君はどうしたら? 僕からの愛に気づいてくれるの?
僕の好きな女性は、穏やかな性格で優しい笑顔の人だよ。
___僕は、そんな彼女に恋をしたんだ!
僕の名前は、『小山 利一』35歳独身、25歳の時に真剣に結婚を
考えた女性がいたのだけど? 病気で亡くなってしまったんだ。
*
___あれから10年経って、やっと好きになった女性だよ。
彼女の名前は、『益子 きさき』28歳独身、彼氏はいないと聞いている。
・・・ただ、好きな男性ぐらいはいるのかも!?
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___彼女と知り合ったのは、昔からの僕の友達が連れて来た女の子
だったんだ。
___話を聞けば? 僕の男友達の職場で一緒に働いているとか?
僕の男友達は、既に結婚して奥さんとは? 結婚して5年経つけど。
今でもラブラブで、2歳の男の子がいるよ。
・・・その男友達がね?
僕に気を遣って、その女の子を紹介してくれたんだ。
何度か? 彼女と二人きりでドライブデートしたり、水族館に行ったり
したんだけど? ・・・なんなんだろう? 僕と一緒にいても上の空の
時もあったり、誰か? 別の男性の事でも考えてるのかな?
『ねえねえ、きさきちゃん? 次の日曜日、何処に行こうか?』
『___えぇ!? あぁ、ううん、そうだな~公園とかいいと思わない?』
『・・・えぇ!? 公園でいいの?』
『私! お弁当作ってくるから! お弁当、何がいい?』
『___サンドイッチとかがいいな~お日様の下で二人でピクニックだね!』
『___うん!』
___僕は凄く、楽しみにしていたのに、、、。
・・・彼女から、その前に僕に連絡があったんだよ。
『・・・ごめんね、利一君! 次の日曜日、ピクニック行けなくなっちゃ
ったんだ! ごめんね!』
『___えぇ!? 用事が出来たの?』
『・・・ううん、本当にごめんね。』
『___別にそれは、気にしなくてもいいんだけど? じゃあ、次は楽し
みにしてるね!』
『___うん。』
___そうして、彼女の方から電話が切れたんだよ。
・・・何かあるんだと僕はそう思ったんだ。
▽
___彼女が僕とのデートを断った日曜日。
・・・僕は、ダメだと分かっていて彼女の後を付ける事にしたんだ!
___そうしたらね?
・・・まさか!? ・・・だったのだけど?
僕に彼女を紹介してくれた男友達が彼女と会ってたんだ。
彼女のマンションの下に、車で止まって彼女が来るのを待っていたんだ。
彼女は、僕も見たことがないぐらい可愛らしい格好をしていたよ。
・・・あんなに嬉しそうな彼女の顔を、僕は初めて見たんだ!
彼女は、助手席に乗ってそのまま男友達の車で何処かに走り去って
しまったんだ!
*
・・・正直、僕は二人のその様子を見てショックしかなかった。
そのあと? どうやって家に帰ったのかも覚えてないぐらいショック
だったんだよ。
___僕は、次に彼女と会った時に直接聞く事にしたんだ。
『前はごめんね! 今日は、利一君の為にサンドイッチ作って来たよ。』
『・・・僕の方こそごめん、全然気づかなくて! 実は見たんだよ!
僕の男友達と二人で会っている所を、きさきちゃんのあんな顔初めて見たよ。
___何時からなの? 直毅とは?』
『・・・見られてたんだね! そっか、』
『___あぁ、だから! ちゃんと話して!』
『直毅さんとは? 2年前かな、奥さんが産まれたばかりの子供の事しか
見てないって! そんな話を私は、直毅さんから聞いてて。 それでなん
となく! そういう関係になっちゃって! まあ、それで終わると想って
たんだけど、私の方が彼に本気になっちゃって、それで今でもその関係が
続いているの。』
『___そんなの、きさきちゃんが幸せに
なんかなれないよ!』
『・・・分かってるけど? 彼の事が、直毅さんの事が私は好きなの!』
『・・・きさきちゃん、アイツの奥さんは、きさきちゃんとアイツとの関係
を知ってるの?』
『知らないと思うわ! 同じ職場の人間として一度奥さんと会った事はあるけど。』
『___これって! “不倫”なんだよ! こんな事、ずっと続けてても...。』
『___私だって! 分かってるわ! それでも、彼じゃないと私はダメなのよ!』
『___そんな、』
___僕は取り敢えず、今も彼女と付き合っている。
僕からアイツに話をすると言っても、彼女が嫌がるから。
今は、何も言わないけど? もし彼女を泣かせるような事があったら?
僕はその時、どうなってしまうか? 分からない!
【___どうして? 彼女は、僕からの愛に気づいてくれないのかな?】
・・・早く、僕の気持ちに気づいてほしい。
最後までお読みいただきありがとうございます。