は……」



俺はこれまでの経緯を話した。 



「な〜るほど」



東谷が腕を伸ばして立ち上がって背伸びした。 その瞬間……



「うがッ!!?」



左頬がはじけたような痛みとともに反対の頭から床に落ちた、どうやら東谷に思い切り蹴られたみたいだ。



「ちょッ!? マミちん!」

「最低だなぁイッチー、そりゃあのんのんも言えないしああなるわけだ」

「ひ、姫乃が?」

「自殺未遂だよ、リスカして」

「え…… え?? 自殺未遂?!」



俺がその言葉に茫然としていると東谷は俺の胸ぐらを掴んで頭突きする勢いで俺に顔を近付けた。



「のんのんにそんな思いさせたんだ、ずっと残る傷痕まで付けて! 許せない」



そうだ姫乃は言っていた、俺が居ないなら生きていたくないと。 あれは本当にそうだったんだ。




東谷の鬼気迫る顔に俺は怖気付いたと同時になんでそうなるまで俺は姫乃に何もしてやれなかったんだ? と思った。



俺は都合よく姫乃や白城を傷付けたと言っておいて自分が1番の被害者みたいにどこかで思ってたんじゃないか?



「マミちんちょっと落ち着きなって!」

「だってこいつ!! こいつにのんのんをよろしくって頼んだのに…… 頼んだうちらがバカみたいで。 そのせいで、そのせいで」



吾峠が東谷を俺から引き離して宥める様子を見ていて俺は姫乃に会わないといけないと思った。 



けど会って何か出来るのか? 



やめろ、そういう風に考えてたらいつもと同じじゃないか。 何も出来なくても姫乃に会うこと自体に意味があるんだ。



「のんのんにもう金輪際近付くな!…… って言いたいけどのんのんがイッチーと会いたがってるのは言わなくても見ててわかるんだよ。 何でこんなやつ好きになったんだか」

「最低の浮気野郎」



東谷が落ち着いたと思ったら言葉責めが始まってしまった。



「吾峠、東谷ごめん、お前らの言う通りだ。 それで姫乃が入院してる病院は?」

「今頃になって行くつもり?」

「ああ、俺が行ってもどうしようもないかもしれないけど姫乃に会いたいんだ。 ん?? いってぇ!」



追加で吾峠と東谷から拳骨が加えられた。



「ね? ちょっとはスッキリするでしょ」

「ほーんと、マミちんみたく思い切り良くないから最初はビビッたけど確かにスッキリ」

「何が?」

「うちらお見舞い行ってものんのんの調子あんま良くならないからムカつくの!! しかも隠し事してたし」



ガミガミ言われながら俺は姫乃が入院している病院に行くことになった。





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