オレの『名前』を言ってみろ。
--幕間--
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「なぁ、そろそろ10話も過ぎたんだし、オレの名前くらい出してくれないか?」
いや、面倒くさいし。
「主人公にはカッコいい名前が付いて居るもんだろ?」
そうだね。天音なんてとっても良い名前だと思うよ。手前味噌だけどね。あの娘の名前なんてほんとに時間をかけて付けたものだ。
「いや、他の作品のヤツなんてどうでも良いんだよ。オレの名前を付けろって話だよ。」
ヒョーリは少し適当だったかな。占い師だから『裏無い』→『表裏』→『ヒョーリ』だったからね。
「いや、そんな他の作品の裏話を聞きたいわけじゃ無くてオレの名前をだな。」
いや、オマエに名前なんて付けてないよ。
「え?だってオレ、主人公だぜ?」
もう少し考えて後で付けようと思ってAAAって仮の名前を付けていたんだが、面倒になって全部消したんだ。コレットさんのセリフを消すより簡単だったよ。
「いや、あの人も作品紹介のあらすじで『しゃべって下さい。』とか言われているけど、喋らないように仕向けていたのか?」
そうだよ。どれだけ喋らないで存在感を出せるか試したんだ。言うなれば、『刑事コ〇ンボ』の『ウチのカミさん』ポジションにしたかったんだ。
「それだよ。オレにも何か主人公らしい有意義な目標とか作ってくれよ。あと名前!」
そうか、それじゃぁ、魔王でも倒しておく?
「いや、いくらオレが最強だからっていきなり魔王は無いだろ?」
最強の敵らしくて良いじゃないか。
「魔獣を前にしてあれだけ無様に逃げ回ったんだぜ?もう少し頼りになる仲間とかできてから考えようぜ。」
あ、次の話で新キャラ登場するよ。
「マジで?」
うん。ついでにオマエに相応しいあだ名を付けてくれる。
「お!良いね。美女なんだろうな。」
残念ながら、幼女じゃないよ?
「オレはロリコンじゃないっていうの!」
いや、9歳児を手籠めにしようとしている時点でアウトだろ?
「だから、それは他の女が相手にしてくれないから仕方がなくってだな!」
まぁ、そう言う事で後はよろしく。
「いや、ちょ、まてよ!結局、オレの名前はどうなるんだよ!!!」




