千の名前を持つ男
結論は出ていないのですが、調べて整理した所まで書いていきたいと思います。
その後は、新たな考えが浮かんだ毎に、だらだらと続けていく予定です。
ある神様の事について、最近ずっと考えています。
どこの神様なのか?
何の神様なのか?
この疑問の答えに辿り着くまでの経緯を、ここに記します。
さて、その神様の名前は
『古事記』(以降『記』と書きます)では、
阿遅鉏高日子神
迦毛之大御神
阿遅志貴高日子根神
阿治志貴多迦比古泥能迦微
『日本書紀』(以降『紀』と書きます)では、
味耜高彦根神
阿泥素企多伽避顧禰
その他、
『出雲国風土記』(以降『出雲記』と書きます)
阿遅須枳高日子命
『播磨国風土記』(以降『播磨記』と書きます)
阿遅須伎高日古尼命神
『土佐国風土記』:『釈日本記』所収逸文(以降『土佐記』と書きます)
味鉏高彦根尊
※各国の『風土記』は『国名+記』とします。
『延喜式出雲国造神賀詞』(以降『神賀詞』と書きます)
阿遅須伎高孫根乃命
『延喜式神名帳』(以降『神名帳』と書きます)
高鴨阿治須岐託彦根命神
と、まあ、それぞれ微妙に異なっていて、校閲者泣かせになっています。
その中で異色なのが「迦毛之大御神」で、古事記の中で最高位の称号を持っていますが、同時代の他の書物には載っていません。
極めて特徴的なので本編の題名にしました。
これ以外だと、本当の名前が判明した時に矛盾ができて差し障りがあり、苦肉の策とも言えます。
とは言え、事あるごとに「迦毛之大御神」と書くのも面倒なので、しかも、この尊称も大いに問題ありなので、辛うじて共通している「アヂ」を、この神の通称にしたいと思います。
(のっけから不遜ですね)